戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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<   2015年 01月 ( 8 )   > この月の画像一覧

今日の横浜北部はよく晴れましたが、夕方から曇り始めました。寒さは少し柔いだような。

さて、遅ればせながら、いわゆる「ISISクソコラグランプリ」案件について、海外で最初にネット上で評価した英文記事を要約してみたいと思います。

掲載されているのはアメリカのマイナーなニュースサイトなのですが、日本のネットユーザーたちの勇気ある行動(?)を絶賛しております。

すでにネット上ではこの記事の一部が訳されているようですが、ここではちょっと長めにご紹介します。

この記事については今夜の生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205843016)でも詳しく解説してみたいと思っております。

===

ISISのプロパガンダにたいする日本のくだらない反応は、アメリカ政府が達成できなかったことを達成してしまった。

by E.A. ウェイス

●ISISは日本から人質解放の身代金として2億ドルを要求している。賢明なことに、日本政府はその要求を拒んでいる。

●ところがそれよりも素晴らしい反応――米政府が何度もやろうとして失敗したこと――を示したのは日本国民のほうであった

●今週のことだが、日本のネットのユーザーたちは、くだらなくて軽蔑的な画像をテロリストたちに見せつけるという、いわゆる「フォトショップ・バトル」を仕掛けることによって、一斉にISISを馬鹿にするような行動をとった

●もちろんこのような試みは捕虜を助けることにはつながらないだろう。しかしこれは(少なくとも小さな貢献だが)将来のテロを防ぐことにはつながる可能性をもっている。

●多くの人々が指摘しているように、ISISのというのは戦闘員を募集するのが(アルカイダよりも)非常にうまい。

●ISISには世界中の国々、つまりアメリカ、チリ、オーストラリア、そしてイギリスなどから多くの戦闘員が参加しており、自分たちの伝えたいメッセージをネットで対外発信するのが巧妙なのだ。

●たとえば英語でつくられた動画では、改宗を迫るようなポジティブな声明と、暴力を含んだ圧倒的なイメージが入り混じったものであり、まるでナチスの悪名高い「意志の勝利」というプロパガンダ映画の中で見られるような、権力を欲する人間の本質に訴えかけるようなものだ。

●ISISはソーシャルメディアを駆使しており、容易に過激化してしまう孤独を感じている若者たちにたいして自分たちを「ブランド化」するのに長けている。彼らのプロパガンダは明快で強力であり、いかなる政府によっても打倒されていない。

●もちろんアメリカ政府もネット上でISISにたいして「カウンター・プロパガンダ」のテクニックを使用したが、いずれも失敗している。彼らのやり方は、ISISにたいして批判的なジャーナリストたちの言葉を引用したり質の低い動画を作ることなどであり、古く臭くて冴えないものばかりであった。

●ガーディアン紙にたいして米国務省のアドバイザーを務めたことのある人物が語ったところによると、アメリカのやり方はISISをさらに強化することにしかつながらなかったという。

●「彼らは集まってきた戦闘員たちにたいして、ホラ見てみろ、俺たちは強力なんだ、その証拠がアメリカ政府の動きにあらわれているじゃないか!と言ったわけなんですよ」とはこの人物の言葉。

ではなぜそれほどまでに日本の反応の仕方は価値の高いものなのだろうか?その理由は、アメリカがやろうとしてもできなかったことを効果的に行ったという点にある。

●「カウンタープロパガンダ」で狙われるのは、相手側が行おうとしていることを邪魔することだ。ISISのそもそもの狙いは、自分たちを正義でありながら凶暴に見せるというところにある

●ところが日本のネットユーザーたちはISISのプロパガンダにたいして、間抜けなアニメのキャラクターを混ぜ込むことによってISISを恥ずかしい存在であるかのように描き出してしまったのだ。

●世界中のほぼすべての国のリーダーたちに警告されているISISに参加しようとしている若者たちは、ISISが非難されているがゆえに正しい存在であるとして、逆に「参加したい!」と考えてしまう。

●ところがこのようにテロリストたちを骨抜きにして徹底的に馬鹿にしてしまえば、彼らの伝えようとするメッセージを軽くできるのだ。

●これはほんの小さな勝利にしか聞こえないかもしれないが、ISISの強みはネットのメッセージで新しい戦闘員を集めることができるところにあるという観点からみれば、日本のネットユーザーたちは、世界がISISと戦うための完璧な武器を提供したと言えよう

●ISISに参加しようとする者を説得して諦めさせることができれば勝ちである。とりわけ3万のイラク兵をたった800人のISISの戦闘員が打ち負かしたことを考えればなおさらだ。

●ISISは、南北戦争でシャーマン将軍が南部攻略の際に使った焦土作戦が、まるでローズ・パレード(下の動画)のように見えるくらい過激なやり方で、町から町へと侵攻しているのだ。



●その合間に彼らは数千人の戦闘員を集めており、ISISが自分たちのことをさも英雄であるかのように描き出すブランド化戦略を止めることができない限り、新入りの流入の勢いを止めることはできない。

●もちろん「生まれながらのテロリスト」というのはいるはずもなく、過激化は改宗的な経験を通じて起こるものだ。これを逆にいえば、正しい教育を使用すれば非過激化も可能であるということになる。

●さらに重要なのは(そして現実的なのは)、いままで動員に成功していたイメージを悪化させることができれば若者たちの過激化を阻止することができるということだ。

●このような考え方は、たしかにナイーブなものと聞こえるかも(もしくはカウンター・プロパガンダなどという言葉で興味を失う人もいるかも)しれない。だがここでちょっと低俗な例を使いながら、クソコラがどのような働きをもっているのかを説明させていただきたい。

●2012年にアメリカの歌手テイラー・スウィフトが“I Knew You Were Trouble”というシングルを発表して大ヒットしたことはみなさんもご存知だろう。



●ところがそのすぐ後に、この歌の「ヤギ・バージョン」がYoutubeにアップされたのだ。



●この「ヤギ・バージョン」を聞いたほとんどの人は、今までのような感覚でオリジナル版の歌を聞くことはできなくなったはずである。

●この働きを「対テロ戦」に活かすとすれば、このようなことになる。つまり、ISISが戦闘員を募集する動画にオナラの音を挿入するのだ。こうなると、誰もオリジナルの動画を深刻で真面目なものとして見ることができなくなってしまう。

●これは冗談に聞こえるかもしれない。ところがこのようなどちらかといえば「わかりやすい邪魔」によって、それを見た人々の記憶の中に一定のイメージを永遠に根付かせてしまい、ISISのプロパガンダの熱意や真剣さを失わせることができるかもしれないのだ。

●もちろんこのような戦術はいつも効くとは限らないし、戦闘員たちが参加する理由のすべてがISISのプロパガンダにあるわけでもない。

●ところがアメリカ政府が最近になって単にカウンタープロパガンダを作成し、若者がISISに参加するのを防ぐためだけの「海外対反乱作戦」に78億ドル(8000億円)の予算をかけることを決定したことを考えれば、日本のツイッターのユーザーたちが世界の誰よりもうまくやっているように見えるこのような手段は、明らかに重要なものと言えるだろう。

===

まあ人質の生命を危険にさらしたという点からはあまり褒められるものではありませんが、それでもこの著者は日本のユーモアを交えた対処法を絶賛しておりますね。

ちなみに私のある知人は、今回のこの一連の動きについて、

クソコラの連中は、自分達が不謹慎で悪ふざけで不快で歪んだ狂った連中であることを自覚しているために「糞」と名乗っている。

その反対に風刺画の連中は、自分達が「ジャーナリズム」であり「表現の自由の旗手」であり「正義」であると錯覚している。

ゆえにクソコラの連中は「正常」であり、風刺画の連中は「狂人」である


というパラドックスを指摘しておりました。

もしかしたら、これは一つの真理を言い当てているのかもしれません。

とりあえずご参考まで。



奥山真司のアメリカ通信LIVE


http://ch.nicovideo.jp/strategy
奥山真司のアメリカ通信LIVE

https://www.youtube.com/user/TheStandardJournal



by masa_the_man | 2015-01-26 22:08 | 日記 | Comments(15)
今日の大宮は快晴でした。気温もけっこう上がりました。

さて、ISISの日本人人質問題について言及したいところでしたが、先々週の生放送で触れたトピックが興味深かったので、こちらを先に紹介させてください。

---
▼オープンオフィスにしたら、仕事が<<非>>効率化・・・
/メール・チェックはほどほどに…|
http://www.nicovideo.jp/watch/1421673908
---

著者は私の母校の心理学の先生と学生です。テクノロジーがわれわれの生産性や効率というものにどれほど影響を与えているのかを教えてくれる好実験です。

この実験結果で最も重要なのは、人間はひとつのタスクから別のタスクへ切り替えるときに大きなエネルギーを必要とする、ということです。

現代では特にスマホなどの普及のおかげで人々はますます集中して考える時間を持てなくなっている
ということなのですが、これは知的生産をする人間にとっては、特に致命的な重要性を持っているかと。

日本でも、これからますます独創性や創造性というものが求められる時代に入っているにもかかわらず、LINEなどに代表されるツールによって、メッセージを処理する頻度がますます上がっておりますね。

私も、テキストの執筆などに集中したいときは、あえて携帯を家に置いて外に出るなどしておりますが、意識的に「ネット断ち」をする覚悟が必要なのかなと考えております。

===

Eメールをチェックするのはやめておけ
byコスタディン・クシュレイ&エリザベス・ダン

●Eメールがたまってしまうのは本当に悪いことなのだろうか?

●これは実は複雑な問題だ。たしかに研究者たちは、Eメールの対処が有害であること(精神的な疲れやストレスにつながることを)を発見しているのだが、Eメールこそがすべての問題の元凶というわけではないからだ。

●この原因として考えられるのは、おそらくスケジュールが厳しくなっていることにありそうだ。そしてメール処理に使う時間が増えたのは、人々が忙しくなったことによるものであろう。

●さらに研究からいえるのは、Eメールに真の原因があるにせよ、その問題はそのやりとりする量が増えたことにあるわけではない、ということだ。

●そしてこれはもうひとつの可能性を示している。それは、「Eメールをチェックする頻度がストレスの原因となっているのでは?」というものだ。

●たとえば、アメリカのある職場の503人のワーカーに調査した結果、そのうちの75%がメールを受け取ってから一時間以内に返信すると答えているのだ。

●この結果に触発され、私達は2週間にわたって実地調査を行った。調査結果については、2月に発売される専門誌に発表されることになっている。

●その実験法はこういうものだ。われわれはまず学生から教授、医者やIT関係の会社員たち124名の大人を集め、実験の最初の週に彼らを2つの集団に無作為に分け、最初のグループに一日できるかぎり何度もメールをチェックするように指示し、メールが届いたらアラートが鳴るようにしてもらっている。

●もうひとつの集団にはメールのチェックを1日たった3回だけに限定してもらい、メールボックスも開けずにアラートもオフにしてもらっている。

●翌週には両グループにやってもらうことを交換してもらい、毎回チェックしていた方を3度に限定し、3度に限定していた方を毎回チェックするようにしてもらった。これによって個人ごとにメールチェックの頻度の変化だけでどれほどストレスの受け方に違いを受けたのかを比較できるからだ。

●われわれは1日の終わりごとにその日の感想を広範囲にわたって聞いている。たとえばストレスを調べるために、われわれは被験者たちに彼らの生活の中で重要なことや、やらなければいけないすべてのことの中で困難に陥ったことが何度あったのかを聞いている。

●被験者の中で唯一変化させたのは彼らのメールチェックの頻度だけであったが、結果として出てきたのは、その頻度を減らすとストレスが大きく減ったということであった。

●では頻度を下げた週では上げた週とどれだけの差があったのかというと、何かリラックスするためのテクニック(深呼吸や心地良い状態をイメージすることなど)を学んだ時と同じくらいの効果があったのだ。

●いいかえれば、メールチェックの頻度を減らすことは、南の島の温かい海で一日に数回泳ぐのをイメージするのと同じくらいのストレス軽減効果があったのだ。

●その原因は、おそらくメールチェックの頻度を下げることによって、タスクの切り替えをする頻度を下げることができるからであろう。

●これは人間の頭脳の機能の限界なのだろうが、人間は2つのことを同時進行でできないために、その2つの異なるタスクに必要となる注意を何度も切り替えながら行うことになり、これによって頭脳のエネルギーを浪費してしまうことになるのだ。

●その結果として、人間は達成すべき各タスクに必要な効率そのものも落としてしまうのだ。

●つまり、Eメールというのは新しいタスクの到来をわれわれに知らせるだけでなく、これらのタスク自体の達成のための効率も下げてしまうのだ。

●その証拠に、われわれの行った調査の被験者たちはこの実験の2週間の間に普段の日と変わらない数のメールを受け取りしているのだが、頻度を下げた週にはいつもよりもおよそ20%短い時間で処理できたと答えている。

●ようするに、メールを頻繁にチェックしてしまうと、ストレスは上がるし、効率も下がるのだ。メールチェックに関していえば、チェックする回数は少なければ少ないほど良い、ということになる。

●ところが人間の習慣というのはなかなか改善できないものだ。たとえば頻度を下げて1日3回のチェックに制限をかけても、被験者たちは1日5回ほどチェックしてしまったと認めている。

●そしてこの記事を書いているわれわれでさえ、書いている時になんどもメールのインボックスに目が行ってしまったのだ。

●ところがメールチェックの頻度を落とせないという人はいる。たとえば証券マンなどはメールチェックの頻度を下げることによって数百万ドルの取引を失うことにもなるため、むしろストレスがたまることになる。

●それでもわれわれのほとんどはおそらく必要以上にメールをチェックしすぎだと言えよう。最近の調査によれば、55%のワーカーたちが夜11時以降にメールをチェックしていると答えており、なんと奥さんが分娩中にメールをチェックしたことがあると答えた人も6%いるという(この記事の著者の一人はその6%に入っている)。

●われわれの研究結果から言えるのは、メールチェックの最適な回数は何回かというよりも、むしろ本当に必要な回数と気まぐれにチェックする回数をなるべく縮めるということだ。

●よって、まだ新年の誓いを決めていないひとは、「メールのチェックを本当に必要だと感じる時以外はなるべく控えてみる」とするのはいかがであろうか?

===

以上



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by masa_the_man | 2015-01-23 14:42 | 日記 | Comments(4)
今日の横浜北部は朝から冷たい雨でした。雪にならないのが不思議なくらい寒いですが。

さて、ISISの日本人人質問題に関してコメントしたいところでしたが、先日の「中国の権力に屈し始めた西洋社会」というエントリーで紹介されていたオバマがNYタイムズ紙の記者の質問を無視した習近平を擁護して何も言わなかった決定的なシーンがあることを、ポールさんという方にコメント欄で教えていただきましたので、そのシーンの動画を貼り付けておきます。



問題の箇所は1:03あたりですかね。たしかにそういうジェスチャーしてます。

ただし記事とは違って、一応習近平はその後に国ごとのメディアの対応の違いについては答えてますね。それでもビザ問題については全く答えてないですが。

とりいそぎご参考まで。





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by masa_the_man | 2015-01-22 19:40 | Comments(0)
今日の横浜北部はやはり真冬でしたが、ここ数日の中では例外的に昼間は暖かでした。

さて、非常にたくさんの方からご応募いただいた3月発売予定の軍事戦略本のタイトルの候補ですが、先ほどで募集を締め切りました。

当選者については、近日中に本ブログか毎週火曜日の放送のほうで発表する予定です。正確な発表日時が決まりましたらまた追ってお知らせします。

参考までに、ご応募いただいたタイトルを以下に記しておきます。

====

・『平和を望むなら一度"軍事戦略"を学んでみよう』

・「世界戦略全史」で。

・『軍事戦略思想史 ~冷戦から現在~』

・『冷戦以後の軍事戦略』

・「これであなたも司令官!ー現代の軍事戦略入門」

・「戦略研究-現代戦略のまとめ」

・「これ一冊で現代戦略まるわかり!」

・「現代軍事戦略を米国で学んだ」

・「現代戦略論入門」ーこの一冊で戦略の全てがわかる。

・教えちゃいます、天才軍師になる方法☆

・「軍略これくしょん~一流の戦略家に学ぶ~」

・「現代軍事戦略学における思想と変遷」

・「軍事戦略とは何か」

・「はじめて学ぶ、現代軍事戦略の理論」

・「21世紀のストラテジー入門」

・『現代戦の諸相― 理論編―』

・『いま軍事戦略を考える』

・『冷戦後の熱戦〔or戦争〕理論』

・『今と未来の戦争像―軍事戦略から何がわかるか―』

・「戦略王に俺はなる!だがその前にこの本でも読んでおくか ~奥山真司が翻訳した "現代の軍事戦略"~」

・「翻訳者のおくやまです 。軍事戦略はお好きですか?」

・「現代の軍事思想」

・「軍事戦略論の系譜」

・「軍事戦略の思想」

・「軍事戦略の教科書」

・常備軍の政治戦略理論と禁断の地政学入門

・嬢美群の性餌戦略理論と禁断の痴性学入悶:武器はもちろん、天に変わって、お仕置きよ、ハニーフラッシュ!

・戦後、禁断された地政学勃起

・現代軍事戦略入門

・ポスト冷戦・軍事世界戦略

・軍事戦略虎の巻

・女性軍人の見た世界戦略

・女軍人の教える軍事戦略史

・広がる軍事領域〜世界の戦略を学ぼう〜

・女性軍人が教える軍事戦略〜最先端を知ろう!〜

・21世紀の軍事論

・ポスト冷戦 次の戦略

・日本よ、これが軍事戦略だ!

・『変わる軍事戦略-閉じていく地理、新たな戦場』

・現代戦略学入門-明日の平和を作る武器-

・『軍事戦略研究のススメ』

・『最強の軍事戦略理論』

・『軍事戦略ウォッチ』

・『軍事戦略~日本が歩むべき道』

・『陸海空宇宙電子戦争』

・『軍事戦略理論大盛り一丁』

・『奧ちゃまとマナブ軍事戦略理論』

・「戦略家たちのリアリズム〜パワーは抑止力になり得るのか」

・「入門軍事戦略の世界」

・「軍事戦略で学ぶこれからの世界」

・1989年以後~軍事戦略の目線から見た現代~

・「冷戦後」入門 -現代軍事戦略入門-

・戦略ことはじめ -現代軍事戦略入門-

・士官の考え方 -伝統理論から宇宙戦略まで-

・「心ある全ての日本人へー分かりやすい軍事戦略」

・「羊でも分かる軍事の理論」

・パワーの新常識 〜軍事戦略家達の世界〜

・「超戦略論〜軍事戦略の集大成」

・「ビジネスにも応用できる現代戦略論」

・「21世紀のスーパー戦略理論」

・「ペンタゴンに学んだ現代の軍事戦略」

・ソ連消滅後の軍事戦略の興亡

・「現代軍事戦略から見えてくる世界」

・「ミリタリー戦略から見える世界への招待」

・「新しいミリタリー理論への招待」

・大仏を食べる日本人〜赤旗祭りよりも軍事戦略〜

・シャルリー・エブド誌で絶賛!イスラム対策はこれ1冊でok!:現代軍事戦略入門

・シビュラーゼーション完全攻略ガイド

・世界の軍事戦略こてん古典

・軍事戦略の系譜ー過去・現在・未来

・「エリートのための軍事戦略入門」

・戦略学の逆襲

・ヤバい戦略学

・現代大戦略

・今日からあなたも戦略家!〜よくわかる日本人のための戦略学入門〜

・決定版!日本人のための戦略学講座〜入門編〜

・「孫子に負けない現代軍事戦略」

・「日本人を国際化する現代軍事戦略」

・「日本人が知ってはいけない現代軍事戦略」

・『戦略とは何か?~民主国家間の安全神話は空中楼閣である~』

・軍事戦略総論:〜ポスト冷戦期の戦争と平和〜

・軍事戦略入門: 〜ポスト冷戦期の戦争と平和〜

・軍事戦略入門:〜現代の戦争領域の検証〜 or 〜現代における戦争領域の検証〜

・21世紀の地政学

・「戦略概論」

・「現代軍事戦略概論」

・「戦略」

・戦略研究事始

・「戦略の達人たち」

・「戦争の方法」

・「よく分かる現代軍事戦略」

・「現代軍事戦略への扉」

・「戦略学講義」

・戦略学基礎(センター試験対応)

・真実の国家防衛〜日本を破滅に導く平和外交の幻想〜

・「20年後も生き残るには!世界の軍事戦略論」

・「あなたもハンニバルになれる!血沸き肉踊る軍事戦略」

・『戦争のドクトリン-新時代への軍事戦略総論-』

・『改まる軍事戦略‐均衡の破れに何をすべきか?』

・現代戦略思考MAP 世界のリーダーは今何を考えているか

・あの芸能人なに言ってるの? 本当に戦略について理解してますか~現代軍事戦略史の教科書

・ポケットサイズ 女子高生のためのケータイ戦略本 みんなこんな事かんがえてるの?

・外国人のダーリンと縦横無尽に語れること請け合い! あの人は山派?海派?空派? それとも宇宙派!?

・「生き残るための戦略論」

・「平和を望むなら”戦略”を学べ」

・「日本人が知らない本当の”戦略”とは何か」

・『軍事戦略論の研究』

・『最新版軍事戦略論カタログ』

・『最新版軍事戦略論辞典』

・『今こそ本気で軍事戦略を学ぶ』

・『今こそ身につけたい!軍事戦略の思考法』

・『こんな時代だからこそ身につけたい!軍事戦略の思考法』

・『現代軍事戦略論大系』

・『道具としての軍事戦略論【入門編】』

・『日本人のための早わかり軍事戦略論』

・『今こそ軍事戦略論で武装せよ!』

・『軍事戦略マスター教本』

・『サバイバル軍事戦略論』

・『衰退国家日本を救うための軍事戦略論』

・『日本国民に告ぐ!軍事戦略論で武装せよ』

・『右も左もまずコレを読め!軍事戦略論入門』

・『日本人が知らない真実の「戦略論」』

・『反知性主義に立ち向かう「超」戦略論』

・「現代版・軍師のバイブル」

・「現代版・軍師の参考書」

・「防衛大臣」

・『プライム現代軍事戦略』

・「21世紀の戦略入門」

・「あたらしいせんりゃくのおはなし」

・「核時代以後(ルビ:ポストモダン)の戦略概論」

・「抑えすぎてはいけない〜大義なき時代の戦略の哲学」

・「陸と海と空を越えて…こんにちは‼︎サイバー・スペース時代」

・『せんこれ(戦略これくしょん)~どのコ(戦略)がお好み!? 愛(核)と正義(プロパガンダ)で空を、海を、陸を、宇宙だって駆け抜けちゃうよ!!~』

・『全方位戦略論 地球を超え、宇宙と仮想世界まで:ただし残念でした、波○砲やガンダ○、攻殻機○隊は出てこないんだぜぇ~』

・『戦略大全 または近代の軍隊は如何にして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか。』

・「国家間闘争の力学と戦略 ~国際社会の対立と紛争を読み解く諸原理入門~」

・リアリズム国家防衛論〜日本を滅ぼす平和主義〜

・「この20年間での軍事戦略の変貌」

・「変貌する世界制覇戦略〜この20年でどう動いたか〜」

・「女性軍師が教える最新軍事戦略のキモ」

・「〜日本人は読んではいけない〜禁断(タブー)の最新軍事戦略」

・軍事戦略入門?ダメよーダメダメ

・陸にする?海にする?それとも…う・ちゅ・う?

・私はストラテジー(※私はシャルリーのもじり)

・突撃!隣の軍事戦略研究

・こちら世界軍事戦略理論総合研究所

・空と海との間には今日もつれない陸が続く(※中島みゆきの歌のもじり)

・軍事戦略みんなで学べば怖くない

・下手な側近より軍事戦略書~オバマ大統領におすすめ!~

・軍事戦略は効く!

・軍事戦略研究ガイドブック~地政学から宇宙、サイバー戦までの理論を網羅~

・「軍事戦略基本解説」
 
・「現在を直視する脱敗戦国思考概説」
  
・「Glorious Reader ~無慈悲な軍事戦略~」
 
・「戦略思考でみるみる世界がわかる」

・『超現軍事戦略入門』

・【軍事戦略を知らずして、戦略を語るべからず】

・【戦略を学ぶ者よ、須く軍事戦略を学ぶべし!】

・滅びる理由 | 栄える理由 元女性軍人が教える戦略の現代史

・ 戦略の現代史、世界はこうして生き残った

・ さあ、戦略の話を始めよう。元女性軍人が紐とく戦略の20年史

・「Elinor女史の21世紀戦略論」

・「平和の時代の安全保障論」

・「世界の戦略家から日本へのとっておきの地政学」

・『現代軍事戦略の大研究~日本人が知らない世界の真実』

・『軍事戦略思考マニュアル【決定版】』

・『生き残るための「超」軍事戦略教本』

・「戦略を語る。」

・「戦略ラボ」

・「戦略の系図」

・戦略これくしょん~戦これ~

・陸海空 三大軍事戦略 地球最大の決戦

・軍事戦略曼荼羅

・軍事戦略の核心に迫る ―守護霊リーディング― 公開霊言シリーズ

・できる軍事戦略

・パワーを知れば勝利が見える -戦略の極意-

・まさしくんに教えてぇ・あ・げ・る♡エリノア先生の現代軍事戦略入門 いやーん、まいっちんぐ

・「パワーと力の戦略術」

・『ストラテジーの常識』

・『戦略 - 8つのセオリー -』

・「今わかる。戦略理論」

・「現代戦を読み解く!」

・「戦略論入門 ~新しい軍事世界~」

『何が国家を動かしたのか? ~国家の決断をささえた戦略の諸理論~』

・「次」のための軍事戦略論

・これだけで解る現代軍事戦略ーあなたも参謀本部軍務課長(大佐)になれるー

・わたしが教えてあ・げ・る♡……………軍事戦略を!

・軍人属性の私が教える愛の戦略

・「軍事戦略入門~陸海空全部これ一冊で解る~」

・「軍事戦略入門~冷戦後からISISまで~」

・「戦略論~勝つための大局的方策~」

・禁断の学問「軍事戦略」

・お姉さんが「戦略をお・し・え・て・ア・ゲ・ル」♡

・戦争できまぁ~す♡

・女性将校が教える禁断の技「現代戦略」♡

・現代統合戦略概論

・本当の軍事戦略とは何か~リアリストたちへの入門書~あなたは国を守れるか

===

以上です。

こうやってみると、ユニーク賞狙いがかなり多いですね(笑

ご応募ありがとうございました!





奥山真司のアメリカ通信LIVE


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by masa_the_man | 2015-01-19 00:01 | 日記 | Comments(1)
今日の横浜北部はよく晴れております。

今夜の生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205842882)でもとりあげるトピックとして、NYタイムズ紙の保守派、ディヴィッド・ブルックスが、今回の一連のフランスのテロ事件についてかなりまともなことを書いておりましたので、その記事の要約を。

この記事の内容については今夜とりあげます。

====

私はシャルリー・エブドではない
by ディヴィッド・ブルックス

●シャルリー・エブド誌のジャーナリストたちは言論の自由の「殉教者」として祝福されるべき存在であることは間違いない。だが、この事実だけは言っておくべきだ。

もし彼らが過去20年間においてあのような風刺的な新聞をアメリカの大学のキャンパスで出版しようとしたら、即刻出版禁止であろう。学生や教官たちも、彼らをヘイトスピーチだとして非難するはずだ。大学は彼らの予算をカットして閉鎖に追い込むことになる。

●パリでの事件にたいする大衆の反応を見てみると、多くの人々がフランスのイスラム系テロリストたちの考えを攻撃した人々のことを不相応に特別扱いして賞賛しているが、その彼らも自分たちの考えに攻撃してくるような発言をする人々にたいしては非寛容だといえる。

●その一例が、ごく小さな規模で行われている大学のキャンパスでの攻撃にたいする反応だ。

●たとえばイリノイ大学はローマ・カソリックのホモセクシャルについての見解を教えた教授を解雇している。カンザス大学は全米ライフル協会にたいしてツイッターに厳しい意見を書いた教授を停職にしている。ヴァンダービルト大学は「キリスト教徒がリーダーになるべきだ」と主張したキリスト教団体を不認可にしている。

●アメリカは預言者モハンマドを馬鹿にした漫画を掲載したシャリル・エブド誌を勇気があるとして賞賛するかもしれないが、元イスラム教徒で無神論者のアヤーン・ヒルシ・アリのスピーチを拒否することが多い。

●よって、今回の一件は教訓を得るチャンスかもしれない。パリで殺害された漫画家や編集者たちによってわれわれはショックを受けたが、同時にわれわれは、アメリカ国内の議論を呼ぶ人物や扇動家、そして風刺家たちへの対処の仕方について、もっと非偽善的なアプローチを考えるべきであろう。

●まず最初に言うべきことは、われわれのほとんどが「私はシャルリー・エブドだ」と主張するのは誤りであるということだ。そもそもわれわれのほとんどは、あの雑誌が得意としていたような意図的に不快感を生むような類のユーモアを楽しむような人間ではない

●もちろんわれわれが13歳であったら、「ブルジョアを倒せ」といいながら権威に立ち向かって、他人の宗教的信条を馬鹿にすることは「大胆不敵だ」として賞賛されるかもしれない。

●ところが年をとると、それは幼稚なことに思えてくる。われわれのほとんどは、現実がより複雑なものであるという見方をするようになるし、他者を許せるようになってくるものだ(とくに自分自身の馬鹿さ加減に気づくようになると、人を馬鹿にすることはそれほど楽しいものではなくなる)。

●われわれは他者が信じている信仰や考えにはささやかな尊敬をしようと努力するようになるものであるし、それを侮辱するよりも相手の言うことを聞いてみようとするものだ。

●ところが同時にわれわれのほとんどは、扇動者や目立った風変わりな人物が、実に有益な公的な役割を果たすことも知っている。

●風刺家や嘲笑家たちはわれわれが誇りを感じているときにもわれわれの弱さやうぬぼれを暴き出すものだ。彼らは成功者の慢心に釘を刺すのである。彼らは最底辺を持ち込むことによって、社会の不平等の凸凹をならしてくれるのだ。

●うまく効果を発揮すれば、笑いはわれわれの共同体的な短所の問題を解決してくれることになる。笑いというのはわれわれが連帯感を感じることができる究極の経験だからだ。

●さらにいえば、扇動家や嘲笑家たちは、原理主義者たちのバカらしさを暴くものだ。原理主義者というのはすべてを文字通りに受け取る人々のことであるが、多面的なものごとの見方をできない。彼らは自分たちの宗教が最も崇高だと考えつつも、ほとんどの宗教が一種奇妙なものであるということを理解できないのだ。

●嘲笑家たちは、自分たちのことを笑えないような人々の存在を暴き、その周囲のわれわれにたいしてそれを笑うべきものであると教えるのだ。

●端的にいって、扇動家や嘲笑家たちのことを念頭に考えると、われわれは最低限の礼節やリスペクトというものを維持したいところが、同時に良いマナーや嗜好というものに左右されない、クリエイティブで挑発的な人間たちが活動する場というものものつくっておきたい。

●このような微妙なバランスを法律や放送コード、それに出演禁止などで崩そうとすると、それは結局あからさまな検閲や、何も言えないような空気を生むことになるだけだ。スピーチを規制したり、演説の内容を規定したり、演者を拒否したりするのは、常に誤りである

●幸運なことに、社会マナーというのは法律や規定などよりははるかに柔軟なものであり、ほとんどの国は礼節や尊敬についての基準をうまく維持しつつ、面白くて下品で挑発的な人間が発言できる場を与えているものだ。

●ほとんどの国の社会では、大人のテーブルと子供のテーブルがわけられている。ル・モンドのようなエスタブリッシュメントの新聞などを読む人は大人のテーブル、道化師や芸人、それにアン・クールターやビル・マーのような人々は子供のテーブルだ。

●彼らは完全な尊敬を勝ち得るわけではないが、それでも彼らの無鉄砲な姿勢からその発言を聞いてもらえるのだ。彼らは時として、誰も言わないが言う必要があることを言うのだ。

●いいかえれば、健全な社会というのは、発言を抑制せずに、様々な人に様々なことを言わせることができる社会のことだ。

●懸命で思いやりのある学者は高い尊敬と共にその発言を聞き入れられる。嘲笑家たちは困惑したような半分の尊敬によってその発言を聞かれる。そしてレイシストや反ユダヤ主義の人間たちは、非難や憎悪というフィルターを通して聞かれることになる。

●このようなフィルターがいやな人間は、彼ら自身の行為をあらためる必要があるのだ。

●シャルリー・エブド社での虐殺事件は、スピーチの規制を終わらせるチャンスとしなければならない。そしてこの事件は、われわれに法律的には攻撃的な声には寛容ながら、社会的にはそれを許さないような姿勢が大切であることを思い起こさせるべきなのだ。

===

一般的な日本人の感覚として、「他の宗教の開祖を馬鹿にするのはやっぱまずいようねぇ」という感覚があるわけですから、どうも300万人以上でデモする感覚というのは理解しがたいのかと。

ただし「発言の自由」というのも彼らが長年血を流して獲得してきた、ある一面では自分たちの宗教よりも大切な「世俗的な宗教」の原則(クリード)ですから、見方によれば両方とも思想・イデオロギーの対立という意味では一緒かと。

向こうの知識人は一様に否定してますが、ここではやはり「文明の衝突」という要因が大きいですね。





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by masa_the_man | 2015-01-13 15:18 | 日記 | Comments(15)
今日の横浜南部は快晴です。まさに雲ひとつない気持ちのよい休日の午後です。

フランスの連続テロ事件ですが、なんともひどいことになりましたね。言い古された感はありますが、やはり「文明の衝突」的な状況になってきました。

さて、以前このブログに掲載したウォルトの国際関係論の入門論文ですが、そこに一緒に掲載されていた図表がありまして、それを翻訳したものをここに掲載しておきます。

その論文の内容なんですが、簡単に要約しますと、国際関係論という学問の分野では国際政治の分析のやり方として、3つの代表的なアプローチありますよ、ということです。

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ちなみに本ブログは、当然ながら「リアリズム」の見方をするパターンが多いことは、すでにみなさんもご存知の通りかと。

これについては明日の生放送の特番(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205843310)でも詳しく解説してみたいと思いますのでぜひご期待ください。





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by masa_the_man | 2015-01-12 15:55 | 日記 | Comments(0)
今日の目黒は快晴です。日が出てると寒さは少しやわらぎますね。

さて、新年最初の記事の紹介です。

中国で英語の出版会社を経営していた人物による、北京政府の熾烈な検閲の経験が語られております。

===

中国の圧力に屈服すること
By マーク・キット

●私は10年前に『これこそ中国』という本を出版した。

●その中で私は、自分が中国国内で築いた雑誌の出版ビジネスが、主に中国のメディアをコントロールする政府機関の圧力によってじわじわと破滅させられた様子を描いた。

●この本を出してくれることになった中国側の出版社は、この出版企画に興奮していた。本が出れば、その内容は中国内の権力者たちを苛つかせることになるのは確実だった。

●彼らは「われわれはスキャンダルが好きですし、これこそが出版にとっての最大の意義なんですよ」と言っていた。

●ところが出版する最後の段階になり、北京政府側の担当部署に見本の本を送ると、「この出版は認められません」ということになった。出版はキャンセルとなり、非公式の場で担当編集者は、自分の身の危険を感じたことを認めた

●もちろん私は中国政府の権力についてはよく知っていた。私は中国政府による検閲(彼らは内容監察という)をほぼ毎日、しかも目の前で受けていたのだ。彼らはよく「中国人は論争や議論が好きだが、あなたの読者たちにそれを許すことはできません。とくにその読者が中国人である場合はなおさらです」という説明を聞いたことがある。

●私は何度も検閲者を憤慨させたことがある。台湾の独立を支持していると非難されたことがあるし、チベット問題に不当介入していると言われたこともある。宗教団体の法輪功をあおっていると言われたり、性的なサービスやポルノを売っているといわれたり、さらにはイスラム系の独立運動を支持していると非難されたりしたことがある。

●ところがトラブルに陥るのは、決まって検閲者たちが何かを見つけたからというわけではなく、ライバル会社が彼らに告げ口した時なのだ。

●中国での検閲というのは、商売的なツールなのであり、ビジネス的な「武器」なのだ。それは他者を害するために使われるのである。

●私の雑誌の収入が落ちたのは三行広告の欄にある「性サービス」についての「読者」からの不満によるものだ。この不満を操作したライバル会社は自分の雑誌でも三行広告の欄を始めており、しかも「気持ちのよい終わり方」をするマッサージのサービスの広告まで掲載しているのだ。

●今日では、中国政府の検閲とその後の厳しい処罰(ノーベル平和賞の受賞者である劉 暁波の抑留のような)を非難していた多くの政治・企業のリーダーたちが、共産党政府の検閲を黙って受け入れている。

●中には党を怒らせることを恐れたり、さらには中国でのビジネスに害が出ることを避けるために、あえて自ら検閲を行うものもいるくらいだ。

●南アフリカはダライ・ラマへの入国ビザの発行を拒否しているし、2012年のロンドンの書籍見本市は(我が社の古くからのライバルである)中国のある出版社にゲストのリストをチェックさせ、フランス在住の別のノーベル(文学)賞受賞者である高行健が会場に来るのを禁止している。

●去年の11月に中国の浙江省で世界インターネット会議が開催された時には、アップルやリンクトイン、そしてフェイスブックのような国際的なテクノロジー会社からトップの人間が集まった。

●ところがその多くの会社のサイトは中国でブロックされており、その参加者の中で不満をホスト側に表明する者は(そのチャンスがあったにもかかわらず)一人もいなかった。また、少なくとも公式の場ではこの皮肉な状態について意見を言ったものは一人もいないのだ。

●3月にはリーダーズ・ダイジェスト誌が、現地の印刷会社の要請によって中国での印刷を中止させられ、また同月にはブルームバーグ社の代表が中国における「政治的に微妙」な話題についての報道を「再考」すべきかもしれないと公式な場で述べている。

●つまり、世界は中国共産党を喜ばせるために堕落しつつあるのであり、中国というバナナの皮でわれわれは自らの恥を隠しつつあるのだ。

●中国共産党の目立った功績、つまり最も偉大な成功のうちの一つは、目に見えない、まるで隣の部屋にいる化け物のように感じる大きな圧力を手に入れたことだ。この化け物には名前もないし、見分けのつかないものだ。それは共産党の精神であり、革命戦士たちの怨霊ともいえるもので、中国共産党の指導者たち自身もそれを恐れている。

●そもそもそれには名前がつけられないものであるため、それにたいして何かを語りかけることもできなければ、それを合理的にとらえることもできない。できることといえば、それを恐れることくらいなのだ。

●この党体制は恐怖によって成り立っている。ところが党自身は中国の人民を最も恐れているのだ。だからこそ、声をあげようとするものにたいして検閲をして処罰するのである。

共産党のつくりだした化け物は、西洋社会に恐怖を与え始めている。それは世界経済にとっての唯一の希望(と西側が考える)をコントロールしているのだ。よって、それにたいして融和しなければならないことになる。

●ところが西側諸国の政府や大企業は検閲や、作家、思想家、そして人権にたいする抑圧を批判しているのだ。

●このような二重規範は共産党にとって好都合なことだ。西側諸国を自らのルール、つまり偽善という最初の原則に従わせ、誰にも同様な罪を抱えさせることによって、権力を握るどの人間にとっても都合のよいものになるからだ。

●そして世界は中国にその支配を許そうとしている。これは中国で古くから行われている巧妙な政治工作である。中国共産党にとって、中国の優越状態というのは当然のことなのだ。

●たしかに産業革命のような「一時的な状況の悪化」はあったが、それでも優越状態は彼らにとってはそれ以前の状態への回帰でしかない。つまり、中国は文明社会の正当なリーダーだということなのだ。

●数世紀前に周辺の柵封国家が行ったように、世界の国々は中国が扱いをよくしてくれることを期待して北京に貢物を送りはじめている。そして共産党側もそれを自分たちの立場が強くなった証拠として受け取っており、朝貢してくる側の立場を弱いものとして扱っているのだが、それと同時に外国の政府や企業は、中国のマーケットへのアクセスや、中国側が自国やその企業に投資してくれることを歓迎している。

●ところが彼らは、中国のマーケットが中国人のためのものであり、しかもその人々のための利益のために存在するという事実を忘れているか、無視しているのだ。

●11月初旬に行われたAPECの会議では、中国の検閲のやり方やそれへの対抗のしかた、そして西側政府がどのように対処すればよいのかということをすべて物語っている瞬間が、最後の記者会見の時に訪れた。

●それは、NYタイムズ紙のジャーナリストが習近平主席にたいして外国人記者が中国入国のためのビザ発行について質問をした時のことである。NYタイムズ紙は北京政府高官の汚職問題を記事にしてからというもの、ビザの発行で苦労していたからだ。ブルームバーグ社も同じ問題でその立場を「再考」している。

●習近平はその質問を完全に無視したのだが、隣に立っていたオバマ大統領はその質問をしたNYタイムズの記者にたいして肩をすぼめながら「しょうがないね」という表情をして微笑んでみせたのだ。

●われわれはこれがとるに足らない行為であり、中国側の姿勢を受け入れたというサインではないことを願うばかりだ。

===

NYタイムズが記者のビザ問題で北京とトラブルを起こしていたのは知ってましたが、この記事の最後にあるように、オバマ大統領までがそれに屈するようなポーズを見せていたというのは知りませんでした。

ルトワックが言っていたように、今後の20年ほどの世界の最大のテーマは、やはり中国がグローバルなマーケットにどこまで組み込まれるかということなのかもしれませんが、それを象徴するようなエピソードです。






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by masa_the_man | 2015-01-09 15:51 | 日記 | Comments(4)

遅ればせながら

今日の横浜北部は寒くて快晴でした。真冬にこれだけ晴れるというのは世界の首都のある地域ではなかなか珍しいのでは。

さて、遅ればせながらあけましておめでとうございます。

年末からやや風邪気味だったこともあり、2日まで「寝正月」を実践しておりました。

いろいろな方から「あけおめメール」をいただいたのですが(下のエントリーのコメント欄にも)、まだ満足に返信できておりません。

とりあえず本日3日から仕事始めということで、たまりにたまっていた次に出る訳本の最終章の翻訳を再開したわけですが、スペースパワーに関するものなので、2008年にドールマンの論文を翻訳して以来の宇宙関連用語に直面していて、正直なところ面食らっているところです。

ホーマン遷移軌道、ヴァンアレン放射帯、ラグランジュ点、静止軌道など、いずれもその当時は慣れ親しんでいたはずの用語でも、数年経つとすっかり忘れているものであることが痛いほどよくわかりました(苦笑

今回あらためてスペースパワー関連の文献を読み直して実感したのは、このような新しい戦略の「次元」が出てくると、人間というのはそれを以前から存在している戦略環境に似たところを参考にして理解しようとするところです。

たとえばサイバーパワーという新しい環境への戦略を考えるときには、エアパワーでいうところの「戦略爆撃」(strategic bombing)を参考にしたのがその典型。

ではスペースパワーの場合は何を参考にしているのかというと、戦略家たちはマハンのシーパワー論を参考にするというパターンがけっこう目立ちます。

たしかにスペースパワーの論者として有名な人物の中にはジョン・クレインという米海軍の人間がおりまして、彼は自身のスペースパワーの理論の説明に、マハン(とコルベット)のアイディアを大活用しております。

また、このクレインもそうですが、私の留学時代に知り合った人間たちが、スペースパワーの主要文献に名を連ねていることも少々驚きでした。なんというか、世界が狭いのです。

この本はおそらく2月末までには出版されると思いますが、この他にも、今年はクラウゼヴィッツ系の軍事戦略関連の原書をあと2冊ほどをまず出版したいと考えております。

いろいろと忙しくて時間が本当に足りないのですが、今年も興味深い記事などを本ブログなどでも積極的に紹介していきますので、本年もまたぜひよろしくお願いします。



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by masa_the_man | 2015-01-03 23:32 | 日記 | Comments(4)