戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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カテゴリ:北極海の地政学( 8 )

北極海の地形調査争い





そういえば中国も先日北極に調査隊を出して極点に達してましたっけ・・・
by masa_the_man | 2010-08-24 00:00 | 北極海の地政学 | Comments(8)
海洋政策研究財団のPDFより。

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韓国海洋大学(釜山)は 12 月 15 日、北極海航路研究センターを設立した。北極海航路に関する研究センターの設立は、韓国では初めてである。同研究センターは、韓国海洋研究院付設極地研究所と協力し、初の国産砕氷船、「アラオン号」による北極探査航海での同乗プログラムを開発するほか、海洋研 究院、韓国交通研究院、韓国海洋水産開発院などとも共同研究を進める計画である。さらに、ロシアと の教育協力体系の構築、日本との共同研究や情報共有も検討している。

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彼らは日本以上に地政学に敏感です。まああのような状況にある国なので敏感にならざるを得ないわけですが。

このPDFの中には他にも興味深い内容が満載です。
by masa_the_man | 2010-05-24 11:14 | 北極海の地政学 | Comments(4)
今日の甲州は朝からどしゃぶり状態でして、夕方になってようやくやみました。けっこう冷え込みまして、私の周囲にも体調の悪い人がちらほら。

さて、ひさしぶりに北極海ネタです。ロシアの動きについてFTに記事が上がっておりましたので、いつものようにポイントフォームで。

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What Moscow wants in the Arctic

By Charles Emmerson

Published: April 15 2010 22:03 | Last updated: April 15 2010 22:03

●2007年にロシアが北極海の底にロシアの旗を立てたが、先週にも1949年のソ連時代の業績をたたえてパラシュートを降下させると発表して周辺関係国を不安に陥れている。

●これについてカナダの外相は「ロシアのプロパガンダは意味がない」と強気の発言をしており、最近の北極周辺の「主権主張ツアー」でカナダのほうがロシアのようなスタントではなくしっかりと実のある行動をしていると述べている。

●ロシアの行動がどう映ったかわからないが、とにかくこの地域に決定的な影響を与えるのはロシアであり、彼らの権益は歴史や地政学、そして気候変動や資源への欲望によって形作られているのだ。

●第一に、シベリアと北極海は「戦略的深さ」を持つ砦(1812年と1941年で証明された)か発射台(とくに冷戦時代のソ連の原潜のもの)という役割をもっている。

●ロシアの北極海周辺の人口の多さは、ソ連時代に軍事産業を北に配置したからであり、ムルマンスクなどはカナダの北極圏全体に住む人の三倍の人口をもつのだ。

●最近のロシアのアイスランドとの親密な関係づくりは地政学的な考えによるところが大きい。

●第二に、北極を通ってヨーロッパからアジアへと抜ける道を開拓することは長年の目標である。ここが開通すれば、北部が開発されてロシアの地政学的な弱さ(西と東の分離)を克服することができるのだ。1905年の日本海海戦での敗北はロシアに苦い教訓を与えている。

●ロシアの「北東航路」はカナダの「北西航路」よりもかなり先に開通する見通しであるし、ロシアの国営海運会社であるソフコムフロート(Sovcomflot)はこの夏に白海から日本へ石油を運搬する計画を立てているのだ。

●第三に、ロシアの石油やガスなどの炭化水素エネルギーの生産(対外的な影響力と国内の安定性に極めて重要)は、すでにある油田などでの生産が落ち始めるために北極周辺へとフォーカスがシフトするのだ。

●イギリスを含むヨーロッパ自身もいずれは北極海のガスに頼ることになるのであり、メドベージェフ大統領も北極海は2020年までに資源面で最も重要な戦略的地域になると発言していて、現在その地域を調査してデータを集めているのは領土と資源の確保のためである。

●ところがロシアの北極海へのアプローチの仕方は「文化」という面からも理解できる。

●たとえばロシアは記念などについてのお祭り騒ぎが好きであり、たしかに北極に最初に空挺部隊を降下させ、そこに飛行機を最初に着陸させたのもソ連である。

●また、ロシアは世界のどの国よりも調査船を持っているし、老朽化したとはいえ、砕氷船の数は世界一だ。

●このような事実は意外と重要だ。ロシア以外にはほとんど知られていないが、北極探検の歴史というのはロシア国民の考えかたにかなり浸透しているからだ。

●たとえばアメリカの北極圏の冒険について書いたアメリカの作家ジャック・ロンドンはソ連時代の最も有名な作家の一人だった。

●たしかにロシアの北極海へのアプローチは警戒すべきだ。しかし彼らもNATOのような組織や北極圏にある他の国に対して外交を展開していかなければならないのだ。

●もちろん国連の海洋法(アメリカは参加してない)は北極海の各国の領土の主張を解決はしてくれないが、それでもどの国が領土を持っているのかについてのひとつの目安とはなる。

●先月メドベージェフ大統領は「ロシアの資源探査のアクセスや北極海の開発を制限しようとする行動」に大して警告を発している。しかしこれはロシアがいままでの条約をすべて拒否するというわけではないのだ。

●もちろん状況はかわるかも知れない。たとえばノルウェイの外相は数週間前にカナダで開催された北極周辺国の会議(アメリカの国務省長官が初参加したが)において、「ロシアはまだ信頼に足るような、予測可能な動きをする安定的な国家ではない」と発言している。

●つまりロシアが他国がすでに主張している領土に文句をつけてきたりする可能性はある。それでもロシアは来週モスクワで北極圏についての会議を開催するのだ。

●石油の豊富なバレンツ海において、ロシアとノルウェイはかなり激しい意見の対立をかかえている。

●つまりここで確実なのは、ロシアの北極海での活動は当分ニュースとして報道され続けるということだ。大切なのは、われわれはそれを正しく解釈するようにしなければならないということだ。

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この「日本に石油を運ぶ」という部分がとても気になります。日本側の受け皿はどの会社???
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by masa_the_man | 2010-04-22 22:58 | 北極海の地政学 | Comments(13)

中国が北極海進出

中国が北極海進出に準備着々 最新鋭の砕氷船建造にも着手 

2010.3.1 20:39

 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は1日、地球温暖化で夏場の海氷が減っている北極海への進出に向けた中国の動きを分析した報告書を公表。北極海航路の開拓や将来的な資源開発に向け、中国が最新鋭の砕氷船の建造を始めるなど着々と準備を進めていると指摘した。

 中国は北極圏に領土を持つ国々が北極開発のあり方を協議する「北極会議」(AC)の閣僚級会合に臨時オブザーバーで参加するなど政治面でも関与を強めているが、権益をめぐってロシアなどとの間で緊張が高まる可能性もあるという。

 北極海の利用に関してはこれまで事実上国際的な取り決めがなく、中国の一連の動きは、資源開発や海上交通などの面で、他国に後れを取らないための布石とみられる。(共同)
by masa_the_man | 2010-03-02 03:35 | 北極海の地政学 | Comments(19)

北極海の氷ができない

【環境リポート】北極海、氷不足現象に加え解ける速度加速=米研究者

【ワシントン4日ロイター時事】米コロラド大学ボルダー校雪氷データセンター(NSIDC)のマーク・サレジー氏は4日、今冬、北極海を覆う氷の面積が狭いことは、今年の夏に氷の解ける速度の加速につながる恐れのあることを意味すると述べた。ワシントンからのロイター通信の電話インタビューに語った。

 同氏は「氷が解け続けているというのではなく、氷の生成が急速には進んでいないということだ」と指摘した。同所長によると、今年1月、北極海の氷の面積は1日当たり約1万3000平方マイル(3万4000平方キロ)のペースで拡大し、これは1980年代の氷の生成ペースの3分の1強で、21世紀の最初の10年の年平均ペースより遅い。

 北極海は、地球上で気象変化への最大の要因で、地球を冷却化するエアコンの働きをすることもあるので、その氷の面積は世界にとって重要だ。北極海の氷が解けるペースが速まれば、こうした気象変化のプロセスに影響を及ぼす可能性がある。ただ、これが海面上昇につながる公算は小さいという。

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そりゃそうですな。コップの水に浮かべた氷が溶けても水かさは増えませんからね。
by masa_the_man | 2010-02-10 01:55 | 北極海の地政学 | Comments(0)

北極海の海水融解

共産党も温暖化?

温暖化による北極海の氷融解・・・損失214兆円

  科学者が警告

 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)開催中のイカルウィットで5日、地球温暖化問題を研究する科学者らのグループが記者会見し、北極海の海水融解で被る世界全体の損失額は2050年に少なくとも累計2.4兆ドル(約214兆円)に達すると警告しました。主宰者の非営利組織PEW財団の関係者は「北極圏近くでのG7はこの地域で何が起きているのかを伝える大きなチャンスだ」と話します。

 世界自然保護基金(WWF)の報告などでは、北極海の氷は観測史上で最小レベルに達しており、このままでは夏季に消失するのも時間の問題とされます。

 カナダ北極圏生まれの女性自然保護活動家でノーベル平和賞候補になった、シーラ・ワット・クルティエさんは「G7のリーダーたちは北極海で起きていることが世界全体に及ぼす影響についてしっかりと確認し、海面を覆う氷の価値を正確に認識すべきだ」と訴えます。
by masa_the_man | 2010-02-10 01:52 | 北極海の地政学 | Comments(9)

読みたい論文

以下の論文を読みたいんですが私はこのサイトにアクセスできないんです。

北極海航路の開発(<特集>北極海航路) [in Japanese]
段 烽軍
海洋政策研究財団

どなたか論文を送っていただけないでしょうか?お願いします。
by masa_the_man | 2010-02-10 01:49 | 北極海の地政学 | Comments(4)
今日の甲州は朝から曇りがちでした。かなり涼しくなっていて、昼すぎに原付に乗った時には長袖でもけっこう寒い感じでした。

来週早々の帰英の準備があるために今日は色々と買い物などをしてたわけですが、甲府のカフェで山梨の友人たちとしばし歓談しました。こういう「行きつけのカフェ」みたいなものがあるのはとてもいいもんです。

彼らと語る中で、また「横綱論」のヒントが色々と浮かんできました。

さて、今日は「北極海の地政学」ネタを。

先週の記事ですが、いわゆる「北東ルート」(ロシア沿岸ルート)を使って、ドイツ船籍の二隻が初の「商業航行」を行ったらしいです。こいつは事件だ。

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September 11, 2009

Arctic Shortcut Beckons Shippers as Ice Thaws

By ANDREW E. KRAMER and ANDREW C. REVKIN

MOSCOW — For hundreds of years, mariners have dreamed of an Arctic shortcut that would allow them to speed trade between Asia and the West. Two German ships are poised to complete that transit for the first time, aided by the retreat of Arctic ice that scientists have linked to global warming.

The ships started their voyage in South Korea in late July and will begin the last leg of the trip this week, leaving a Siberian port for Rotterdam in the Netherlands carrying 3,500 tons of construction materials .

Russian ships have long moved goods along the country’s sprawling Arctic coastline. And two tankers, one Finnish and the other Latvian, hauled fuel between Russian ports using the route, which is variously called the Northern Sea Route or the Northeast Passage.

But the Russians hope that the transit of the German ships will inaugurate the passage as a reliable shipping route, and that the combination of the melting ice and the economic benefits of the shortcut — it is thousands of miles shorter than various southerly routes — will eventually make the Arctic passage a summer competitor with the Suez Canal.

“It is global warming that enables us to think about using that route,” Verena Beckhusen, a spokeswoman for the shipping company, the Beluga Group of Bremen, Germany , said in a telephone interview.

Lawson W. Brigham , a professor of geography at the University of Alaska, Fairbanks, who led the writing of an international report on Arctic commerce, the Arctic Marine Shipping Assessment, confirmed that the passage of the two German ships appeared to be the first true commercial transit of the entire Northeast Passage from Asia to the West.

He credited Beluga for taking on both the summertime Arctic waters, which still pose threats despite the recent sea-ice retreats, and Russian red tape, a maze of permits and regulations.

“This may be as much of a test run for the bureaucracy as for the ice,” said Dr. Brigham, an oceanographer who is a former Coast Guard icebreaker captain.

But he also said it would be a long while before Arctic shipping routes took business from the Suez or Panama Canal.

Company officials said the unloading in Siberia of 44 components for a Russian power plant should be completed by Saturday, after which the ships will head to Rotterdam to deliver the rest of the cargo.

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この二隻は七月末に韓国から出港したんですね。シベリアの港で建設用の物資を積んでロッテルダムに入港したようで。

実行したのは「音楽隊の町」として有名なドイツのブレーメンにある「ベルーガ」という会社の船。

もちろんこの記事でも「スエズやパナマの交通量を当分越えることはない」と指摘されてますが、それにしても新しいルートの開拓というのはインパクとあります。

ロシアは今後、海外からルートを利用しようという貨物船などに砕氷船をつけて「護送船団」にすることによって「アガリ」を得ようという魂胆みたいです。

そしてベーリング海峡は新たな「チョークポイント」に。


何度もいいますが、地球温暖化によって北極海の氷が解けて北東ルートができるというのは、人間の使う「テクノロジー」というものが「温暖化」を発生させ、不変と思われていた「地理」を変化させて、人間の「世界観」に影響を与えたという意味で、地政学では革命的な事件なのです。

いままのパターンでは「テクノロジー」が変化したために、「地理」そのものは不変だったにもかかわらず、人間の「世界観」を変える、という順番だったんですが。

スパイクマンもマッキンダーも、これにはビックリでしょうなぁ。
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by masa_the_man | 2009-09-19 00:17 | 北極海の地政学 | Comments(38)