戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー

2010年 10月 15日 ( 3 )

今日の甲州は雲が多かったですがすっきりとした過ごしやすい一日でした。まだ昼間だと気温は高めですね。

さて、裏のほうでやっていた企画をここでも開催しておきます。とりあえず参考にしてみてください。

======

さて、いまから国際関係論におけるマルクス主義系の学者たちに共通して見られる「前提/仮定」(アサンプション)を五つほど挙げます。

これらの前提のうち、三つ以上についてあなたが賛成・同感すれば、あなたは立派な「潜在的マルクス主義者」確定です。その五つとは・・・・

①やっぱり人類の歴史というのは、支配する側の人間の集団と、それに反対する側の人間の集団による「階級闘争」の歴史だ。

②資本主義は、「ブルジョワジー」(資本家)と「プロレタリアート」(労働者)という、互いに敵対する階級を生み出している。そしてブルジョワ側が「支配する側」にあることは言うまでもない。

③資本主義は、自らの目的のために戦争を利用する(つまり戦争は資本主義者に常に仕組まれる)ものだ。

④社会主義は「階級」を破壊する。そのため、戦争も消滅させることになる。

⑤「国家」が消滅すれば「国際政治」というものも消滅するはず。

=======

以上、「マルクス主義チェックシート」でした。

この五つのうち、三つ以上に「イエス」とお答えになった方々には、もれなくマルクスの「資本論」の第一巻か「共産党宣言」をお読みすることをおススメしております。きっと大変参考になることでしょう(笑

ちなみに上のチェックシートは私が勝手につくりあげたものではありません、念のため。

元ネタをお知りになりたいかたは、"The Penguin Dictionary of International Relations" by Graham Evans (1998), p.316を参照してみて下さい。

さて、明日は東京電機大学でクラウゼヴィッツ学会のシンポジウムに参加します。みなさんもお誘い合わせの上ぜひ!
by masa_the_man | 2010-10-15 22:55 | 日記 | Comments(35)
このような判断基準には、「事後に判明した事実を元にするよりも、行動を起こす前の時点で合理的だと判断するために使われる原則」と同様に、いくつかの成功を非難したり、いくつかの失敗を受け入れることを必要とすることになる。

つまりわれわれが鴨緑江への侵攻を非難するのであれば、同時にそれは仁川への強襲上陸を否定しなければならないことになるのだ。

マッカーサー以外の軍部のリーダーたちは、「あまりにも多くの要素が無謀な賭けであることを示している」と見ていた。 もちろん誰も「他に選択肢はなかった」とは言えない。なぜなら実は他にも大損害を被るリスクの少ない選択肢はあったからだ。

たとえば陸軍参謀長のロートン・コリンズ(Lawton Collins)は、仁川上陸の際に使われた七万の兵士を、釜山ペリメーター(防衛境界線)の突破のための支援や、釜山付近で敵側面から上陸作戦を行うために使う案を支持していた。そしてこのような代替案は、朝鮮半島の支援を行うためにはさらにコストがかかる消耗戦を行わなければならない、ということを意味していた。

しかし仁川上陸作戦の成功はこれらのコストを軽減したのであり、二十世紀に行われた最も優れた奇襲の一つとなったのだ。

すでに結果を知っているわれわれの立場から見れば、この賭けはたしかに祝福に値するものといえよう。しかしこれを「単なる幸運」よりも「戦略の天才の仕業」や、「鴨緑江付近での作戦よりも無謀ではないもの」と見なすためには、当時の戦略企画者たちが持てなかった「あと知恵」による支えが必要となるのだ。
by masa_the_man | 2010-10-15 14:54 | 戦略学の論文 | Comments(3)
b0015356_2315511.jpg


今週末の土曜日なんですが、私がお世話になっているクラウゼヴィッツ学会で以下のようなシンポジウムが開催されます。

なんと、本ブログレギュラーの方の一人も発表予定です。

もちろん私も見学予定です。本ブログをご覧の方で来場予定の方は、ぜひ会場でお会いしましょう。

============

平成22 年(2010 年)日本クラウゼヴィッツ学会シンポジウム

共通テーマ「戦争は政治の継続か?

クラウゼヴィッツ学会では、クラウゼヴィッツ『戦争論』の研究を中心として、軍事、戦争、安全保障、政軍関係といった領域に関する研究を行っています。

本年度は、日本のクラウゼヴィッツ研究の泰斗として名高い、川村康之氏、清水多吉氏の講演を中心にシンポジウムを行います。皆様お誘いあわせの上、ご参加ください。どうぞよろしくお願いいたします。

日時:平成22(2010)年10 月16 日(土曜日) 13:30-17:30
場所:東京電機大学神田校舎7号館7501号室
参加費・会員1000 円、非会員1500 円

報告表題
第一部:現代の戦争と政治
●部谷直亮(拓殖大学大学院) 13:40-14:10
研究報告「アメリカにおける政軍関係――ゴールドウォーター・ニコルズ法の近年の課題 」
●山代勝彦(法政大学大学院)14:15-14:45
研究報告「ネオ・リアリズム理論とネオ・リベラリズム理論のコンフリクト――戦争の原因と予防に関する考察

第二部:クラウゼヴィッツと同時代
●荒川憲一(防衛大学校教授)14:50-15:30
研究報告「クラウゼヴィッツ「戦争論」と時代精神」
●鈴木直志(桐蔭横浜大学教授)15:35-16:15
研究報告「リュヒェルとシャルンホルスト」(仮)

第三部:クラウゼヴィッツ『戦争論』と翻訳
●川村康之(日本クラウゼヴィッツ学会会長・防衛大学校元教授)16:20-16:50
講演「現代日本におけるクラウゼヴィッツ『戦争論』の意義について」
●清水多吉(立正大学名誉教授)17:00-17:30
講演「見事な鴎外訳――クラウゼヴィッツ『戦争論』の翻訳」

会場へのアクセス:
b0015356_23141558.gif


JR: 御茶ノ水駅(中央線・総武線)徒歩8 分/神田駅(山手線・京浜東北線)徒歩8 分
地 下鉄: 淡路町駅(丸ノ内線)B7 出口・徒歩3 分/新御茶ノ水駅(千代田線)B7 出口・徒歩3 分/小川町駅(都営新宿線)B7 出口・徒歩3 分/神保町駅(半蔵門線・都営三田線)A7 出口・徒歩8 分/神田駅(銀座線)1 番出口・徒歩8 分/竹橋駅(東西線)3B 出口・徒歩8 分
http://atom.dendai.ac.jp/info/access/index.html

==========
by masa_the_man | 2010-10-15 00:00 | 日記 | Comments(17)