今日の横浜北部は朝から曇っておりまして、先程は一瞬大雨が降ったばかり。
さて、空自の「研修」についての報告の続きを。
入間基地に入ってからは中の踏切り越えるという不思議な経験をさせてもらったのですが、これは稲荷山公園という西武池袋線の駅とその線路が入間基地を横切っているからだということ。
ここから基地の事務所のようなところで担当者の方から今日のスケジュールなどのブリーフィングを受けました。
そこでわかったのですが、今日は小松基地までC-2で飛び、そこで「アラート待機状況」、つまりF-15がどのように対領空侵犯措置におけるスクランブルに対応しているのか、その様子を見せてもらえるということらしいのです。
こういう様子というのは
テレビや動画サイトなどでは見たことがありますが、実際に間近で見るのは当然ながら初めてであります。
これはすごいものを見せてもらえることになったと思ったわけですが、私以外の市ヶ谷からバスで向かっている見学者の先生たち(メンバーは超豪華)は渋滞にハマって遅れているようなので、別室の広い応接室のような場所で基地のトップの方々としばし歓談。
中には私の動画を見ている方もいらっしゃったようで、気恥ずかしいやら恐縮やら。
さて、いよいよ先生たちが到着すると、あいさつもそこそこに、さっそくC-2に乗らせていただくことになりました。
建物の外にでると、すぐ向こうに白っぽいずんぐりとした機体のC-2が二機ほど見えたのですが、これから乗る機体の前でまずは写真をパチリ。
その時の写真が以下のものであります。
わかる人にはわかると思いますが、いやホントに(私以外は)豪華なメンバーであります。
いざ機体に乗り込んだのは後のカーゴ用のハッチの部分からでありまして、入ってみての第一印象は
「横に広くてきれい」
というものでした。もちろん旅客機のような快適な感じではなく、常にこの手の軍用機に感じる
「業務用感」
は満載なのですが、以前乗せてもらったC-130などとは違って、機体の断熱材に白っぽい色のものが使われているためか、機内は非常に明るい印象でした。
この時のハッチの操作などをする空中輸送員(ロードマスター)は女性の方だったのですが、機体の向きと並行に横一列に並んだ席シートベルトを締めてから、彼女が閉めるハッチを眺めていると(かなり折りたたみされる)、しばらくして機内アナウンスがあって、いよいよ出発となりました。
滑走路の移動中への乗り心地は普通の旅客機とあまりかわらず、とくに違和感がなかったのですが、いざ離陸の段階になるとその加速度だけでなく、離陸のタイミングの速さも軍用機っぽさを感じさせてくれるものでした。
普通の旅客機とは違う高度(1万5千フィート?要確認)で安定飛行に入ると、シートベルトを解除してもよいというアナウンスが流れ、私は先程のロードマスターの女性について任務につくまでの資格をとるためにはどのような学校に入るのかを聞いたあと、他の偉い先生たちとともにコックピット見学をさせていただくことに。
私のような素人がコックピットを見せていただくのは恐縮なのですが、以前見せていただいたC-130と比べて計器類はだいぶ簡略化されている印象で、多くの情報が正面の二つのモニターに集約されているという説明を受けました。
席に帰ってきたあとに、以前私の講義を受けたことがあるという若い副官の方がいらっしゃったのでコックピットの印象を聞いてみると、
「いやー、私が乗っていたP-3と比べるとその進化の度合いは、ファミコンとスマホのネットワークゲームとの違いくらい大きいっす」
とのこと。
このような比較の例を聞くと、「そこまで違うかい!」と部外の人間は感じてしまうわけですが。
個人的に気になったのは、コックピットの後にある二段ベッドと冷蔵庫、それに電子レンジ類でありまして、これらは海外などへの派遣で長距離フライトをする際に乗組員にとって必須なもの。
隊員の健康を考えると、このような機器・施設は極めて大事であると私は考えております。
そうこうしているうちにたった一時間ほどで小松基地に到着となりまして、快晴の機外に出ると、いよいよスクランブルの見学をすることになりました。
続きはまた明日。