今日の横浜北部は、またしても猛暑の真夏日。
さて、引き続き日本では翻訳されないであろう本の中のシナリオの紹介です。
クレピネヴィッチは、ドラゴン派もパンダ派も、中国共産党が危機感を持つのは自分たちの持っているレジティマシーが脅かされた時であるという認識を持っていると分析しております。
そしてこれはつまり北京が自分たちの脆弱性、つまり弱さを自覚したところから始まる、ということです。
次にクレピネヴィッチは、パンダ派やドラゴン派をはじめとする「専門家」というものは、その知見が最も必要とされるとき、つまり予測できないことをあらかじめ予期しておくという点では役にたたない、と指摘しつつ、とりわけ米軍は中国に対する準備ができていないと述べるわけです。
まあ大抵の戦争というのは思いがけない形で始まるものであり、しかも未来ことを予測できないのは仕方のないところなので、この点はクレピネヴィッチは少々厳しいかなという気がしますね。
さて、ここまで説明してきたあとに、クレピネヴィッチはいよいよ中国共産党が自分たちの弱さを自覚する要因がいかに発生してきたのかの説明に移ります。
第一の要因は、なんといっても経済成長の鈍化です。
ここではみなさんもご存知のように、中国はここ30年ほどで人類史上にも残る高い経済成長を実現してきたわけですが、このような二桁レベルの成長率も、いつかは終わりを迎えます。
クレピネヴィッチは、この中国の経済成長の鈍化が2015年に始まったと「予測」(本書の刊行は2009年)しているわけですが、現実の方はこれよりもやや遅れているといえるでしょうか。
ここで時間切れです。つづきはまた明日。

(財務省)