『幻想の平和』とアメリカの大戦略

今日の横浜北部は降ったりやんだりのはっきりしない天気でした。梅雨が近いのかもしれません。

さて、今日も時間がないのでお知らせだけ。

長らく絶版になっておりましたクリストファー・レインの『幻想の平和』が、新装版として復活することになりました。

翻訳したのはもう十年ほど前なのですが、その内容は驚くほど古くなっておりません。

この本のテーマは、アメリカの拡大的な大戦略が実は1940年代から始まっており、その2つの柱として、

１．門戸開放

２，民主制度の拡大

が常に追求されていたことが書かれております。

しかも今さら読み返して気づくのは、原著が書かれた2000年代前半と基本的な構造そのものは（中国の急激な拡大があったにせよ）それほど変わっておらず、本書の政策的な提言である

「オフショア・バランシング」(offshore balancing)

という大戦略が、アメリカにとってますます魅力的なものとなっており、ある意味でトランプがこれを実行しそうな雰囲気を醸し出しているという点です。

嬉しいのは新装版の発刊にあたって、原著者のレイン教授自身から新たな「日本語版まえがき」をいただいていることです。

ということで、数ヶ月以内には出ると思います。乞うご期待を。

（シャングリラ）

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