今日のウランバートルは晴れましたが風が強くて街中にホコリが舞っておりました。
さて、今回のウランバートル滞在も帰国するだけとなりましたのでその感想を。
モンゴルに何度も滞在されたことのある方にはつまらないかもしれませんが、自分としては人生初なので、色々と気づいたことをとりとめなく書いておきます。
①スーパードライである
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、この街は異様に乾燥しております。
大陸気候だから当然といえばそうなのでしょうが、ほぼ亜熱帯性気候の日本や、先月行った湿潤なカナダ西部に比べますと、その乾燥具合に驚かされます。
逆にいえばジメジメしていないので過ごしやすい部分はあるのですが、風が吹くと日本でいえば軽い砂嵐のような状態になりますので、ノドが弱い人はすぐにやられそうなイメージがあります。
だったらマスクを、と思ったのですが、街では若い女の子でもマスクをつけているような子はおりません。
それと意外に感じたのが、静電気をバチバチ感じること。やや帯電しやすい私は至るところでマイナーな電気ショックを常に感じておりました。
昼間は20度近くまで気温が上がるのですが、日が落ちるとすぐに5度くらいまで落ちるという寒暖の差。
②国がまだ若い
もちろんモンゴルといえば、13世紀に世界にグローバル化を最初にもたらした国として、リッチな歴史を持っているわけです。
ところが現在の政体は、冷戦が終わってからの1990 年に発足した、まだ30年ほどの「民主国家」という形です。
だからかどうか知りませんが、私が会ってしゃべった人々については、これからどんどん国造りをしようという意識が強く感じられました。
また、現在でも社会制度を実験的にいじることが多いようで、近年でも初等・中等教育を、ソ連時代の詰め込み型の10年制から西洋型の12年制に変えたり、これまで実施していたサマータイムを突然やめたりということがあったらしいです。
町中に行くと総じて若者が多く、日本よりは活気を感じることが多かったです。
出生率も減ったとは言えまだ2.7人台。300万人ほどしかいないですが、まだまだ成長できるだけの余裕が国全体にあることを感じられます。
③韓国の資本進出がすごい
モンゴルは中国とロシアという2つの大陸国家に陸地で囲まれているという事情もあるためか、第三国との関係強化を課題としている部分があるようで、その一環として韓国資本を積極的に受け入れているように感じました。
以下の写真にある喫茶店の代表的なチェーン店は韓国系。

そしてこの下の写真は、ウランバートルを代表する銀行のビルの電光掲示板に写っている韓国への観光や大韓航空機のCM、さらには釜山への医療ツーリズムへの案内を告知したものでした。
ちなみに私が、現地の人がしゃべっているのを聞くと「韓国語をしゃべっているのかな」という印象であり、こっちの人は意外に小さな声でおとなしくしゃべるなぁと感じました。
④プリウス王国である
とにかくこっちに来て驚いたのは、トヨタ・プリウスの多さ。すぐ上の写真でもわかりますね。
個人的な感覚では、街を走っている3台に1台は(新旧含めての)プリウスです。
右通行なので左ハンドル仕様かと思いきや、街を走っているのはほとんどが右ハンドルでした。
別の証拠写真を貼り付けておきますが、これはウランバートルの大学の駐車場のもの。

人気の秘密は、ガソリン代を節約できてランニングコストが安いから、ということみたいです。
ちなみに今日のガソリン代は1リットルで2300tgという表示がありましたので、日本円に換算するとおよそ95円くらい。
現在160円台後半の日本と比べるとはるかに安く感じますが、物価の安いモンゴルにとっては「高い」という印象があるそうで、そこでプリウスが人気となるそうです。
その代わりにバスは韓国製のものを多くみかけました
⑤思ったよりもロシアの影響を感じる
表音文字としてキリル文字を使っているためか、または社会主義時代から残っている建物のせいなのかわかりませんが、非常にロシア的なものを感じました。

上の写真はランチに行ったロシアレストランなので余計にロシア風ですが、とにかくこのアルファベットが読めないので、異国情緒だけは実にたっぷりと味わえました。
このすぐ上の看板などは、一体何が書いてあるのかさっぱりです(苦笑
ということで、まったく言葉は通じなかったのですが、個人的にはとても気に入った国の一つとなりました。
地政学的にも興味深いポジションにあるので、機会があったら今度は国境付近などまで取材しに行きたいと考えております。