特殊部隊の戦略論 |
さて、今月末に都内某所で研究発表する特殊部隊の理論について少し。
突然なのですが、某学会で「特殊部隊と戦略論」というテーマで話をすることになりました。
きっかけは、なんといっても私が特殊部隊について知りたかったからという、なんとも逆説的なもの。実はわたしはいままで特殊部隊については映画などで見聞きしたことはありながら、それについては全くの素人。
ただし十年ほど前に、この本の中で自分の指導教官が戦略レベルからの分析として何章か書いていたこともあり、少々気になっていたのはたしかです。
ただし日本で出ている本を見てみると、どうも各国の特殊部隊事情や、その装備品などを紹介するものは多いのですが、具体的にそれがどのような「戦略的効果」、つまり「いかにそれで戦争に勝てるのか」ということについて書かれているものは、私がさらっと見たところでは皆無でした。
訳書で興味深いと思ったのが、これとかこれとかこれくらいでしょうか。
私がイギリスで学んでいた時期にはイラク戦争の関係もあって、コースメイトたちに特殊部隊や特殊作戦の戦略効果について研究しているのが何人かおりまして、以下の本はそのうちの一人が出版したものです。
これはまさに「戦略効果」について書かれたものでしたが、どちらかといえば第二次世界大戦の文脈が強調されたものでした(ダムバスターズに関する解説は必見)。
特殊部隊のオペレーションやタクティクスについては今後も公開されることはなさそうですが、その戦略的な意味という点では、日本でも本格的に研究すべき時期に来ているのかなぁと、問題意識として感じている今日このごろです。
たしかにロシアのいわゆる「ハイブリッド戦」のように、軍隊を特殊というか、非正規的な使い方をするやり方は今後もどんどん増えてきそうですし。
ということで、これから上記のような本をヒマを見つけては読んでいくことになりますが、そこで学んだことについては本ブログでも少しずつ書いていきたいと考えております。
「参考になる本を知っているよ!」という方はぜひ教えてください。
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