戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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しょうがない、イランを爆撃しよう

今日の横浜北部は朝からよく晴れております。やや気温は低い感じはしますが、完全に春ですね。

さて、連日色々と忙しかったのですが、久々にブログの更新します。

もちろん内容は、ブッシュ政権では国連大使まで務めた、あの過激派ジョン・“セイウチ”・ボルトンによる「イラン爆撃論」です。

すでに番組(http://www.nicovideo.jp/watch/1427879134)のほうではご紹介させていただいた記事の要約ですが、相方の和田さんによればボルトンは「科学忍者隊ガッチャマンに出てくるバードミサイルを撃ちたくてたまらないジョーと同じだ」と言われました。

私はガッチャマンをよく知らないので、このネタにはついていけませんでしたが(苦笑

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NY Times
To Stop Iran’s Bomb, Bomb Iran
イランの爆弾を阻止するためにはイランを爆撃せよ
By ジョン・ボルトン

●長年にわたって専門家たちは、もしイランが核武装したら、中東がコントロール不能の核の軍備競争に陥ることを懸念してきた。この地域の政治、宗教、そして民族紛争などを考えれば、彼らがこのように考えるのは納得行くものだ。

●インド、パキスタン、そして北朝鮮などで起こった核拡散の例と同じように、欧米諸国は警戒すべき時に注意を払わなかったという点で罪を負っている

●ところが過去に失敗したからといって、現在もまた同じ間違いを起こしてもよいことにはならない。

●もちろん新しく政権を握った大統領というのは、前任者たちが決定して残してきた累積的な課題を引き継ぐものであり、これは仕方のないことだ。

●ところが大統領というのは、自分が政権を担当している時に目の前で起こっていることには責任をもたなければならない。そしてオバマ大統領のイランに対するアプローチは、ただでさえ悪い状況に、さらに大災害をもたらしつつあるのだ。

●理屈の上では、国際的に行われる包括的な制裁が全員一致で協力して行うことができれば、イランの核開発計画を頓挫させることはできたはずだ。ところが実行された制裁は、このような基準に当てはまるものではなかったのである。

●テヘラン政府は当然ながらこの制裁を逃れたいと考えているのだが、オバマ大統領の部下のCIA長官は、2014年に連邦議会で「イランは核開発計画を止めていない」と証言している

●これによって2007年に発表された国家インテリジェンス予測による「イランは2003年に計画を中止した」という楽観的な予測がはずれたことが広く知られるようになったのだが、これはアメリカ政府にとってのダメージとなり、それが単なる希望的観測だったことが明らかになったのだ。

●核実験のような明白な証拠がなくとも、イランの核武装への足取りは周知の事実であった。そして現在では軍備競争が始まっており、イランの周辺国は、オバマ大統領の外交によってイランが核武装に向かっているという恐怖から行動を開始している

●産油国の王国の中でもカギを握る存在であるサウジ・アラビアは、いざとなれば一番最初に核武装に動くと見られてきた。また、スンニ派のサウジが、シーア派のペルシャ人たちにイスラム世界や中東の地政学的覇権状態の獲得をわざわざ明け渡すはずがない。

●開発初期にはサウジアラビアからの資金援助があったという報告もあるため、専門家たちは長年にわたって、サウジがパキスタンから核兵器を獲得して、一夜にして核武装国家になるという選択肢をもっていると考えてきた。

エジプトとトルコの両国も、過去の帝国時代の伝統を持ち、現代においても大国志向であり、さらにはイランを同じように嫌っているために、核武装に動き出す可能性をもっている

●皮肉かもしれないが、イスラエルの核開発計画は軍備競争を促すことはなかった。なぜなら周辺国はイスラエルの核兵器が抑止のためのものであって、攻撃的な手段として使われるとは(公式には認めることは決してできなかったが)考えていなかったからだ。

●ところがイランの場合は違う。大掛かりなウランの濃縮やプルトニウムの再処理計画は、その野望の存在を証明しているからだ。

●サウジ、エジプト、そしてトルコらの利害は複雑で互いに衝突したりしているのだが、イランの脅威に直面すれば、三者ともに「核武装が必要だ」と考えるのだ

●サウジの諜報機関のトップを務めていたトゥルキ・アル・ファイサル王子は、つい先ごろ以下のようなコメントを述べている。

●「この交渉の結果がどうなろうとも、われわれが望むことは同じだ。それはイランがウラン濃縮に成功すれば、それはもうサウジだけの問題には収まらないということだ」

●もちろんサウジ、トルコ、エジプトの三国は記者会見を開いて自分たちの意図を公表するわけがない。それでも彼らが核開発を急ぎ始めたという証拠は集まってきている。

サウジは韓国、中国、フランス、そしてアルゼンチンと核技術面で協力していくことを公式に約束しており、2030年までに合計16基の原子炉を建設する計画だ。

●また、サウジはパキスタン、エジプト、そしてトルコのリーダーたちを集めて会合を行ったばかりだ。この場では核関連のテーマが話題になったのは確実だ。

●実際のところ、パキスタンはエジプトやトルコなどに対して核兵器や核関連技術をすぐに手渡すことはできないだろう。ただし値段があえば、北朝鮮がイランにこっそり核兵器を売り渡すかもしれない

●オバマ政権がイランとの合意を取り付けようとして自制心を失いつつあることによって、ワシントン政府側に譲歩を迫る動きが出てきた。

●過去のアメリカの政権は、その政党に関係なく、韓国や台湾、アルゼンチン、ブラジル、そして南アフリカのような様々な国が核武装に動くのを停止させたり諦めさせたりするために、多大な努力をしてきた。

●中には原発を持つのを許した例はあったが、それ以外の核燃料の供給などへのアクセスは拒否してきた。そしてその関係諸国は、全員がその事情をよくわかっていた。

●ところがこの原則は、オバマ大統領の政策がイランを強化していることによって世界中で破綻に直面している。イランを率いる強硬派に対して外交と制裁が本当に効くのかどうかというのはかなり怪しい

●ところが元々は2003年にヨーロッパ諸国や、国連安全保障理事会のいくつかの決議案などで禁じられた兵器レベルの燃料の保持は、中東諸国を警戒させると同時に、イランの核兵器開発チームに実質的にゴーサインを与えることになったのだ。

●そうなると結論としては、「イランは核開発計画を交渉では諦めない」ということになってしまう。また、制裁だけでは広範囲にわたる兵器開発インフラそのものも阻止できないことになる。

●つまりここでの不都合な真実は、イスラエルが1981年にイラクのサダム・フセインのオシラク原子炉に対して行ったバビロン作戦や、2007年に北朝鮮製のシリアの原子炉を破壊したような軍事行動だけが、望ましい状態を達成できるということだ。

残された時間はほとんどないが、それでも攻撃が成功する見込みはある

●まず優先順位として、ナタンツやフォルドウの核濃縮施設、そしてアラクの重水炉施設などを使用不能にすることが挙げられるだろう。また、あまり注目されないが、ウランを転換する上で決定的に重要なイスファハンの施設を狙ってもいい

●この攻撃ではイランの核施設のすべてを破壊する必要はないが、その燃料サイクルのカギとなる部分を破壊することによって、核開発計画を3年から5年ほど遅らせることができる

アメリカも徹底的な破壊を行うことができるが、必要ならばイスラエルも単独で行うことができるだろう

●このような行動が行われる場合には、アメリカはイランに敵対する国々に対して徹底的な支援を行い、テヘランの政権転換を狙うことも含めるべきなのだ

●オバマ氏のイランとの合意への情熱には常に非現実的な雰囲気がただよっている。ところがそのような外交の戦略的示唆を無視すれば、中東で核開発競争を促すことにもなりかねない。

●そうなると、このオバマ氏が大統領として歴史に残す最大の遺産は、核武装化された中東かもしれないのだ。

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うーむ、過激ですね。イランを爆撃せよ、と。

まあこのような意見はボルトンならではですし、ある程度は予測されたもの(?)ですが、ここまでくると「タカ派芸人」とでも言えるような存在になってますな(笑

ただしこのような意見を「けしからん」というのはちょっと考えものです。というのも、政権担当側は、このような過激な意見を外交交渉の「ツール」として使うことができるからです。

具体的には、イランが交渉締結に条件面で応じない場合に、オバマさんが「いやね、うちの元国連大使がああいう人なので、ちょっと困っているんですよ。もうちょっと良い条件にしてくれませんか」という形で、なんというか、ボルトンの意見を脅しのツールとして使えるからです。

もちろんボルトン自身は本気で爆撃せよと信じているのかもしれませんし、しかも爆撃する場所まで明示しているわけですが(笑)、このような意見も何かと同じで、国政術では「使いよう」なのです。

ということで、日本政府も過激な意見を潰そうとせず、あくまでも利用することを考えたほうが生産的かもしれません。

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Commented by だむ at 2015-04-02 18:45 x
逆に、いっそのこと「イランが核武装するに任せる」と言う手の方が有効なんと違うかな。連鎖的にスンニ派諸国も核武装して、アメリカはこの地域から完全に手を引くことができる
Commented by sdi at 2015-04-04 00:33 x
>「科学忍者隊ガッチャマンに出てくるバードミサイルを撃ちたくてたまらないジョーと同じだ」
また、古いネタを・・・・・・(^_^;)。
コンドルのジョーは、両親を悪の組織ギャラクターに殺されたという過去の持ち主という設定なんです。ですから、制作側は「バードミサイルを打ちたくてたまらない」というより「ギャラクターに復讐するためバードミサイルを打ちたくてたまらない」キャラにするはずだったんし゛やないんと私は見てるんですがね。
 
>まあこのような意見はボルトンならでは
ボルトン自身が意識してもそういう役回りを演じてるんじゃないでしょうか?。ただ、現状ではイランの核兵器開発を止める決め手がないのも事実です。私としては「核武装化された中東」なんてものを残してアメリカに撤退されるのは真っ平御免ですね。それくらいなら、おだててすかしててでも米国に中東関与を続けさせる(米国にパックパッシングする.)のほうがマシですよ。
Commented by ヒマンジ at 2015-04-07 12:40 x
シナ共産党にも、暴言広報マンの将軍が居ますね。
日本が国内基準の誠実さを権謀術数渦巻く外交に適用していることが短期的効果を得られない原因なのかも。制御可能であるならば、ルーピーさんなんて何でも言い出せる貴重な広報マンになれそうですけど。
by masa_the_man | 2015-04-02 15:58 | 日記 | Comments(3)