戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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カプラン本も同時発売しました

今日の横浜北部は曇りがちでしたがやけに蒸し暑い感じで、10月後半とは思えない感覚でした。

さて、何度も告知させていただいたのですでにご存知のかたもいらっしゃると思いますが、私が翻訳したロバート・カプランの『南シナ海 中国海洋覇権の野望』が無事発売されまして、本日都内の某大型書店で陳列されている様子を確認してきました。
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ところがなんだか不思議なもので、いざ自分が関わった本が発売されたと言っても、原稿(ゲラ)段階で何度も読みなおしているので、いまさら手にとってみても、

「あ、ここに並んでいるのか・・・」

くらいで、あまり「感激」という感覚は、正直なところありません(苦笑

ただし翻訳していて面白かった箇所というのは鮮明に覚えておりまして、個人的に一番興味深かったのは、第五章(シンガポール)と第七章(台湾)のエピソード

とくに第五章は、儒教が西洋の価値観から見て「独裁制」とも呼べる体制に対して寛容な要素を提供しており、それが今後のグローバル化、つまり西洋化の価値観と折り合いをつけていくのかという点を探っているところが興味深かったわけです。

第七章では、なんと言っても台湾が実効支配している「東沙島」にカプランが乗り込んで行って見聞きするシーンが印象的でした。

もちろん地政学を研究している人間としては、第二章のカリブ海と南シナ海の対比がとても「スパイクマン/ミアシャイマー」していて、思わずニヤリとせざるをえませんでした。

この本は『インド洋圏』の時と同じく、「旅行記」という体裁をとっている本なのですが、ページ数の少なさの割にはなかなか考えさせてくれるすぐれた本です。

中心的なテーマは一応「中国の軍事的台頭」というところに焦点が当てられているわけですが、最初と最後でこの地域の複雑さを教えてくれる効果的なエピソードが紹介されていて、一筋縄ではいかない国際政治の難しさを教えてくれています。

明日はある出版社の仕事の関係から、この原著者のカプランに私が電話インタビュー(!)をすることになっているのですが、その時のこぼれ話などは火曜日夜の特番(http://live.nicovideo.jp/gate/lv195767981)で少しだけお話させていただきたいと思っております。

ということで、カプランの『南シナ海』、ぜひよろしくお願いします。



奥山真司のアメリカ通信LIVE


http://ch.nicovideo.jp/strategy
奥山真司のアメリカ通信LIVE

https://www.youtube.com/user/TheStandardJournal



Commented by waterloo at 2014-11-01 21:08 x
これは戦略における真理の一つですね。

セブンカフェ成功の裏にあった「30年戦争」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141101-00051509-toyo-bus_all

セブンはつねに仮説検証を繰り返している。完成形はないのだ。つねに課題を洗い出し、改善を図っているのである。
Commented by masa_the_man at 2014-11-02 23:55
waterlooさんへ

>セブンの真骨頂は、愚直な仮説検証の実行だ。セブンは30年間にわたって仮説検証を愚直に繰り返してきたのだ

なるほどねぇ。いやはや感心しました。情報ありがとうございます。
by masa_the_man | 2014-10-26 23:59 | 日記 | Comments(2)