戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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次に出る本が決定しました

今日の横浜北部は相変わらずの真夏日でした。やや曇りがちだったのですが、圧倒的な湿度で屋外では汗が吹き出ました。本当に久しぶりの更新です。

さて、すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、次に出す訳書が決定しましたのでお知らせします。一昨日にとりあえず最初の訳稿を完成させました。

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Asia's Cauldron: The South China Sea and the End of a Stable Pacific
by Robert D. Kaplan

原著者は私が以前訳した『インド洋圏が、世界を動かす』でもおなじみのロバート・カプランでして、タイトルを直訳すると『アジアの難問:南シナ海と安定的な太平洋の終焉』となります。

今回は出版があの講談社で、順調に行けば発売は10月半ばだそうです。これはミアシャイマーの改訂版の出版と重なりそうです。

日本語版のタイトルはどうなるか全く未定ですが・・・・。

カプランは高級月刊誌「アトランティック」の外交・安全保障担当ジャーナリストでありまして、最近はストラトフォーの主席地政学分析官としても有名です。

以前から紛争地に行って質の高いルポタージュを書くことで知られている人物でして、『バルカンの亡霊たち』などはクリントン政権の対外政策に影響を与えたと言われているほど。

今回も私が以前訳した『インド洋圏が・・・』と全く同じスタンスで、今熱い注目を集める南シナ海周辺の国々に行き、現地の政府高官や軍関係者などから取材をしているわけですが、単なるルポタージュじだけでなく、そこから歴史的な経緯まで踏み込んでいるために、内容もなかなか味わい深いものとなっております。

ちなみに今回彼が取材に行った国は、

・ベトナム
・マレーシア
・シンガポール
・フィリピン
・台湾
・中国(北京)

ということで、最近の紛争が活発になっている地域をかなりカバーしております。

しかもミアシャイマーや古典地政学の理論なども押さえている「上から目線」での分析がとても参考になります。

なぜかアマゾンの原著のレビューでは「深みがない」とか書いている人がおりますが、ミルやバーリンなどを引用した第五章など、どうして「深みがない」と言い切れるのか不思議でなりません(まあ尖閣のあたりの記述が浅いのは仕方ないにしても)。

最初のベトナムの遺跡の話は「なんじゃこりゃ」となりますが、一番最後のマレーシアのところでうまく話がつながっており、よく構成も考えられているという印象です。

個人的には潜水艦に関するネタがかなりカバーされていたのが好印象でした。

また、個人的に最も印象的だったのは台湾の章ですかね。東京で故宮博物院展が開催されていることもあって、実にタイムリーなところがありました。フィリピンに対するけなしぶりも笑えましたが(苦笑

面白い本です。ぜひご期待ください。

明日の夜はお盆前の生放送です。よろしくお願いします。



奥山真司のアメリカ通信LIVE


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奥山真司のアメリカ通信LIVE

https://www.youtube.com/user/TheStandardJournal



Commented by ドイツ暮らし at 2014-08-09 01:32 x
翻訳有難うございます!買わせて頂きます!
Commented by masa_the_man at 2014-08-10 09:58
ドイツ暮らしさんへ

>買わせて頂きます

うれしいです。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2014-08-08 20:28 | 日記 | Comments(2)