ジェームス・ホームズ:「中国に沖縄取られたら」論② |
さて、昨日のホームズ論文の続きです。
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中国は日本の南西諸島を奪うかもしれない
BY ジェームス・ホームズ
●このようなロジックは、多くのレベルにおいて見られる。
●2013年5月に、学者や専門家、軍人たちが北京の人民大学に集結し、中国の琉球諸島の領有権について議論をしている。ほとんどの参加者たちは「北京政府はこの島々の領有権を主張(もしくは最低でもその脅しを)すべきだ」という意見で共通していた。
●中国共産党はこの会議から距離を置いていたが、人民日報は環球時報の社説や意見記事などでは、琉球諸島を取り戻す努力を支持する動きを支持する意見が掲載された。
●簡潔にいえば、中国のタカ派的な学者たちは、北京政府に東アジアで動きを起こすように声高に要求しており、指導部もこのような視点が公的に発表されることを認めているのだ。
●したがって、影響力を持った中国人は「考えられないことを考え」はじめていることになる。それはつまり、日米同盟との戦争であり、これによってアジアにおけるアメリカ主導体制を覆すというものだ。
●したがって日本とアメリカは、このことについてよく考えなければならず、それに対処するために軍備を整えるべきなのだ。
●アメリカの太平洋司令部の情報本部長のジム・ファネル大佐は、今年の2月に北京政府が東シナ海において日本と「短期の激烈な戦争」を考えていると認めている。これによれば、北京政府は「尖閣諸島や琉球諸島の南部まで」を占領する前に海上自衛隊を迅速に片付けるとという。
●日本を守ることを約束しているアメリカは、これによって戦いに巻き込まれることになる。そのため、人民解放軍は、米軍が対応する前に迅速かつ決定的な勝利を達成することを強調しているのだ。
●もちろん戦争を計画することと、それを実際に実行することは違う。ところが演習段階においては、中国がどのような戦術を使ってくるのかを考えることは重要だ。島をつないでくる(アイランドホッピング)作戦は、どのように展開されるのであろうか?
●このような作戦は、アメリカが70年前に太平洋で行ったものとはかなり違うものになるはずだ。
●まず第一に、今回の戦域ははるかにコンパクトだ。第二次大戦中のアメリカの水陸両用作戦による侵攻は数千マイルの距離を超えるものであり、作戦を開始した太平洋南西部の島のガダルカナルからマッカーサー将軍がフィリピンを1944年に再奪還したレイテ島まで4800キロも離れている。
●それにたいして琉球諸島というのは、九州から与那国まで合わせても970キロほどしかない。したがって、戦域の構成は限定された空間に凝縮されている。
●第二に、マッカーサーの部隊の侵攻は、基本的に一つ方面からのもの(ガダルカナル→フィリピンの西進)であったのに対して、人民解放軍の攻勢は多方面からのものになりそうだという点だ。地理的な近さと最新の軍事技術は、新たな戦略的展望を人民解放軍の司令官たちに与えることになる。
●もちろん琉球諸島南部(沖縄南部の島)は南西諸島の真ん中に位置しており、ここはたしかに日本の支配下にある。
●ところが地理と軍事技術が教えているのは、ここで争いが起こることになるということだ。人民解放軍の海軍にとって西太平洋に抜けるための選択肢の一つに宮古海峡があるが、この海峡に接している琉球諸島南部の宮古島は、本土から530キロも離れているのだ。
●さらに、宮古島は九州南端から800キロ以上離れている沖縄本島からも280キロ離れており、日米の海・空軍の基地からはさらに離れている。
●宮古島は人民解放軍の海軍だけでなく、数百キロ離れた中国本土のミサイルや戦術航空機の攻撃範囲に入るのだ。
●ところがアメリカと日本の基地からこの島を守ることは、日米軍にとっても人民解放軍にとっても大きな負担となるはずだ。
●ではこれらすべてが意味しているのは何なのだろうか?最悪のシナリオを恐れている日本人たちの想定では、どうやら人民解放軍が尖閣諸島を占領して、そこから島づたいに水陸両用作戦を活用して北上し、各島の住人から物資を絞り出すというものらしい。
●このような「線的」な作戦はたしかに考えうるものだ。ところが実際に南西から北東方向への軸で作戦が進行するのと同時に、中国軍が側面となる西側から、陸上ベースの航空機やミサイル、そして海上部隊を使うこともありえるのだ。
●ようするに彼らは、遠征部隊に対して中国本土から支援を行うことに集中できるのである。
●つまりここでの優位は、北京政府にある。
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