戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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ガジェットの「消滅」から身を守るには?

今日の横浜北部は朝から曇りがちですが、昼過ぎから少しだけ晴れてきました。

本日はこれから市ヶ谷の某A所で開催される勉強会で講師をしてきます。内容はもちろん地政学。

さて、久々にテクノロジーに関するものを。

移り変わりの激しいテクノロジー分野ですが、その中で無駄な投資をしないようにするための戦略を説いているものがありましたので要約します。

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次の「テクノロジーの絶滅」をどう生き残ればいいのか
By ファーハッド・マンジョー

●5年前にアメリカ最大の本の販売チェーン会社であるバーンズ・アンド・ノーブルは、アマゾンのキンドルに勝る電子ブックリーダー(Nook)を発売した。2011年には消費者専門誌でも最高の評価を得ている。

●ところがその後のNookはうまくいっていない。去年にはバーンズ・アンド・ノーブルがNookの事業部門の人間を減らしており、消滅するのは時間の問題だ。

●もしあなたがNookの持ち主であれば、あなたの持っている電子書籍の将来は危ういといえる。残念だが、あなたはまちがった競走馬に金を賭けてしまったのだ。

●このNookのような例は、最近では珍しくない。テクノロジーというのは常に消滅しているものだが、このような「絶滅」は、次の数年間でさらに頻発するはずだ

●われわれは活気がありつつも混乱しているテクノロジーのビジネスの時代を生きている。

●その典型が、MSのようにウィンドウズというソフトだけを売る状態から、アップルのようにソフトとハードを同時に売って利益を上げるというアイディアに変わってきたように、いままでのブランドやビジネスモデルが突然無効になる、という状態だ。

●現在では、あなたが使うテクノロジーから利益を引き出そうとして、5つの大きな会社(アマゾン、アップル、グーグル。フェイスブック、マイクロソフト)がしのぎを削っている。

●この5つの会社はそれぞれ異なるビジネスモデルや製品を持っているのだが、彼らに共通しているのは、「あなたを相互につながった自らの“エコシステム”に引きこもうとしている」という点だ。

●そしてここでの問題は、あなたが将来性のない“エコシステム”を購入してしまった場合だ。なぜなら十年後には、現在の五大会社のうちの少なくとも一社は潰れている可能性が高いからだ。

●よってここでわれわれが備えなければならないのは、「間違った馬に賭ける」のをどうやったら避けることができるかということだ。

●望みはある。単純な戦略に従うだけで、間違った動きを避けることができるからだ。

ここでのポイントは、一つの会社の“エコシステム”に依存しすぎないことだ。この戦略を覚えておけば、あなたはあるデバイスから次のデバイスへほとんど支障なく移ることができることになる。

●ここでのカギは「無差別性」だ。何を使うかを決断する時には卑屈な男のように、この五大会社を互いに競わせて、どれかにコミットしすぎないようにすることだ。

●これは難しく聞こえるかもしれないが、実際はそれほどでもない。以下が実際のゲームプランだ。

①アップル社のハードウェアを購入せよ

●この会社の携帯電話、タブレット、PCは、市場に出回っているものの中ではデザインが最も優れているし、完成度も高い。操作も簡単だし、最も耐久性が高い。大事に扱えば、中古の買い取り価格も高い。

●これは私がすべてのアップル製品を使って得た実感だ。アップル以外のもの(たとえばグーグルのネクサスなど)はそれなりに良いのだが、アップルを上回るもの、そして使って楽しいものには、私はまだ巡りあっていない。

●しかしアップル製品の最大の売りは、アプリの選択肢が最も多いという点だ。アップルのApp Storeは他のものと比べてもアプリの数が最多であり、最新のスタートアップ企業はアップル向けのものを試作してから、他のプラットフォーム向けにつくりかえて売り出している

②グーグルのサービスを使用せよ

●私の携帯とタブレットはアップル製だが、私が行うほぼすべてのものは、グーグル社のサーバーの検索機能を通して行われている。メールにはGメール、スケジュール管理にはグーグルカレンダー、地図はグーグルマップ、サイトを見る時にはクローム、そして写真を残しておくには(あまり使えないが)グーグルプラスを使っている。

●グーグルにデータを残しておくのが良い理由は、二つある。

●第一は、グーグルのデータ管理が優れているという点だ。ほとんどのデバイスに世界中のどこからでも24時間アクセスできているし、サーバーが落ちることもほとんどない。グーグル・マップを見てもわかるようにデータはかなり正確だし、NSAの介入を禁止しためにセキュリティ面も硬い。

●また、グーグルが私自身のことを学習して、新しく色々なことをやってくるのも楽しめる。たとえば(iPhoneの検索機能の一部である)Google Nowでは、私が次に何を求めるのかをあらかじめ予測して、たとえば交通情報の次に搭乗券を用意したりしてくれる。また、自動的に写真を修正したりもしてくれるのだ。

●いやまてよ、これってあなたのすべてをグーグルに渡しているということ?

●いや、そういうわけではない。なぜなら他のライバル会社と比べて、グーグルはほとんどのサービスでは、自分の個人情報をダウンロードして他に移すことも可能だからだ。

③メディアはアマゾンから買え

●これはシンプルだ。ウィンドウズのラップトップで映画を購入するとしたら、将来アンドロイドのタブレットでも見たいと思うはずだ。iPadで本を買うなら、クリスマスに買うキンドルでも読みたいと思うはずだ。

●メディアが違えば、そのような互換性は期待できないが、アマゾンから購入したものであれば本や音楽や映画はデバイスが違っていても見ることができる

●ところがアップルの iBookstore の本は、アンドロイドの携帯では読めないし、今後も読めないだろう。なぜならアップルはあなたにアンドロイドの携帯を買ってほしくないからだ。

④コネクターに賭けよ

●われわれが生きているマルチ・デバイスの世界では、アマゾンのメディアストアは、私が「コネクター」と呼ぶような機能を果たしている。これは、別々のテクノロジーの隙間を埋めるような存在のことだ。

●不確実な未来に対処していくための最も重要な原則がここで明確になってくる。それは「あなたの時間と資金をコネクターに投資せよ」ということだ。

●たとえば、それは重要な文書はドロップボックスのようなクラウドサービスを使って保存しておくというものだ。こうしておけば、いかなるガジェットを使って作成した文書であっても、それを保存した瞬間に自分の持っている他のすべてのデバイスで使用可能になるからだ。

●また、誰かに名刺をもらったら、それを写真におさめてエバーノートのアプリで管理することができる。このアプリは「コネクター」のような機能を果たしてくれて、何を書こうともそれを次の新しいデバイスで見ることができるからだ。

●クラウド(雲)の充満する未来を確実に予測することができる人なんていないのだ。念には念を入れ、である。

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ガジェット関係は私の専門ではないので、これはむしろ詳しい方にコメントしていただきたいところですが、私が気になったのはこの戦略の部分。

まず第一に、ここで触れられている五大会社が、すべて「あなたを相互につながった自らの“エコシステム”に引きこもうとしている」という点です。

これは何かというと、つまり「コントロール」です。

また、この記事の著者は、賢い消費者として、逆に一つの「エコシステム」に依存しすぎないように説いております。

そうアドバイスしながら、逆にグーグルに依存しすぎているように見えるのはご愛嬌かもしれません。

ただしここで重要なのは、彼が「無差別的」と呼ぶ、いわゆる柔軟な対応を行えということを主張していることでしょうか。


Commented by だむ at 2014-02-13 15:47 x
最後に信用できるのは、DRMに依存しない形のデータのみ。自分の手元のHDDか、または紙に印刷されたもの
Commented by 田中 at 2014-02-14 22:02 x
ガジェットは「パソコンでは単機能の小さなプログラムのこと」
カタカナ語はググらないとわからない。
Commented by aa at 2014-02-15 09:42 x
アメリカのAmazonはキンドルをPCでも見ることができるソフトを配布していますが、これは日本のAmazonで購入したものについては使えないそうです。
しかし日本のAmazonは、現在PCで見ることが出来るソフトを配布していません。
この点は注意が必要かなと。
まあ見るための裏技は存在する様ですが。
by masa_the_man | 2014-02-13 13:37 | 日記 | Comments(3)