戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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「世界の終わり」を予測しつづけた男

今日の横浜南部は昼過ぎから冷たい雨が降っております。結局雪にはなりませんでした。

さて、本日はいわゆる「死亡欄」の記事の要約を。このニセ預言者については私も何度か記事を読んだことがあったので気になっていたところです。

それにしても騙された人にとってはなんとも迷惑な話です。

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「世界の終焉」を根気強く予測したハロルド・キャンピング、92歳で亡くなる
Byロバート・マクファーデン

●ハロルド・キャンピングはキリスト教系のラジオ局の起業家で、人々の驚きと恍惚、それに連邦通信委員会(FCC)にたいする抗議を巻き起こし、何度も世界の終わりを予測し続けた――とくに彼は2011年に2度も世界の終わりを予測してはずした――ことで人々の嘲笑を買った、聖書の予言者である。

●彼は先週日曜日に、カリフォルニア州の自宅で92歳で亡くなった。死因は転倒したことによって併発した合併症状であったと「ファミリーラジオ」ネットワークは伝えている。

●世界に何百万人もの信者がいるといわれているキャンピング氏は、カリフォルニア州のオークランドに本拠地を置く、宗派を問わないキリスト教系の牧師で、「ファミリーラジオ」ネットワークの中心的な人物であった。このネットワークは全米の多数の放送局から発信しており、海外では30以上の国々で放送していた。

●50年間にわたって彼はこのネットワークの看板番組である「オープン・フォーラム」のカリスマ的なホストを務めた。この番組は平日の昼間に90分間放送され、視聴者からの質疑応答の時間もあり、色々な批評や議論、それにアドバイスが聞けるものであった。

●彼自身は生涯をかけた聖書の研究者でもあり、彼自身は数占いに凝っていて、聖書の中に世界の終わりの日にちが記されていると信じるようになった。

●彼は2011年5月21日に世界が終わると予測したが、それをはずしたあとに日程を10月21日にずらした。ところがこれもはずれてしまったため、後に自身の予測がはずれたことや、世界がすぐに終わる証拠はどこにもないことを素直に認めている。

●批判者たちは彼のことを「ペテン師」や「精神異常者」、「異教徒」や、それ以上のひどい名前で呼んでいた。ところが彼の信者たちにとっては聖書の中に出てくる預言者の復活であり、キリストの復活を呼びかけ、審判の日や、その後に5ヶ月間世界中で続くの混乱の後に、キリストを信じる者と信じないものが地震や火事、そして洪水などの大変動で振り分けられることを預言していた人間だったのだ。

●いずれにせよ、彼は神からのメッセージを伝えようと固い決意を持っていたことは間違いない。彼は1970年代から世界の終わりを何度も予測しているが、当時はほとんど注目を集めなかった。最初に注目を集めたのは1988年5月21日であり、のちに『1994年?』という500ページもの大著の中で、この年の9月に世界が終わると予測している。

●もちろん主流派のキリスト教団体や一般の批評家からは酷評されていたが、キャンピング氏は自分の計算の過ちを認めた後、2008年後半に次の「世界の終わり」の日が2011年5月21日であると予測している。

●この予測は複雑な計算式によるもので、ノアが生き残った大洪水が終わった瞬間(紀元前4990年)から7000年周期のものをベースとしており、しかも新約聖書と旧約聖書の一年の差を差し引いて考えているという。

●キャンピング氏は細身で深い彫りの顔と、よく響くバリトンの声の持ち主でラジオの視聴者に語りかけていた。自分の予測した「最後の日」を視聴者によって支えられるネットワークで2年以上熱心に語りかけ、全米に5000枚もの看板(以下の写真)を掲げ、無数の本やパンフレット(75ヶ国語)を配っている。これらすべての経費を捻出するために、彼は視聴者たちからの数十億ドルのカンパの資金でまかなっている。
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●結婚を早めた人や懺悔を告白した人、クレジットカードを使いまくった人、最後のパーティーを開催した人、仕事をやめた人、それにすべての持ち物をあげてしてまった人などが一体何人になるのか誰も知らない。

●しかしその反応はかなり広い範囲で見られたのであり、いくつかのケースではその結末が悲劇的なものもあり、とくに生き残ってしまった後の惨状を恐れた人々は悲惨であった。

●たとえばカリフォルニア州のパームデールでは、「世界の終わりの日」の後の悲惨な状況を恐れた母親が、11歳と14歳になる娘をカッターナイフで刺し、自分の喉も切ったという事件があったが、この三人は一命を取り留めている。台湾の男性は最近起こった地震と津波を審判の日が迫っているものと感じてビルから飛び降り自殺をしている。カリフォルニアのある男は、泳げないのに神に会うために湖を向こう岸まで泳ぎきろうとして溺れ死んでいる。

●ところが当の5月21日に何も起こらなかったため、落胆した信者たちは驚きと失望を隠せなかった。その多くがファミリーラジオネットワークに電話をかけてきて、キャンピング氏のことを「ニセ預言者だ」と非難したのだ。彼のオークランドにあるラジオ局は破壊され、彼や彼の家族、それにラジオ局の職員たちには脅迫声明が出された。

●キャンピング氏は自分の予言が当たらなかったことについて「非常に驚いた」と述べている。数日間一人で何を間違えたのか考えた後に彼が至った結論は、「神は5月21日に審判の日を静かに終えた」というものだった。そして彼は予言の日を新しく5ヶ月後の10月21日に設定しなおしたのだ。

●この新しい予測はあまり大々的に告知されず、看板もパンフレットもつくられなかった。キャンピング氏はその必要はないとしていたのだが、その理由として「すでに救済のプロセスは終わったから」だと言っていた。

●FCCは米国中から、パニックを起こし、視聴者から寄付で何億ドルも集めて騙したファミリーラジオの放送権の取り消しを求める苦情を受け取ることになった。ところがFCCが宗教関連の問題には介入することはほとんどないし、その時も行動を起こす気配はなかった。

●5月21日の大騒動の数週間後にキャンピング氏は軽い発作を起こし、ラジオ番組も降板してしまった。彼は9月に番組に復帰したが、地震や「最後の日」についてはほとんど語ろうとしていない。彼は視聴者にたいして「私はこれらのことを研究し直した結果、今後何か大規模な出来事が起こるようには思えなくなってきました。地球最後の日はとても静かにやってくるはずです」と語っている。

●そして10月21日も何も起こらなかった。

●その5ヶ月後の2012年3月に、彼は自分のホームページに書いた信者への文章で、予測を間違えたことを謝罪しただけでなく、世界の終わりの日を示すような新しい手がかりがもうないことを認め、「次の新しい予測を考えることに興味を失った」と書いている。

●ところが彼はこの混乱の中にも、ひとつだけ有益だったことがあると書いている。それは「私が間違った罪深き予測をしたことで、いままで見向きもしなかった多くの人々が、神について関心を抱いたことである」ということだ。

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私も以前から色々な国際政治に関する予測などを読んできましたが、実感しているのが、「基本的に未来予測は当たらない」という当たり前の事実です。

いや、もちろんシンプルで短期的なものを(ビッグデータなどを使って)コンスタントに当てたり、誰も予期しなかったことをたまに当てる人もいるにはいるのですが・・・・国際政治の現象に関してはほぼ不可能かと。

ヨギ・ベラは「予測は難しい。とくに将来に関しては」という言葉を残しておりますが、これはまさに名言。


Commented by sdi at 2013-12-20 00:31 x
記事の予言者の方、「キャンピング氏は自分の計算の過ちを認めた後」という行動がこの手の人にしては珍しいかもしれませんね。
大体が、何かと理屈をつけて自分の誤りを認めず「予言の解釈を修正」して済ませたりしますし。
by masa_the_man | 2013-12-19 23:58 | 日記 | Comments(1)