2013年 11月 24日
日本のカレーは素晴らしい |
今日の横浜北部はまたしても朝から快晴でした。こんなに快晴が続くのを経験するのはカナダで勉強していた時の初夏以来のような気が。
さて、今回は地政学とは全く関係のない日本のカレーの話題について。日本在住のジャーナリストの記事です。
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日本のカレーへの愛は無数の種類を生み出した
BY スティーヴ・トラウトレイン
●「日本のカレーが僕の命を救ってくれた」というのはちょっと大げさかもしれないが、それでもかなり真実をついていると思う。
●僕は九〇年代後半に日本に移ってきたのだが、その当時は職はなく、見たこともない食事に囲まれて、しかも自分でほとんど料理はできないというありさまだった。しかし近所の大学の学食で味噌汁や麺類などの中に茶色のカレーが一皿350円で売っているのを発見して、それで食事を済ますことを覚えた。
●それ以降の僕にとっての問題は、白いマスクをつけた食堂の人に「コロッケ・カレー」を注文する際に、「唐揚げカレー」と聞き間違われることを注意することだけになった。
●それも大した問題じゃない。豚肉とジャガイモと人参の入った「カレーライス」には、僕が一日を生き抜くために十分や栄養素が入っているのだ。後で気がついたのは、何世代もの日本の学生たちが僕と同じように学食や給食のランチでカレーを食べてお腹を満たしてきたということであり、社員食堂や蕎麦屋でも人気のメニューだということだ。
●この日本人のカレー好きは、多くの外人の目には奇妙に映るかもしれない。なぜなら彼らは「日本のカレーには東南アジア特有のスパイスの風味や、インドのような香り立つ感じがない」と不満を述べるからだ。このような人々にとっては、日本のカレーライスは日本の料理の中でも最悪のものに映るらしい。曰く、栄養的にも偏っているし、ひどく薄味だし、ニュアンスにかけているというのだ。
●ところがそれを批判する外国人たちは自分たち――というか自分たちの先祖―ーを責めるべきだ。日本の食品大手であるハウスが調査した研究結果によれば、日本にカレー粉を最初に紹介したのは、明治初期のイギリスの貿易商だからだ。
●日本側はその当初はあまりにも奇妙な味に閉口したというが、白い米と一緒にたべると美味しいことに衝撃を受け、次第に新しい香辛料のブレンドや肉や野菜と組み合わせることによって慣れ始めて全国に広まったという。
●日本の料理の中でカレーが絶対的な位置を占めるようになったのは、その後に起こった二つの出来事だという。一つは20世紀初頭にカレーが軍用食として日本軍に採用されたことであり、もう一つは戦後に食品会社が固形ルーをつかって大量生産することに成功し、全国の一般家庭に浸透したからだ。
●カレーというのは日本の料理の中では比較的最近メニューに加えられたものであるために、外国人にとっては(生卵を混ぜるという)おぞましい食べかたまで研究されている。ドーナツの中に注入されたり、シラスをまぜ入れるなど、カレーというのはまさに白いキャンバスのように「やりたいほうだい」なのだ。
●とくに最近になってインドやパキスタン、さらにはアフリカからのカレー料理屋が日本でも成功しており、これはカレーへの欲が成熟してきた、もしくはさらにオープンになってきたと言える。
●日本の伝統的なカレーを食べたいと思う方は、東京の神田周辺に行かれるとよい。ここには非常に多くの種類のカレーがあるし、ゴーゴーカレーやCoCo壱番屋のようなチェーン店もある。
●この地区にこれほどまでにカレー屋があるのは近くにいくつかの大学があるためで、日本の学生にとってカレーライスというのはマタタビ的な存在なのだ。彼らはスプーン一本を握るだけで何かを読みながら食べることができるからだ・・・ある日本の外国人向けの観光サイトではこのような説明がなされている。
●神田の料理屋の豊かさを認識している千代田区は、神田カレーグランプリを毎年開催しており、今年の大会は11月最初にすでに開催されている。参加者は数千人にものぼり、52店のカレーが出され、そのうちの何店かはコンクールに出場している。
●今年の最優秀賞に輝いたのは日乃屋であり、これは神田駅近くの山手線のガード下のたった7席だけの店だ。
●しかし日本のカレーの将来はどこに向かっているのだろうか?日本におけるカレーのピークは2000年代初頭に訪れたという人もおり、たしかにこの時期には有名なシェフが自分のブランドのカレーを販売したり、横浜にカレーミュージアムが開店している。このミュージアムには何店かのカレー屋が出店しており、日本のカレーの歴史についての展示などもあったのだが、2007年に来場者が減ったために閉店に追い込まれている。
●その後はこの組織はカレー総合研究所というウェブサイトを立ち上げて活動の場をネット上に移し、カレー好きたちが抱えるカレーの将来の不安と戦うことを目指しているという。
●しかしこのような不安は間違いだ。カレーというのは「若い時に食べた味」として日本人の中で老若男女を問わず広く共有されている文化経験であるし、少なくとも私のような飢えた外国人にとってもこの経験は永遠に素晴らしいものでありつづけるはずだ。
===
私もカレーは大好きでよく食べますが、やはり日本のカレーライスというのは良い意味で「日本化」している料理だなと感じます。
ただしイギリスで食べるインドカレーも、インド人たちにいわせると「ありゃイギリス化している」とのことですし、当のインド人たちでさえカレーのスタイルがバラバラですから、一体何をもって本物のカレーとするのかは微妙なところが。
ちなみに私は韓国で(日本風の)カレーを食べたことがありますが、あっちのカレーはやけにルーが黄色いんですよね。なぜなんでしょうか?
そういえば文中に出てくるカレーミュージアムには私も一度だけ行ったことがあります。たしか伊勢佐木町あたりにあったような。
ということで今夜はカレー食べます。
さて、今回は地政学とは全く関係のない日本のカレーの話題について。日本在住のジャーナリストの記事です。
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日本のカレーへの愛は無数の種類を生み出した
BY スティーヴ・トラウトレイン
●「日本のカレーが僕の命を救ってくれた」というのはちょっと大げさかもしれないが、それでもかなり真実をついていると思う。
●僕は九〇年代後半に日本に移ってきたのだが、その当時は職はなく、見たこともない食事に囲まれて、しかも自分でほとんど料理はできないというありさまだった。しかし近所の大学の学食で味噌汁や麺類などの中に茶色のカレーが一皿350円で売っているのを発見して、それで食事を済ますことを覚えた。
●それ以降の僕にとっての問題は、白いマスクをつけた食堂の人に「コロッケ・カレー」を注文する際に、「唐揚げカレー」と聞き間違われることを注意することだけになった。
●それも大した問題じゃない。豚肉とジャガイモと人参の入った「カレーライス」には、僕が一日を生き抜くために十分や栄養素が入っているのだ。後で気がついたのは、何世代もの日本の学生たちが僕と同じように学食や給食のランチでカレーを食べてお腹を満たしてきたということであり、社員食堂や蕎麦屋でも人気のメニューだということだ。
●この日本人のカレー好きは、多くの外人の目には奇妙に映るかもしれない。なぜなら彼らは「日本のカレーには東南アジア特有のスパイスの風味や、インドのような香り立つ感じがない」と不満を述べるからだ。このような人々にとっては、日本のカレーライスは日本の料理の中でも最悪のものに映るらしい。曰く、栄養的にも偏っているし、ひどく薄味だし、ニュアンスにかけているというのだ。
●ところがそれを批判する外国人たちは自分たち――というか自分たちの先祖―ーを責めるべきだ。日本の食品大手であるハウスが調査した研究結果によれば、日本にカレー粉を最初に紹介したのは、明治初期のイギリスの貿易商だからだ。
●日本側はその当初はあまりにも奇妙な味に閉口したというが、白い米と一緒にたべると美味しいことに衝撃を受け、次第に新しい香辛料のブレンドや肉や野菜と組み合わせることによって慣れ始めて全国に広まったという。
●日本の料理の中でカレーが絶対的な位置を占めるようになったのは、その後に起こった二つの出来事だという。一つは20世紀初頭にカレーが軍用食として日本軍に採用されたことであり、もう一つは戦後に食品会社が固形ルーをつかって大量生産することに成功し、全国の一般家庭に浸透したからだ。
●カレーというのは日本の料理の中では比較的最近メニューに加えられたものであるために、外国人にとっては(生卵を混ぜるという)おぞましい食べかたまで研究されている。ドーナツの中に注入されたり、シラスをまぜ入れるなど、カレーというのはまさに白いキャンバスのように「やりたいほうだい」なのだ。
●とくに最近になってインドやパキスタン、さらにはアフリカからのカレー料理屋が日本でも成功しており、これはカレーへの欲が成熟してきた、もしくはさらにオープンになってきたと言える。
●日本の伝統的なカレーを食べたいと思う方は、東京の神田周辺に行かれるとよい。ここには非常に多くの種類のカレーがあるし、ゴーゴーカレーやCoCo壱番屋のようなチェーン店もある。
●この地区にこれほどまでにカレー屋があるのは近くにいくつかの大学があるためで、日本の学生にとってカレーライスというのはマタタビ的な存在なのだ。彼らはスプーン一本を握るだけで何かを読みながら食べることができるからだ・・・ある日本の外国人向けの観光サイトではこのような説明がなされている。
●神田の料理屋の豊かさを認識している千代田区は、神田カレーグランプリを毎年開催しており、今年の大会は11月最初にすでに開催されている。参加者は数千人にものぼり、52店のカレーが出され、そのうちの何店かはコンクールに出場している。
●今年の最優秀賞に輝いたのは日乃屋であり、これは神田駅近くの山手線のガード下のたった7席だけの店だ。
●しかし日本のカレーの将来はどこに向かっているのだろうか?日本におけるカレーのピークは2000年代初頭に訪れたという人もおり、たしかにこの時期には有名なシェフが自分のブランドのカレーを販売したり、横浜にカレーミュージアムが開店している。このミュージアムには何店かのカレー屋が出店しており、日本のカレーの歴史についての展示などもあったのだが、2007年に来場者が減ったために閉店に追い込まれている。
●その後はこの組織はカレー総合研究所というウェブサイトを立ち上げて活動の場をネット上に移し、カレー好きたちが抱えるカレーの将来の不安と戦うことを目指しているという。
●しかしこのような不安は間違いだ。カレーというのは「若い時に食べた味」として日本人の中で老若男女を問わず広く共有されている文化経験であるし、少なくとも私のような飢えた外国人にとってもこの経験は永遠に素晴らしいものでありつづけるはずだ。
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私もカレーは大好きでよく食べますが、やはり日本のカレーライスというのは良い意味で「日本化」している料理だなと感じます。
ただしイギリスで食べるインドカレーも、インド人たちにいわせると「ありゃイギリス化している」とのことですし、当のインド人たちでさえカレーのスタイルがバラバラですから、一体何をもって本物のカレーとするのかは微妙なところが。
ちなみに私は韓国で(日本風の)カレーを食べたことがありますが、あっちのカレーはやけにルーが黄色いんですよね。なぜなんでしょうか?
そういえば文中に出てくるカレーミュージアムには私も一度だけ行ったことがあります。たしか伊勢佐木町あたりにあったような。
ということで今夜はカレー食べます。
by masa_the_man
| 2013-11-24 17:06
| 日記

