戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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韓国トップたちの怪しい「世界観」

今日の横浜北部は台風のせいで雨です。

さて、今回は最近色々と話題の韓国について少し。

その前にまず最初にお断りしておきたいのですが、私はいわゆる「嫌韓派」でもなければ「親韓派」でもありません。

すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は国際関係論でいうところの「リアリズム」という立場、つまり、「すべての国家は利己的である」という前提からものごとを分析するような教育を受けてきた人間であります。

そういうことなので、どうも日本以外の他国のことを「好き/嫌い」、もしくは「善悪」という立場で判断することにはあまり慣れていないんですが、これを前提として議論を進めていきたいと思います。

くどいようですが、私が専門で勉強してきた(古典)地政学では、国家の「世界観」、もしくは「地理観」というものが、国際関係の動きを現実的に見る時に非常に重要であるとされております。

最近つとに反日姿勢を強めている韓国ですが、この国の「世界観」、とくにそのリーダーたちが日本についてどのように考えているのかを、あるソースから仕入れました。

その前に、みなさんもご存知の通り、私はアメリカの戦略論の大家であるエドワード・ルトワックの中国論である『自滅する中国』という本を翻訳したわけですが(おかげさまで3刷行きました!)、この中の第16章が、近年の韓国の対外政策についての興味深い分析となっております。

このルトワックの韓国分析は重要なので、まずは目立った部分を書き出してみましょう。

===

●国家は普通は独立を尊ぶものだが、従属したがる国もある。それが韓国だ。
彼らは中国と中国人にたいして、文化面で深い敬意を持っている。
中国の「マーケットの将来性」にもその原因がある。

●極めて奇妙なことに、韓国は大規模な北朝鮮の攻撃を抑止するのは、
 グローバル規模の軍事力を持つアメリカの役目だと考えられており、
 実際に天安沈没事件や延坪島の砲撃事件にたいしても
 (死者が出たにもかかわらず)ほとんど報復は行っていない。

●つまり実際のところ、韓国政府は米国と中国に依存する
従属者となってしまっている。
 米国には(北との)全面戦争への抑止力、そして中国には
 (北からの)一時的な攻撃にたいする抑止力を依存しているのだ。

●現在のような政策を保ったままの韓国は、いわゆる「小中華」の属国として、
 しかも米韓同盟を続けたまま、中国による「天下」体制の一員
 となることを模索しているのかもしれない。
 韓国が自国の安全保障のコストとリスクを受け入れず、
 かわりに従属者になろうとしているのは明らかだ。

●このような韓国の安全保障の責任を逃れようとする姿勢は、
 「日本との争いを欲する熱意」という歪んだ形であらわれている。
 ところが日本との争いには戦略的に何の意味もないし、
 日本へ無理矢理懲罰を加えても、韓国側はリスクを背負わなくてすむのだ。

===

さて、私はこの部分を初めて読んだ時に、二つの点について疑問を持ちました。それが、

1,従属したがる国もある。それが韓国だ。
2,彼らは中国と中国人にたいして、文化面で深い敬意を持っている

という部分でした。

私は留学時代に韓国の同年代の人間と付き合いがあった経験から、上記(2)の「文化面で深い敬意を持っている」という部分については、今でも「ルトワックの分析はちょっと間違ってるかなぁ」と微妙に思っているところがあります。

しかし(1)の「従属したがる」という部分については、これは本当なんだな・・・と、あらためて実感したことがありました。

それは、今年の8月に韓国で行われた、「日韓次世代指導者交流」というイベントに関係者として参加した人物から、かなり信ぴょう性の高い情報を聞いたからです。

このイベントというのは、どの国でもやっている、国会レベルの議員同士の二国間の交流イベントであり、今年は日本の議員たちがソウルに訪問しております。

ここに関係者として参加したある人物が、私に貴重な情報をいくつか教えてくれたのです。その場で彼が見たり聞いたりした韓国側の議員(しかもかなりの高官)たちの発言や態度などを要約すると、以下のようになります。

===

●鳩山元首相の言ったような「日中韓による”東アジア共同体”を作ろう」というリアリズムに欠ける発言が韓国側から多く出されて正直困った。

韓国側の議員は、メディアの前とそうでない時で、態度がまったく違った

韓国側は「いざ有事になったら日本は必ず助けに来てくれる」と根拠もなく確信をしている様子であった。

●その証拠に、ある高官は「たとえば円・ウォンスワップが実質的に消滅したが、その代わりに元・ウォンスワップを中国と結んだ。ところが両通貨ともに国際通貨でない。元とウォンのスワップにはあまり意味がないことはわかっている」と発言。

●しかもさらに続けて、「それでもいざという時には日本に飛び込めば、必ず助けてくれる」という驚きの発言を(しかもかなり本気で)している。

●彼らが議論をふっかけてきたのはいわゆる「従軍慰安婦」問題であり、竹島については一言も発言なし。

===

とのこと。

これらの発言や態度からわかるのは、韓国では現在の政府のトップレベルにおいても、日本にたいする完全な「甘え」があるという点です。

これはつまりルトワックのいうところの、「従属したがる国もある。それが韓国だ」という分析は正しいということになります。

ただし韓国にとって、これは地政学的に非常に大きな問題を抱えることになります。なぜなら古典地政学の1つのテーゼとしてあるのは、

世界観と現実の地理の間に大きなギャップが出てくると、悲劇が起こる

というものであり、この点において、韓国は自分たちの置かれた地政学的に厳しい状況に目をつぶって、

どうせいざとなったら日本が助けてくれるはず

と、勘違いしている可能性がかなり高いからです。

そして実際に、日本は97年の通貨危機の時に韓国側に緊急資金援助して救っており、しかもそれが感謝されるどころか、逆に「妨害した」として恨まれている部分があるわけです。これは必然的に、「現実の地理」(東アジアの現実)と、「世界観」(いざとなれば日本を含む他国に頼れる韓国)というもののギャップを生みます。

つい最近ですが、韓国の国会で旭日旗の使用を禁止する法案が提出されております。

しかしこういうことをやってしまうと、極端な話、いざ朝鮮半島有事となった時に最悪の場合、たとえば自衛隊の艦船が韓国の港に寄稿できなくなったりする可能性もあります。

これは、彼らが彼らは現実的・戦略的にものごとを考えることができなくなっているという証左であり、別の言い方をすれば、日本からの救済という「オプション」を自ら排除するかの如く行動することで、ある意味で、自分で自分の首を締めるようなことをしている…とも言えるわけです。

私たちが韓国とお付き合いをする際には、「彼らの世界観はかなり特殊なものである」ということを、情緒的にではなく、冷静に見極めて、しっかりと理解しておく必要があるのではないでしょうか?


Commented by だむ at 2013-10-26 08:17 x
なんのことはない、韓国人のおかしな言動をすべて「北朝鮮シンパの言動」として考えると全てが合理的に説明できるんですけどね
Commented by harvest at 2013-10-26 11:17 x
>日本は97年の通貨危機の時に韓国側に緊急資金援助して
>救っており、しかもそれが感謝されるどこから、逆に「妨害した」
>として恨まれている部分があるわけです。
これたまにきくんですけど、本当ですか?
Commented by 酒井 at 2013-10-26 11:59 x
記事拝見いたしました。大変参考になりました。
Commented by とおる at 2013-10-26 15:06 x
韓国の世界観は、事大。
Commented by at 2013-10-26 19:12 x
日本の世界観は?アメリカに従属して、いざとなったらアメリカが助けてくれると盲目的に信じてません?
Commented by カヲナシ at 2013-10-26 19:43 x
>、本当ですか?

「韓国 imf 日本 支援」で検索してみれば?
Commented by 飛耳長目 at 2013-10-26 19:57 x
この話題に日本の世界観を持ち出して比較する意味は無いと思いますが(笑)
韓国全体のオリジナル世界観が良く理解出来る解説ですね。
Commented by ぶらり at 2013-10-26 20:47 x
このような韓国の安全保障の責任を逃れようとする姿勢は、
 「日本との争いを欲する熱意」という歪んだ形であらわれている。
 ところが日本との争いには戦略的に何の意味もないし、
 日本へ無理矢理懲罰を加えても、韓国側はリスクを背負わなくてすむのだ。

ここの意味がわからないのですので、お尋ねします。
戦略的意味がない とありますが、これは戦略的にいい結果に効果がないということでしょうか(何を持っていい結果かは状況によるでしょうが) それとも何ら状況に変化を及ぼさないという意味での効果がないという意味でしょうか?
またその状況で懲罰行為をしても韓国にリスクはないとありますので、
これは 韓国の日本叩きの戦略は国家統制上国外への影響がマイナス方向に行かない、若しくは何ら影響がないということで、国民感情の高揚等にやるだけメリットがあるという解釈でいいのでしょうか?

その点がどうにもひっかっかって解説いただけるたありがたいです。
Commented by AAA at 2013-10-26 23:57 x
徹底的な反日教育と親日感情を少なからず持っていた戦前の世代がいなくなることで、反日を善とし、日帝に関することは全て悪とする価値観がより純化されてますね。この反日思想の純化が朴正煕のようなリアリズム的選択をとることを困難にしているのではないかと思います。
Commented by 誤字です at 2013-10-27 02:02 x
誤「韓国の港に寄稿」→正「韓国の港に寄港」
まあ「港に寄港」も重複表現なので「韓国に寄港」でいいと思いますが……。
Commented by AAA at 2013-10-27 14:56 x
ただの思いつきですが、韓国の姿勢は李氏朝鮮の外交政策である「事大交隣」に似てるような気がします。これは中国から属国としての安全保障と朝貢の利益を得る「事大」を図る一方、中国には内緒で野蛮視する日本とも表面上は「交臨」し、日本との交易上の利益を得るという二股外交とも言えるものでした。あと秀吉の侵略前、朝鮮は日本について「野蛮で内乱に明け暮れる海賊の国」程度の認識しかなかったため、ろくな防備もせず、容易く侵略されてしまうのですが、こうしたところも、最近の韓国の情勢認識の失敗に通じるものを感じます。
Commented by mm at 2013-10-27 22:59 x
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E8%A6%B3

これを読むと、「彼らの世界観はかなり特殊なものである」ということを、理解できます。
Commented at 2013-10-29 10:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 1 at 2013-10-30 00:44 x
従北派や中国派が馬鹿な韓国人を煽って反日運動をさせて、
韓国を孤立化させているだけでは?
日韓に仲違いしてもらったほうが彼らには有益ですから。

ただし韓国と仲良くするのは戦略的には兎も角、感情的になんか嫌なんですけどね。従軍慰安婦とかのフィクションを流されて日本のネガキャンをしまくられてますし。
Commented by NS太郎 at 2013-10-30 17:39 x
はじめてコメントします。
示唆に富んだ記事で、とても興味深く拝見しました。
地政学についても、学んでみたくなりました。

ただ、「いざとなったら日本が助けてくれる」という韓国の世界観は、あながち勘違いとは言えないのではないでしょうか。
事実これまでそうでしたし、今後もその傾向が変わるとは思えません。
韓国が経済危機に陥ればIMFを通じで救済し、朝鮮戦争が勃発すれば軍事介入する米国の後方支援を行うという意味において。
韓国の甘えの構造は、それを許容せざるを得ない日本の世界観とシンクロしているというのが私の認識です。
Commented by 高麗人参 at 2013-10-30 23:39 x
アジア経済危機時に韓国に金を貸して助けた?
嘘つきは日本人の始まり。

>アジア経済危機時
日本は「危機の時は互いに助けよう」と言いながら知らぬふりをした。榊原英資大蔵省財務官は「政府レベルの支援はない」と切った。米国が容認しないという理由を挙げた。10日余り後にはイム・チャンリョル経済副総理が直接飛んで行った。三塚博大蔵大臣は「韓国を助けるなというのが米国の意向」として手で遮ったという。わずか3カ月前に自分の口から「韓国が厳しい時は積極的に助ける」と話した確約はなかったように振舞った。韓国は最後の期待をそのようにたたみ、数日後にIMF行きを選ばなければならなかった。

当時の財政経済院高官は「その年に日本がしたのは150億ドルの資金を韓国から真っ先に回収したことだけ。金を貸さなかっただけでなく、さらに雨が降っている時に傘を奪っていったようなもの」と振り返った。
Commented by 高麗人参 at 2013-10-30 23:42 x
少しは勉強しなさい。

>韓国が通貨危機に際して1997年12月4日に IMF と合意した金融支援は総額580億ドル。このうち実際に支援が実施されたのは国際通貨基金 210億ドル、世界銀行 100億ドル、アジア開発銀行 40億ドル。

これに加え、第二線準備として230億ドルが準備され、日本はその中で最大の100億ドルをコミットした。

しかし結局、日本の第二線準備金は使用されることはなく貸し出されることはなかった
Commented by  へう at 2013-11-05 22:13 x
>アジア経済危機時に韓国に金を貸して助けた?

日本が後ろ盾したことは事実じゃない
正確には金を貸す約束で助けた
だけどこの場合実際の貸し借りより資金の余裕のほうが大事だし
それが助けたことにならないのであれば
そこがこの記事の作者が示したところでしょ?

そんな細かいことより
アメリカに経済的に頼りつつ(サムスンの大口)
中国にいい顔しつつ、北朝鮮はそのままっていうのが
言い当ててると思います。
で日本を煽る、でも戦争は考えてないっていう
だって戦争になったら、中国か日本(米国)を選ぶことになる
でもそれは韓国には出来ない。だって日本と中国が戦争したら
韓国は通り道でしょ?
輸出も上手く行かなくなるし、本心ではシュミレーションしてないよね
なんか
Commented by at 2013-11-06 03:20 x
フワフワした伝聞を最大の根拠として、それで行動指針まで結論しちゃうのは凄いと思った。
フィールドワークしろインタビューしろ、とは言わないけど、もう少し調査してから文章にした方がいいんじゃない?
この書き様では「地政学」が言い訳とハッタリにしか見えん。

> 韓国は自分たちの置かれた地政学的に厳しい状況に目をつぶって、「どうせいざとなったら日本が助けてくれるはず」と、勘違いしている可能性がかなり高い

現エントリの内容では、これも言いすぎ。
可能性が、かなり、高い。ってどのくらいさ?(笑)

ロジックの前の根拠が薄弱なので、少なくともこのエントリだけの印象だと、URL 欄の印象。
Commented by やまね at 2013-11-06 22:06 x
最近の韓国は中韓同盟を結び、日米同盟に対抗しようとしているように見える。
日本と戦争になったらアメリカは中立を保つが、中国に救いを求めるなら、
中立を保とうとするアメリカも黙ってはいられない。
中国の動線として=戦車の通行路としての朝鮮半島の存在価値がクローズアップされるだろう。
中国はまず朝鮮半島を中国領土にするところから始めるだろう。
Commented by GGG at 2013-11-06 23:50 x
>フワフワした伝聞を最大の根拠として、それで行動指針まで結論しちゃうのは凄いと思った。
もう一回本文読み込むべきでは?
Commented by ななし at 2013-11-30 20:40 x
シーパワーとランドパワーの狭間で翻弄される小国[リムランド]の典型である韓国、北と半島統一してもそれは変わらない。

今から韓国で地政学を小中高で教育すれば、1000年後には、謙虚になるかも。
Commented at 2014-08-06 09:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by am07pm11 at 2015-05-15 14:46 x
かなり核心をついた韓国評ですね。感服!
歴史上、韓国という国が生まれたのは、僅か数十年前の事。
「ああ高句麗!」と叫びはしますが、伝統を引く「国家」であった
ためしはありません。
新羅の三韓統一も唐の後ろ盾があっての事ですし、日本当地下に
おいてミン妃が後ろ盾を求めたのはロシアでした。
 まあ、旦那をもたないと安心できない妾国家でっすね、そして
パククネの「旦那様、助けてえ!」といった告げ口外交も歴史上で見れば、至極当然の行動ではあります。
 そして、妾は嫉妬深いのも特徴であります。
1000年待っても、この国に未来はないでしょう。
by masa_the_man | 2013-10-26 03:00 | 日記 | Comments(24)