戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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気温が上昇して雨量が増えると戦争になる

今日の横浜北部は朝から快晴です。気温も上がってまるで夏に逆戻り。明日から涼しくなるようですが。

さて、久々に記事の要約です。今回は紛争と気温上昇の密接な関係について。この辺は気候変動を安全保障問題の中核に据えているイギリス政府などにとっては注目すべきところでしょうね。

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天候と暴力

By マーシャル・バーク、ソロモン・シアン、エドワード・ミゲル

●気温が上がれば人の機嫌は悪くなる。都会で真夏を経験した人間なら誰でもこの感覚がわかるはずだ。ところが専門家の中には、極端な気候と人間の紛争に因果関係があることを突き止めた者たちがいる。

●彼らの焦点が小規模な個人間の喧嘩や大規模な政情不安であったり、社会の収入の格差や、過去・現在のものであるかにかかわらず、その全体的に結論は一緒だ。極端な気候は人間同士をより暴力的にするということだ。

●ある専門誌に発表された論文で、われわれはこのトピックに関する高レベルの60の事例研究を集め、しかもその研究分野は、考古学、犯罪学、経済学、地理、歴史、政治科学、そして心理学など多岐にわたっている。

●これらの研究は、一般的には天候が安定している時期と極端な時期を比べるものだ。われわれはこれらの結果を「メタ・分析」という現代の統計学的な手法で分析し、個別の研究をそれぞれ比較してまとめてみた。

●その結果によると、紛争が増加するのは気温が高くなって極端に雨量が多くなる場合であることが判明した。気温や雨量の高さが標準偏差で一つ上がると、集団間の紛争の中央値の効果が14%上昇することになり、個人間の紛争の場合は4%増えるのだ。

●われわれの研究は世界の主要な地域をすべてカバーしており、どの地域でもほぼおなじような結果が出てきた。

●たとえば気温の上昇はアメリカとオーストラリアにおける暴力犯罪の増加につながっており、雨量の少ない年は南アジアで家庭内暴力と民族間紛争が増えている。また、雨量の急激な上昇はブラジルにおける土地の侵攻を増加させ、気温の上昇は熱帯地方で政情不安を増加させている。

●また、これらの研究では、気候が多くの有名な文明の崩壊の原因の一つになっていることが示されている。紀元前2000年頃のシリアのアッカド帝国や、九世紀のメキシコのマヤ文明、そして1400年代のアンコールワットがその典型的な例だ。

●しかもわれわれの研究結果は統計的にも高い有意があることが示されている。たとえばわれわれが調べた現代の気温と紛争の関係についての27の事例の統計結果では、高い気温が暴力の増加につながっていることを示しているのだ。これらのパターンは統計学的にも偶然起こるようなものはない(27回連続でコインの片側だけを出し続けるようなものだからだ)。

●この天候と紛争の強い関係は一体何を意味しているのだろうか?さまざまな要因が考えられるが、最も重要な要因は、人間の攻撃性と、物資の欠乏状況の二つである。

●人間の攻撃性というのは直感的に理解できるようなもの(夏の都会の様子を考えればすぐわかる)であり、異様に暑い時期にはアメリカの都市で犯罪が多発することをおそらく裏付けている。

●ところが物資の欠乏状況のほうは、事情がやや複雑だ。農業に依存している収入の低い国々――サハラ以南のほとんどのアフリカの国々やアジア・南米の一部など――では、雨が降らずに気温が上がると、穀物は枯れて死んでしまう。

●これによって人々は生きるか死ぬかの状況に追い込まれることになり、社会に緊張が生まれ、そして内戦に至ることもあるのだ。

●われわれの研究結果は過去と現在のことについてさまざまな理解を与えてくれるものだが、とりわけ未来のことについて重要な示唆を与えている。

●たとえば世界の気候変動の科学的なモデルの多くは、次の50年間で気温が2度以上あがることを予測している。われわれの結果が教えているのは、もし何も変わらなければ、気温の上昇が内戦のような形の集団間の紛争を激化させ、しかもその割合が世界の多くの地域で50%も増加することを示しているのだ。これはすでに紛争にまみれている世界にとって、おそるべきことであると言える。

●国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は、来年までに長年かかって調査されている結果を報告書にまとめて発表する予定だが、そこではこのような予測が実現しそうであることが記されているという。リークされたこの報告書は、現在起こっている/将来に起こるであろうわれわれの天候の変化というものを、一般市民やわれわれのリーダーたちに知らせているものだ。

●われわれのリーダーたちは、その後の議論において、熱くムシムシする将来の世界を避けるために、われわれどのように導いて行くのかを議論すべきなのだ。

●彼らは気候が社会の相互作用を根本から変化させる可能性があることを示さなければならないし、その影響は今日の世界でもすでに見受けられることや、天候が暴力に与える影響は国家間の強調がなければ増加する可能性があることを示さなければならないのだ。

●リーダーたちは紛争を生み出すような天候の条件に対処していくために、新たな、そして創造的な政策改革を訴えかけなければならない。その一例が、干ばつや高温に強い農産物に関する技術開発などだ。

●このような努力が行われなければ、われわれの研究結果が示しているのは、われわれの子孫が暑い、怒りに満ちた地球の中で生きなければならないということだ。

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気候や天候というのは基本的に地理学の分野に属するものですが、これが紛争の増加に関わりがあるとなると、これも立派に「地政学」的な問題であることになります。

そういえばメルマガのほうで地政学の「変化」に関することを三回連続で書きました。お時間のある方はぜひ見ていただければ幸いです。


Commented by えんき at 2013-10-13 00:29 x
IPCCが、人為起源のCO2による温室効果が地球温暖化を起こしたとのプロパガンダを強力に推進してきたのは、気候変動によって環境難民が発生した時、CO2を排出してきた先進国に責任を負わせるためであったと推測されます。ですから、中国大陸で環境難民が発生した場合、このままでは日本は中国人の環境難民を国際政治的に受け入れざるを得なくなってしまうのです。

鳩山由紀夫が総理大臣であった時、2020年までにCO2を25%削減するとの国際公約を結ばされました。安部政権誕生によって福島第一原子力災害などで、この数値目標そのものは何とか回避されるようです。しかし、日本が過去に排出したCO2が気候変動を起こしたのだという環境プロパガンダは、生き続けているのです。

民主党が3000万人移民受け入れを既に表明しており、自民党ですら過去に1000万人移民受け入れを言っていた事もあります。人口の10%~30%の移民を受け入れた場合、先祖伝来の日本社会は確実に崩壊してしまいます。
Commented by えんき at 2013-10-13 00:31 x
国際社会に対して、日本は原則環境難民を受け入れる事ができない事を認めされるには、もちろん核武装して核の恫喝に備える必要もあり、海上封鎖されても自力で存続できる自給体制を整える事も必要なのでしょうが、発想を変えて、突発的気候変動に際しても全世界の各地が存続できるインフラを日本が供給する意思と能力を備えて、少しづつでも実行しておく事が最善策でしょう。つまり、テクノロジーによって世界をコントロールするわけです。

具体的には、現状国内に有り余る核廃棄物を乾式再処理法にて再処理して、超小型4S高速炉に核燃料として充填し、水処理プラントや水素製造プラント、植物工場プラント、畜産工場プラント、水産工場プラント、等にパッケージングして、世界各地の自然状況に合わせて、数万人単位のコロニーが自給自足できる存続システムを大量生産して、全世界の各国各地域に数百年単位の超長期円借款として、当座資金なしで供給するのです。

上記の自給自足文明存続システムの供給の際には、反日的でない事、周辺国に対して覇権侵略的でない事、日本は移民を受け入れない事、等々、日本の要求する事案を全て呑む事を条件にして行なうのです。
by masa_the_man | 2013-10-12 15:50 | 日記 | Comments(2)