戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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人は「理詰め」じゃ動かない?

今日の横浜北部は全般的に曇り空の一日でしたが、適度に風もあって過ごしかったですね。

さて、最近考えていることを簡単に。

私は個人的に政治や国家戦略みたいなものを一般の人よりは観察している度合いが高いとは思っているのですが、この分野に関して勉強すればするほど虚しく感じてしまうことが一つあります。

それは「大衆」や「世論」というのは、理屈ではなくて感情や潜在意識への働きかけでしか動かないのではないか?ということ。

最近の経済学では人間の合理性よりも、その非合理性に焦点を当てた、行動経済学をはじめとする心理学面の研究がだいぶ盛んになってきておりまして、国際関係論でも一部ではプロスペクト理論などがガンガン導入されて研究されているという事情があります。

日本の場合は震災後の原発事故の騒ぎでもわかったように、ものごとを感情的な面だけで判断する人が大きな力を持ちましたし、やはり「合理的」というよりもその「非合理性」のほうが力を持つということが明白なったというのがここ数年の日本かと。

つい直近では大阪の橋下市長の発言でも似たような現象が。

そこで私が感じたのは、人間の集団というのはいくら理詰めで説明してもダメで、本当に動かそうと思ったら、何かわかりやすくて潜在意識に働きかける、一つのトリガーととなる「シンボル」が必要であるということです。

そして残念なことに、この「シンボル」の力の前には「理詰め合理的な説明」は無力であるということです。

これについては長くなりそうなのでまた明日。
Commented by 待兼右大臣 at 2013-06-07 04:31 x
>>「シンボル」の力の前には無力

つまり、「戦勝国」という「シンボル」の前には、
わが国は何を言っても無駄ということでしょうか。

そして、その「前提」を正しいとすれば、
わが国にとっての「戦略論」とは何なのでしょうか。
Commented by tzog at 2013-06-07 20:36 x
明治天皇が洋服をきて、ベッドで寝るようなことを非言語のでおこなわれるシンボル操作ととらえてよろしいでしょうか。

Commented by キンケ at 2013-06-07 22:38 x
メルマガ読まさせていただきました。
【ユニバーサルvsローカル」という価値観の対立です。】
とのことですが、今回の橋下市長の慰安婦問題についての発言内容はユニバーサルなものではないのでしょうか?
ユニバーサルだけど敗戦国だからやっぱり認められない残念ですね、なら納得は出来なくても理解は出来るのですが…
Commented by masa_the_man at 2013-06-08 00:16
待兼さんへ

>つまり、「戦勝国」という「シンボル」の前には、わが国は何を言っても無駄ということでしょうか。

いや、別のシンボルを使うというのはいかがでしょうか?コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2013-06-08 00:17
tzog さんへ

>明治天皇が洋服をきて、ベッドで寝るようなことを非言語のでおこなわれるシンボル操作ととらえてよろしいでしょうか。

かもしれませんが、これだけではなんとも。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2013-06-08 00:18
キンケ さんへ

>今回の橋下市長の慰安婦問題についての発言内容はユニバーサルなものではないのでしょうか?

いや、その点はちょっと失敗しているかと。ローカルに押し込められてますな。コメントありがとうございました
Commented by 無花果 at 2013-06-08 06:25 x
選挙などで、普段選挙にも政治にもまるで関心の無い「山」を動かそうと思ったら抽象的な認識や願望に合致しかつ社会的に正義として共感されやすく単純で理解しやすいワンフレーズが推奨される現象と同じですね。
「自民党を壊す」「政権交代」などなど
ですがそれは今更過ぎるほど今更なのではないでしょうか。
日本のみならず、世界中で戦略に採用されている常識であるように思います。何故今になってその現象が注目されているのでしょう?

例えばアメリカなどを例に取るなら、アメリカの庶民は「可哀想な弱者」が好きだと言われます。日本と中国がその昔対立した時に、アメリカの大衆が中国国民党に非情に同情したのは帝国ではなくなった中国が帝国である日本に侵略されている自立できない哀れな国であったというポイントは見逃せないと思います。人種的には同じでしたが、アメリカの庶民の同情を引く、という点において「帝国(君主国)である」「キリスト教徒ではない」「当時において強国と認識されている」という奥山さんの仰る「シンボル的なハンデ」があったというような話ですよね。(蒋介石は欧米諸国の歓心を得るためクリスチャンに改宗しましたから)
Commented at 2013-06-08 07:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-06-08 07:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 待兼右大臣 at 2013-06-08 22:11 x
>>別のシンボルを使う

その候補として、どういうものがあると思われますか。
メルマガの内容だと、どのような「シンボル」を持ち出しても
「戦勝国」というシンボルの前には無力であると解釈できるのですが。

それが、正しいとすれば、戦勝国の情けに縋らない限り、
わが国が「何をしても無駄」というのが
戦略論的な結論になるのではないでしょうか。
Commented by masa_the_man at 2013-06-09 00:48
無花果さんへ

>「山」を動かそうと思ったら抽象的な認識や願望に合致しかつ社会的に正義として共感されやすく単純で理解しやすいワンフレーズが推奨される

その通りかと。

>何故今になってその現象が注目されているのでしょう?

古くて新しい問題だからかと。

>単純化されたシンボルが有効である場面が多い

ですよね。

>冷静に合理性のある説明を受け入れたといって良いと思いますよ

ここはどうなんでしょう。私はまだ半々かなぁと考えておりますが・・・コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2013-06-09 00:50
待兼さんへ

>どのような「シンボル」を持ち出しても「戦勝国」というシンボルの前には無力であると解釈できる

かもしれませんが、私はヒントはウォルトの「小国戦略論」にあるのではないかと考えております。

>「何をしても無駄」というのが戦略論的な結論になるのではないでしょうか。

勝てないが、負けないやり方もあるのではと思っております。コメントありがとうございました
Commented by 待兼右大臣 at 2013-06-09 02:55 x
>>勝てないが、負けないやり方
とりあえずの目標はそこなのでしょう。
桐山九段は
「将棋で一打逆転のような妙手はまずない。形成を逆転するには、バランスを少しずつ変えていくという気の長い作業になる」
というようなことを述べています。

日本語版のニューズウィークの最新号における慰安婦関連記事が英語版に翻訳・掲載されているのであれば、この騒ぎは無駄ではなかったかと思います。

結論はともかく、記事の内容は、大筋において、これまで約20年間にわたっていわゆる「否定派」が主張してきた内容に沿っているからです。

かいつまんで言えば、慰安婦問題がこじれた理由として
1 日本国内の「サヨク」(左翼・リベラル)の「思い込み」
 (とにかく、謝罪すれば、解決する。例:「河野談話」)
2 韓国の「反日」
 (本来、人権問題であったのを「反日」の道具にした)
3 米国の「偽善」
 (とにかく「被害者」側にたって「善人」ぶりたがる)
が原因であるとしています。

Commented by 待兼右大臣 at 2013-06-09 02:57 x
そこから、結論としては、「日本は何も言うな」というところに 「飛躍」 してしまうのが難点なんですが、ここまで、大げさになると 「事実は何か」 というところに目を向ける者もいるというのが、欧米の「良心」だと思います。

PS
現在のわが国では、右翼、左翼と言う語の中核的意味が
右翼:反韓
左翼:売国奴
という、他国に例のないものとなっているので、注意が必要です。
by masa_the_man | 2013-06-06 21:13 | 日記 | Comments(14)