戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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ギリシャ内戦と戦略

今日のイギリス南部は朝からよく晴れましたが、風が強くて非常に寒かったです。

さて、母校で毎週火曜日に行われているドクターコースのセミナーに参加してきましたのでその内容の報告を。

今週の発表はコース二年目のギリシャ陸軍の生徒の番で、テーマはギリシャ内戦で使われた対テロ戦について。もちろんこれは彼の論文のテーマ。ギリシャ内戦はこのサイトに簡単にまとまっておりますが、この彼が論じたのはとくに1946年から49年までの4年間。

細かい話ははぶきますが、この彼がこの時期の内戦から得た教訓として議論しようとしていたのは、「暴動の強制的な鎮圧というのはけっこう効くことが多い」という議論を呼ぶもの。

たしかにルパート・スミスのような「人々の間での戦争」という主張からすれば、最近の対暴動作戦(COIN)では、民衆の心(hearts and minds)をつかむことがことさら重要視される傾向が強いわけです。

ところが戦略の歴史を見て行くと、どうも「相手を武力で怖がらせる」というプロセスがあって、その後に「心をつかむ」という順序になるパターンが多いらしく、これはCOINの理論家たちにとってはけっこう都合の悪い事実。

これは日本の場合もそうであったように、最初に「コワいアメリカ」があってから占領され、それから「アメリカって思ったよりいい国じゃん」とイメージが変わったのがその典型かと。

ここで先生は「いかなる戦争も学習プロセスであり、戦ううちに状況に合わせて軍のスキルをアップすることが重要だ」というコメントを残して、このギリシャ人の発表を終了しました。

長くなりそうなので、この続きはまた明日。
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(キャンパス内の様子)
by masa_the_man | 2013-03-13 05:17 | 日記 | Comments(0)