地政学の「変化」 |
体調のほうですが、本日初めて家の外に出て買い物などをしてきたわけですが、まだまだ軽くふらつき感が残っておりまして、本格復帰は明日から、と感じた一日でした。
さて、最近のシェールガス革命についての文献をいくつか読んで思ったことについてひと言。
シェール(頁岩)ガス革命というのは、まさに「革命」という名前がつくだけあって、なかなか革命的な要素が入り混じっております。
ところがいくつかの文献(というかほとんどなんですが)で見落とされているのは、それが及ぼす地政学面での変化について説明するにあたって、「パワーバランス」が変化することまでは指摘できていても、では具体的に「何が変化したのか」が示されていないこと。
これに答えを出しているのが古典地政学なのですが、実は古典地政学の学者自身でも具体的には何かをわかっていないことが多いわけですから、一般の人にとってどの変化が重要なのかはわかるはずもありません。
ではその答えは何なのかというと、これはいま書きつつある本のネタバレにもなってしまいますが(編集者のMさん、遅れてすいません)、原因は「テクノロジー」の変化で、その結果が「通り道」。
これにさらに加えると、「資源の場所」ということになります。
「資源の場所」の変化については、シェール革命について書かれているほとんどの文献が指摘しているところなのですが、なぜか決定的に欠けているのが「通り道」(LOCs)が変化することについての重要性への言及です。
さらには、その交通路が陸上なのか海なのか、はたまた空なのか宇宙なのか、それともサイバー空間なのか(?)について指摘されているものは皆無。
これについてはもう少し掘り下げて書く必要がありますので、今後も機会があるごとに少しづつ書いて行きたいと思います。
いずれにせよ、これをお読みの皆さんに覚えておいていただきたいことは一つ。
「地政学は変化する」
ということです。