ノマドたちが活躍する「危機」の時代の到来?:補足 |
さて、昨日のエントリーの補足事項を。
鋭い方はなんとなくおわかりかもしれませんが、昨日の本は、基本的に四つの「季節」の循環が時代や歴史にも当てはまるということを主張しておりまして、各年代にも名前がそれぞれついております。
まず昨日のエントリーでは
芸術家が生まれる:1929~1946年
預言者が生まれる:1946〜1964年
遊牧民が生まれる:1964〜1984年
英雄が生まれる:1984〜2005年
芸術家が生まれる:2005〜2026年
という原著者が勝手につけた世代の名前を挙げましたが、これらに「季節」を加え、それぞれその時代を主導する世代を加えますと、それぞれ以下のように、
冬:「危機」の時代(遊牧民が主導):1929~1946年
春:「至福」の時代(英雄が主導):1946~1964年
夏:「覚醒」の時代(芸術家が主導):1964~1984年
秋:「衰退」の時代(預言者が主導):1984~2005年
冬:「危機」の時代(遊牧民が主導):2005~2026年
春:「至福」の時代(英雄が主導):2026~2057年?
ということになるそうです。
そしてそれぞれの世代が生まれてから二世代後、つまり彼らが四〇歳くらいになってから社会全体をリードするようになり、時代の雰囲気を作ったり、そこで果たすべき役割を担って行く、ということです。
では現在の時代はどのようになっているのかというと、今年は2012年ですので、すでに時代的には「危機」、つまり「冬」の時代に入っております。
そしてこの時代を行きている人々の年代構成がどのようになっているかというと、以下のように、
芸術家(80才〜100才)→「戦前・戦中世代」
預言者(60才~80才)→「戦後の団塊世代」
遊牧民(40才~60才)→「団塊ジュニア世代」
英雄(20才~40才)→「平成生まれのゆとり世代」
芸術家(0~20才)→「新世紀生まれ」
で、2005年から主に40代という社会的に最も重要な年代を構成しはじめたのが、「覚醒」という「夏」の時代に生まれた「遊牧民」たちになります。
この「遊牧民」には、本ブログ著者である私自身も含まれます。
すでに述べたように、各世代にはそれぞれ特徴がありまして、「遊牧民」たちは既存の社会制度を壊して行く役割があるそうです。
しかも彼らは既存の社会のセーフティーネット(たとえば年金など)を全く信用しなくなりますし、その上の世代にとって有益だったものが、自分の世代では効果がなくなるということを自覚しております。
この「遊牧民」を代表する存在といえば、Wikiリークスのジュリアン・アサンジ、ホリエモン、そして橋下市長となります。
そしてこの「遊牧民」たちが活躍しはじめますと、社会的には「生き残り主義」や「リアリズム」、それに「冷酷主義」などが出てくると指摘されております。これは冗談ではなくて、実際に本書の291ページに書いてあります。
本ブログは「リアリズム」を提唱しておりますが、こんなところで自分のやろうとしていることの正しさ(?)が認められてしまうとは複雑な気持ちです(苦笑