戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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そのテクノロジーはなぜ採用されたのか?

昨日の横浜北部は朝からけっこう本格的な雨でして、気温もやや低めでした。

北朝鮮の「人工衛星」発射失敗に関する事案でさわがしいここ数日の日本の安保環境ですが、それに関してテクノロジー問題を少し。

昨日の講演会でも触れた「そのテクノロジーはなぜ採用されたのか」というトピックなんですが、以下のように主に四つの説明の仕方がなされる、ということをひとまず列挙しておきます。

①機が熟した/熟していない学派

これはある特定のテクノロジーが採用されるためには、それ以外の基礎的な技術の発展がないと無理、という説明の仕方につながることが多いわけです。たとえば北朝鮮の場合は、ロケット関連技術がある程度のレベルまで発展してきたからテポドン2が完成した、ということになりますね。

②必要に迫られた/迫られていない学派

ある特定のテクノロジーが採用されるためには、その国や社会や組織にとって、そのテクノロジーを採用すべきだという必要に迫られたから、という説明の仕方。いわば「必要は発明(採用)の母」ということ。その逆に、なぜ採用されなかったのかの理由を説明する場合は「必要に迫られていなかったから」というものですね。北朝鮮の場合だと、周囲の安全保障環境から政治的にロケット・ミサイル技術を開発する必要に迫られていたからテポドン2を開発したという説明の仕方になります。

③失敗した/していない学派

ある特定のテクノロジーが採用されるためには、その国や社会や組織にとって、そのテクノロジーで大きな失敗をしないと改良されて進歩しない、というもの。逆に、同じテクノロジーがとくに改良もされずに長年使われ続けている状態を説明する場合には「まだそれで失敗していないから」という弁明がなされます。この例にしたがえば、今回の北朝鮮のテポドン2の場合は、失敗したからこそ次回にはさらなる技術革新があるのでは?ということも言えるでしょう。「失敗は成功の母」。

④組織の利便性や習慣などの「非合理」学派

ある特定のテクノロジーが採用された/されなかった場合の理由として、その国や社会や組織の「慣習」や「独裁者の好み」のような、非合理的な要素が決定的な役割を果たした、という風に説明されるパターン。今回の北朝鮮の打ち上げ失敗をこの例から考えると、「政権の硬直した組織体制が、技術革新を促進できなかったために失敗した」となります。

以上、簡単でしたがテクノロジーの採用についての説明から北朝鮮のミサイル打ち上げ失敗について簡単に応用してみました。
by masa_the_man | 2012-04-15 01:08 | 日記 | Comments(0)