戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28

口頭試験までの道のり

今日のイギリス南部は午前中まで厚く曇っていたのですが、午後になってから段々と天気がよくなってきまして、夕方となった現在は雲もだいぶ薄くなって日がさしております。

みなさんもすでにご存知かと思いますが、ウィリアム王子とケイト妃の結婚式が無事行われました。まったく知らなかったのですが、実はこの新しいプリンセスとなるケイト・ミドルトンという人は私の大学のすぐ側にある大きな病院で生まれてたんですね。知りませんでした。

私がいる街には他にも有名なケイトがおりまして、あのタイタニックで有名になったケイト・ウィンスレットがその人物。この人も私が住んでいるすぐそばの女学校にいたとか。

さて、すでにお知らせしたように昨日私は口頭試験になんとか合格したわけですが、今後イギリスで私と同じようなコースに挑戦しようと考えている方のために、とりあえずそこに至るまでの話をここに書いておこうと思います。

まずは論文の提出からなのですが、私は今年の一月七日(金)に、ソフトバインディング(ソフトカバーの冊子)の形にした論文を三つ提出しました。この三つの内訳は、

1、担当指導教官用
2,内部試験官用
3,外部試験官用

となります。この三冊を学校の学部のオフィスではなく、「試験審査室」(the Exam Office)という部屋に提出します。

ここで「提出済」のハンコをもらった三冊がそれぞれ三人の教員に配られるわけですが、口頭試験の際に最も重要になってくるのが、俗に「エクスターナル」(external)と呼ばれる3の外部試験官

実は口頭試験というのは、論文を書いた時の指導教官は立ち会わずに、

2,内部試験官(internal examiner)
3,外部試験官用(external examiner)

の二人が論文を提出した人間(この場合は私のこと)と三人だけで部屋にこもり、2対1の形で非公開討論会を行うわけです。

ちなみにヨーロッパ大陸のほうでは少しやり方が違っていて、どうやらあちらは家族も招待して、学部長なども含んだ大人数の前で公開討論会をするそうですが、イギリスの場合はたった二人の試験官が立ち会うだけ。

そしてこの2と3の人物の人選なんですが、これは基本的に1の指導教官が主導するという形になります。

さらに言えば、2の内部試験官というのは同じ学部の先生から選ばれるわけですから、基本的には

A)指導教官の先生と仲がよく、
B)論文のテーマと比較的近い分野を専門として扱っている

という人物が選ばれることになります。そうなると私の場合を例に考えると、必然的に「地政学や戦略学に理解のある先生」=つまり指導教官の先生の仲間が選ばれることになりますので、どうしても私に味方してくれるような人物が選ばれることになります。

結果的に、私の内部試験官はアメリカ人の若い先生で、地政学について少し触れた本を書いたことのある、私の指導教官の弟子(指導教官の元で博士号を取得)が担当することになりました。これはかなり有利です。

ところが問題は3の外部試験官であり、イギリスの政治学系の博士号論文の口頭試験では、この外部試験官がその論文の合格の成否を最も左右する存在であるとされております。

この人物については、実は生徒のほうが先に指導教官に提案することもできるのですが、私が当初お願いしようとしていた人物の都合がつかず、結果的には私がほとんど知らないイギリスの海軍史の専門の人になったわけです。

この人物は、私の指導教官ではなく、実は学部の博士号コース担当の別の教授が推薦してくれて、私の指導教官もよく知っている、ということで選ばれたわけですが、肝心の私がほとんど知らなかったので色々とリサーチをする必要が出てきました。

とりあえず周りの人に聞いてみると、けっこう評判はよく、人物としても悪いウワサの全く出ない人で、とりあえず信頼はおけそうな感じが。

しかし専門が専門なので、試験当日にはどんな細かいことを聞かれるのかとひやひやしていたというのが正直なところです。

明日はいよいよこの試験当日の様子を詳しく書いてみます。
b0015356_33087.jpg
(日テレのレポーター)
by masa_the_man | 2011-04-30 03:00 | 日記 | Comments(0)