新しい人文学:その3 |
●均衡(Equipoise):自分の心の動きを敏感に察知し、偏見や短所を修正できる能力。
●混血性(Metis): 世界のパターンを見ぬき、複雑な状況の中から要点をとらえる能力
●同情(Sympathy): 周辺の人間のリズムに溶け込み、集団を活性化させる能力のこと。
●リマレンス(Limerence): これは才能でもないし、動機でもない。顕在意識というのは金と成功を求めたがるものだが、潜在意識のほうは自分個人を超越した、互いの愛にあふれた、いわば神の愛や使命などに溢れた瞬間を求めているものだ。
●我々の中にはとくにこの欲望を他人よりも強く感じる者がいるようだ。
●心理学者のフロイトが「無意識」という概念を提唱したとき、これは社会と文学に大きな影響を与えた。
●そして現在は、何万人という研究者たちが、我々自身の正確な姿というものをとらえつつあるのだ。
●彼らの研究は科学的であるが、同時にそれは我々の視点を新しい人文学へと誘うようなものなのだ。
●それらは合理性と感情というものがいかに結びついたものなのかを証明しはじめていると言える。
●私はこれらの研究成果は我々の文化に非常に大きな影響を与えることになるものと見ている。
●これは我々自身の姿についての見方そのものを変えうるのだ。もしかしたら、いつかこれらが我々の政治家たちの世界観を変換してしまうことになるかもしれない。
(了)