戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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中東民主化危機でちょっと考えたこと

今日の甲州は、昼間はけっこう温かい感じでよかったのですが、夜に入ってから小雨になってます。

さて、裏のほうではすでに触れておりますが、久々に私が最近の中東民主化危機について感じたことを一つ。今さらながら、今回のエジプト危機と、ウォルト本を訳した時に実感していたことが多少つながったと感じました。

すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、まず私が数年前に翻訳したウォルト本の内容をここで。
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ここで原著者のウォルトが論じていたテーマはズバリ「アメリカという国家のパワーをめぐる状況」なわけですが、特に後半の章で、彼は「他国はアメリカのパワーを制限&利用するために、こんな戦略を使ってますよ!」という説明をしているのです。

その中の一つが「イスラエルはアメリカに対してどのような浸透工作を行っているか」ということでありまして、それが後にミアシャイマーとの共著である「イスラエルロビー」につながっていった経緯があります。

さて、私はこのような「他国がアメリカに仕掛けている戦略」を訳している時にわかったのが、「ああ、あの超大国のアメリカでさえ、“他国にコントロールされている”と感じているんだなぁ」ということでした。

そして今回のエジプト政変、ムバラク大統領退陣に至るまでの経緯での報道で出てきたエジプト側の民衆の声にも、

「エジプトは長年にわたって、様々な国からコントロールされてきた」

というものでした。

そしてさらにこれを敷衍してわかったのが、世界中のどの国の人々も例外なく、「我々の政府は外国勢力にコントロールされている」と感じている、ということです。これには全く例外がありません。

もちろん私はこのような「外国が自分たちの国をコントロールしようとしている」というのは、ある程度までは事実だと考えておりますし、実際にそういう動きはあるとは思っております。

ウォルトがこの本の中で論証しようのも、まさにこのような「他国がアメリカをコントロールするための戦略を仕掛けている」ということであったという意味から考えれば、別にこれはまったく存在しない幻想(ファントム)のような現象ではないかと。

しかしそれよりも私が大きな問題だと思っているのが、この考えの中に「コントロールされている自分たちは完全に無力な存在である」という前提が散見できること。これはけっこう危険な間違いかと。

これを日本の例で考えてみると、たしかに日本に対して脅威を与える可能性のある国々、たとえばアメリカや中国の中に、「日本の政治をコントロールしたい」と考える勢力があり、なおかつそのように実際に働きかけている勢力があるのは事実でしょう。

ただし彼らがどれほど自分たちの「思い通り」に日本および日本の政治家たちをコントロールできているかどうかを冷静に考えてみると、実は「それほどできていない」というのが妥当なところなのではないかと思ってしまうわけです。

なんといっても、日本人というのは外から見ると、かなり不可思議な独自のロジックで動く、理解困難で意味不明な非西洋人であり、彼らが理解している「理性」とは別の「空気」のようなところがあります。

また、いざコントロールしようとしても、人間というのは「自分」というたった一人の人間や、ましてや家族をコントロールするのでさえこんなに苦労するのに、集団、しかも一億人以上の世界第十位くらいの規模の大きな国家となれば、その困難さは想像を絶するもの。

しかしあらためて言いますが、「日本をコントロールしたい」という勢力は確実に存在します。ただしその意思を実現させるためには、日本側にもそれに呼応する受け皿的な勢力がいなければならないし、さらには日本側からも逆にその勢力を「遵法戦略」などでコントロールできる可能性が出てくるということです。

つまり「タンゴは一人じゃ踊れない」わけですね。

ここで私自身も肝に銘じておかなければならないのは、「日本だってコントロールしている」、「日本だって相当パワフルなアクターである」という事実です。そもそも単に外国勢力からコントロールされているだけの無力な存在だったら、これだけ長年にわたって世界第二位の経済規模を維持できるはずはない(笑

そのような事情から、私を含む日本の論者や識者たちの最大の問題点として挙げられるのは、彼らが国家戦略などを論じる時に「日本は外国に完全にコントロールされている無力な存在である」という前提から無意識に分析したり、そのような視点から物事を語ることが多いという点です。ただしこれは一面では「真実」なのかも知れないが、それでも「事実」ではないんですよね。

さらに「日本は外国にコントロールされている無力な存在だ」と考える場合の最大の盲点は、なんといってもこれが「サード・イメージ的」な見方に依拠しているという点です。

ちなみに「サード・イメージ」とは国際関係論の巨人であるケネス・ウォルツが提唱した、「戦争の原因はどこにあるのか」という問から生まれた分析法の一つで、彼が戦争の原因についての哲学者たちの文献を見たときに、それらが主に三つの場所にその理由がある、と別々に論じていたことから発見しものです。その三つとは、

1、人間の本性や個人(ファースト・イメージ)
2,組織や国家機関(セカンド・イメージ)
3,国際社会の環境や枠組み(サード・イメージ)

ということになります。

で、この分析法から考えると、「日本は外国にコントロールされている無力な存在だ」という考えは、どうしても「世界は国際環境に動かされる」という「サード・イメージ」の分析法と親和性が高くなるパターンが多いのです。

なぜなら、この「サード・イメージ」の説明では、国家のリーダーや、党の組織などに関係なく、国際関係の枠組み(例:極の数)などが変化した時に戦争が起こりやすくなったり、もしくは減少したりするからだ、ということになるからです。

そしてこれは国際関係を客観的に分析する場合には有効なのかも知れませんし、ウォルツが創設したとされる「ネオリアリズム」という学派では、このような分析の仕方がもてはやされております。

しかし問題なのは、「日本の命運は国際環境に左右される」というこの考え方は「日本は他国にコントロールされている」という陰謀論的なロジックとかなり近くなってしまい、同時に「自分たちでは何もコントロールできない」という無力感を生むということです。そうなると最悪なのは、現在の悲惨な状況は「自分ではない誰かさんのせい」という考えにつながりやすいということ。

もちろん「誰かさんのせい」にするというのは精神的には楽なんですが、これが続けば、「自分たちが頑張れば状況を変化させることができる」「自分たちには選択肢がある」という思考を奪ってしまうことになりがちであり、事実として戦後の日本の政治の考え方の中には、少なからずそういった部分があるのは否定できません。

ところが現状を打破するときに最も好ましいのは、あくまでも「ファースト・イメージ」から考えることであり、これはつまり「自分の運命を変えることができるのは自分だけ」「自分にすべての責任がある」という自助の精神かと。

ということで、久々にダラダラと書いてしまいましたが、教訓として我々が覚えておいておかなければならないのは、

●「自分をコントロールできるのは自分だけ」と考えたほうがいい

●日本も相当パワフルなプレイヤーである

ということでしょうか。
Commented by 池沼・高橋和司 at 2011-02-18 02:32 x
奥山先生、この記事はすぐに非公開にした方がいいですよ。この文章を膨らませて、論壇誌8ページくらいの文章に仕上げて、どこかに載せてもらえば、注のない論文でも結構評判取れると思いますよ。このレベルの文章をロハで(ロハとは只―ただ―という漢字を分解して読んだもので、無料で読める文章・仕事という意味がある)公開するのはもったいないですね。
それから、『ユーラシアの東西』は一読完了しましたが、書評を書くに当たって再読すべきと思っているので、もうしばらくかかります。ご了承ください。
Commented by nanashi at 2011-02-18 07:16 x
自分の意思で状況を変えられるというのは、年齢的な要素を持つ発想
ハンチントンやケインズのように、年寄りになるほど、世界観や思想や言語を重視して個人主義的主体の比重をあまり重く考えなくなる
僕は、言語・バランスシート・時間が重要な歴史の三要素だと考えている。

歴史のバランスシート
(借方) 言語 : 時間  (貸方)
Commented by nanashi at 2011-02-18 08:43 x
率直に言って、陰謀がないなんていう人は、科学を恐れた未開人と同じなのではないかと思う
Commented at 2011-02-18 10:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by とおる at 2011-02-18 11:16 x
> そうなると最悪なのは、現在の悲惨な状況は「自分ではない誰かさんのせい」という考えにつながりやすいということ。

「ジミンガー」を連発していた人たちにピッタリ。

> 1、人間の本性や個人(ファースト・イメージ)

「己を捨てる」(江戸末期の武士の精神)、「無の心」(禅の心?)を通じて、セカンド・イメージやサード・イメージに陥ること無く、非白人でありながら植民地にならずに済んだのかも知れませんね。
Commented by elmoiy at 2011-02-18 11:56 x
>●日本も相当パワフルなプレイヤーである

最近、「勝ち組」「負け組」という言葉が流行っておりますが、日本は国際社会の中ではどうみても「勝ち組」に属するわけでして(笑)

コンゴ民主共和国のような、「破綻国家」と呼ばれるような国なら、外国勢力からコントロールされているだけの無力な存在といえるのかもしれませんが、日本にこれを当てはめるのはどう考えても無理ですね。

>世界中のどの国の人々も例外なく、「我々の政府は外国勢力にコントロールされている」と感じている

そもそも、国際関係だけでなく、人間関係でも、誰かが誰かを利用しようとしているわけです。身近な所でいうなら、男女関係。
恋愛はまさに駆け引きを通して相手をコントロールしようとする行為。
Commented at 2011-02-18 13:55 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nanashi at 2011-02-18 14:14 x
日本は勝ち組ではないですよ
20年間抵抗して、落城寸前のカルタゴです
転落なんて数年で起こる
企業の存続は資金繰りで、それを日本政府が支えてきたのが行き詰ってますから。資金繰りがつかなくなるとアッというまです
外国勢は最後の仕上げに掛かっているし
僕が米国の手下だと見ている小沢は、その方向に沿って行動しています
Commented by ハスミ at 2011-02-18 14:29 x
今日のエントリーは非常におもしろく興味深い。
もっとひろげるべき。
Commented by WIZARD03 at 2011-02-18 18:08 x
現在の日本の状況はGHQによる教育のコントロールの成果である言えます。
日本は日本人が思っている以上に今もパワフルな存在なのでしょうが、最早プレーヤーの内には入っていないと私は思うのです。
国外勢力は日本の閣僚を完全にコントロールできていますが、閣僚のほうが日本をコントロールできていないので、今は小康状態です。
それというのも、GHQに教育を握られたために人材が昭和の終焉と共に枯渇してしまったからです。
人材の枯渇は資源の枯渇より深刻です、心底そう思います。
私はGHQのせいにしてますが、教育を人任せにしてはならないという自助の精神の芽生えには原因の究明が不可欠だと思うのです。
Commented at 2011-02-18 19:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by エキゼエル at 2011-02-18 20:10 x
奥山さんお疲れ様です。
今回の論考を読んで私がなるほどと納得した点があります。
一つ目は「コントロールという概念」の適用が国際関係だけでなく、己自身の生き方にも深くつながっているのは当たり前であることを再確認出来たことです。やはり一番大切(原則)なのは「自分から何かを変えていこうとする意志と行動」だということだと思います。日本の政治を俯瞰した場合、奥山さんが仰ったように何かのせいにする、つまり自分からアクションを起こすことを半ば諦めているのは自分から責任放棄をしたことであるというにも同意できます。また、何か見えないものに原因をあてこすりする姿勢は非常に卑怯であり、言葉を発することへの冒涜ですらあると私は判断します。
長々と駄文を書き連ねてしまい申し訳ありません。ただ、今回の奥山さんの論考は国際関係だけでなく、個人に対する戒めとしても非常に面白い内容だと思います。
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:02
高橋さんへ

>すぐに非公開にした方がいい

そんな大したものではないでしょう。

>書評を書くに当たって再読すべきと思っているので、もうしばらくかかります

了解です。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:03
nanashi さんへ

>年寄りになるほど、世界観や思想や言語を重視して個人主義的主体の比重をあまり重く考えなくなる

なるほど。

>言語・バランスシート・時間が重要な歴史の三要素だと

これについてさらに詳しく説明してください。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:04
nanashi さんへ

>率直に言って、陰謀がないなんていう人は、科学を恐れた未開人と同じなのではないか

そうですか。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:06
キモオタ さんへ

>コントロールされて何がいけないの?

おおっと、きましたね

>状況による 医者と患者の関係

なるほどねぇ

>威張りたいから

これを別の言語で言うと「名誉」ですね

>ペコペコしながら結果として相手をコントロールして来たのが
戦後の日本

すごいですなぁ。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:10
とおるさんへ

>「己を捨てる」(江戸末期の武士の精神)、「無の心」(禅の心?)を通じて、セカンド・イメージやサード・イメージに陥ること無く

それですね

>植民地にならずに済んだのかも知れませんね。

まあ地理的な要素もあったと思うんですが、それでもこれは大きかったかと。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:15
elmoiyさんへ

>日本は国際社会の中ではどうみても「勝ち組」

そうなんですが、この当たり前の事実に気づかない人がけっこう多いかと。

>そもそも国際関係だけでなく、人間関係でも、誰かが誰かを利用しようとしている

その通りです

>恋愛はまさに駆け引きを通して相手をコントロールしようとする行為

だからブロディが言ったように、戦略は恋愛にも使える、というわけですな(笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:18
waterloo さんへ

>これの悪しき発露が

まあこれの場合はセカンド・イメージになりますが。

>「状況に対応出来る力が無ければ、機会が巡って来ても対応出来ない」です

しかし究極のファースト・イメージだと、「この状況を創りだしているのも自分の責任」ということに。

>という考えは、下の階層に居る時は、それなりに有効

それはありますね。ただし究極的に「救い」はないですが(苦笑

>馨の判断力が気になります

そうなるとかなり疑いが(苦笑)まあこれも彼に頼んだリーダーにすべての責任があることになるわけですが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:26
nanashi さんへ

>日本は勝ち組ではないですよ

ではその反対に「勝ち組」な国は?

>外国勢は最後の仕上げに掛かっている

この「外国勢」とは誰のこと?

>米国の手下だと見ている小沢は、その方向に沿って行動

この理由を知りたいので、できればその根拠を教えて下さい。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:27
ハスミさんへ

>今日のエントリーは非常におもしろく興味深い。もっとひろげるべき。

そういわれればありがたいのですが、自分ではそんな気がしませんなぁ。広げようにも言いたいこと言い切ってしまったような感じですし(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:33
WIZARD03さんへ

>現在の日本の状況はGHQによる教育のコントロールの成果である言えます。

うーん、私はそこまでラディカルには考えてませんが。

>最早プレーヤーの内には入っていないと私は思うのです。

それはそれでいいんじゃないでしょうか。

>国外勢力は日本の閣僚を完全にコントロールできていますが

これはどうなんですかねぇ。

>閣僚のほうが日本をコントロールできていないので

ということは、逆に言えば民衆が閣僚をコントロールしている、という風にも言えますよね。

>それというのも、GHQに教育を握られたために人材が昭和の終焉と共に枯渇してしまった

これってそれほど直結するんでしょうか。在野にはけっこういるような気が。

>人材の枯渇は資源の枯渇より深刻です、心底そう思います。

これは同意します。

>私はGHQのせいにしてますが

あら、人のせいにしているんですね。そういったらGHQに迎合してそれを受け入れてきた日本人たちも問題になりますが。

>教育を人任せにしてはならないという自助の精神の芽生えには原因の究明が不可欠

この点をもう少し詳しく。コメントありがとうございました。
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:35
あらかわさんへ

>なぜかいままで見過ごされていたが、確実に存在しているヒトの認知の偏向を端的に指摘

そう思っていただけるとうれしいです。

>無力感に陥らず、彼らなりの行動を起こそうという気概がある

ありますね。

>このアイディアを論文としてまとめられることを願っています

うーむ、そうですかねぇ。チャンスがあったら書きます。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-18 21:41
エキゼエル さんへ

>「コントロールという概念」の適用が国際関係だけでなく、己自身の生き方にも深くつながっている

戦略学を学びだしてからの私の関心は主にここにあります。

>「自分から何かを変えていこうとする意志と行動」

ですね。

>自分からアクションを起こすことを半ば諦めているのは自分から責任放棄をしたこと

そういうことですね

>何か見えないものに原因をあてこすりする姿勢は非常に卑怯

昔はこういう「卑怯」を感じる気概を持った若者がいっぱいいたと思われるんですがねぇ

>個人に対する戒めとしても非常に面白い内容

そういっていただけると書いた甲斐があります。コメントありがとうございました
Commented at 2011-02-18 22:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 大阪人K at 2011-02-18 23:43 x
>、「日本だってコントロールしている」、「日本だって相当パワフルなアクターである」という事実です。

仰られる通りだと思うのですが、そこで気になることが出てきます。
「コントロールをしている者は、対象者に気付かれてはいけない。」
ことが必要になることから発生する問題です。

気付かれたら対抗策なり回避策が採られ、コントロールの効果が下がるでしょう。(そう考えると、日本をコントロールしようとしている国や勢力が目立っていること自体、効果が落ちているように思えてなりません。)

当然のことながら、対象者に気付かれないようにするためには、自陣営にも気付かれないようにする必要があります。自陣営が分かるようであれば、当然のことながら相手も気付くでしょう。(ましてや、演説で発表など論外。)

しかし、そうなるとコントロールをしていることを伺い知ることが出来ない自陣営の殆ど者は、
「やはり、我々は無力な存在なのだ。」
という被害者意識を持つに至るでしょう。

そして、このジレンマはなくすことは不可能ではないのかと思う次第です。
Commented by ランバダ at 2011-02-19 15:10 x
アカデミズムに裏打ちされた日本の自覚の熟成が敗戦によって止まり、
周辺国の押し付けがましさにインテリが全面降伏では無力感も無理も
ないかなーと。少なくとも他の人に他の観点を教わるというのがとても
弱くなるわけで。教えられることに疑問をもってもやめちゃいますし。
はなはだ独立というのは難しいもんだと思います。
Commented by omi at 2011-02-19 16:26 x
おそらく日本のリーダーを目指しているぐらいの人であれば、この教訓というのは「あぁ、なんだ俺じゃん」という受け止め方になると思います。実際それぐらいの自信と認識は必要だと思います。
日本人は内省的で自分(自国)を過小評価する傾向はあると思いますか?イギリスやその他の国の人の傾向と比べてどうですか?
Commented by nanashi at 2011-02-19 16:53 x
日本でも政治波乱が予期されると2chが大規模規制を受ける
ニコニコでの小沢の露出を見ると、アメ公がまた動いているなと感じる
Commented by チェーザレ at 2011-02-21 01:33 x
コントロールされてると言うより影響し合ってるが正解じゃないでしょうか^^;
Commented by ろんろん at 2011-02-21 03:38 x
>日本でも政治波乱が予期されると2chが大規模規制を受ける
なんか2ちゃんが古来より日本の世論を見ることのできるツールのように書いていますが、開設からまだ12年しか経ってないんですよね。しかも年々利用者が減っている。

>ニコニコでの小沢の露出を見ると、アメ公がまた動いているなと感じる
これこそまさに奥山先生がウォルトの言説から引用した「別にこれはまったく存在しない幻想(ファントム)のような現象」でしょうね。根拠がぼんやりしているし。

人のせいにするのって楽だよね。
ユダヤ人のせいにしたりイスラムのせいにしたり中国人のせいにしたり韓国人のせいにしたり戦前の軍部のせいにしたり日教組のせいにしたり。
Commented by t at 2011-02-21 03:49 x
本エントリが(暗に)書いている点を指摘するならば,「海外諸国の中にも日本にコントーロルされていると, ”実際以上に感じている” 国が存在し得る」ということでしょうか.こっちもかなり怖いように思います.
韓国の対日反応はこの文脈で読めば分かりやすいし,東南アジアでも日の丸ODA批判がくすぶったりするのはこのあたりが原因かな,などと思いますね.
Commented by nanashi at 2011-02-21 05:40 x
戦後の世代というのは、日本文化を自らの手で破壊するように教育された・しつけられた・洗脳された世代で
今の大相撲も件も僕は随分前から予見していた。
次は葬式だと思う。これによってお寺を破壊する
続けて、神社
そして天皇
平行して、英語教育が企業・高等教育から浸透し、日本語での高等教育は衰退する
こういうことが世代単位で起きる
世代の単位で実行すれば、人間は気づきにくいからだ
今の日本でさえ、文化的には3~40年前とは全く違う。
当時は、祝日には国旗がズラリとならんでいた。戦前だったのだ。僕が生きていたあの時代は。戦前の人々に囲まれていた。
昭和天皇が死んだとき、世代も代わった。
アメリカは、戦前の世代が死んだことを見届け、排日法から始まる精神史としての日米戦争の最終的勝利を確信した。
Commented by 上山祐幸 at 2011-02-21 09:31 x
お疲れ様です。

これは政治地理学の方法論の一つである、「ジョーンズ・モデル(統合領域モデル)」でも説明できると思います。

>ところが現状を打破するときに最も好ましいのは、あくまでも「ファースト・イメージ」から考えること

ジョーンズ・モデルでは、国家によるあらゆる事件は、政治的理念・意志決定・運動・領域・政治的領域の過程を経て進行・波及していくとされていますが、重要なのは政治的理念、意志決定、運動です。

これらの三つの要素は、少なくとも「自分たちで理念を実現していこう」と言う、能動的な要因が必要になってくると考えます。同時に日本人は、この部分が極めて希薄と考えられるのです。

地球のあらゆる国は、コンテクストの違いから発展できる要素をそれぞれ持っています。ジョーンズ・モデルを学んでいて判ることは、結局は自国が持つ理念の達成は、自国のパワーをどれだけ発揮するかによって決まると言うことです。

長々と失礼しました。
Commented by elmoiy at 2011-02-21 16:41 x
>ペコペコしながら結果として相手をコントロールして来たのが戦後の日本

ピーター・ポパム『東京の肖像』(朝日新聞社)に、こんなことが書いてありました。

日本の子供たちは自己滅却を重要な訓練として身につける。そして日本は、欧米諸国から実際のところ大した国ではないと執拗に主張されても少しも文句を言わない。本音、つまり日本のありのまま実力は、双方ともよく理解しており、たとえばニッサンやホンダが海外に工場を立てようと計画するときには、また経済面また工業技術面での何らかの契約や問題にされるときには、その実力が議論の土台となる。しかし建前、誰もが同意する心地のよいフィクションにおいては、日本は相変わらず蚊帳の外に置かれる。そうすることによって欧米の気分はおちつき、その虚栄心がなだめられるのだ。

欧米人でも鋭い人は日本の戦略について見抜いているのだなと苦笑させられました(笑)
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:01
waterloo さんへ

>元総理の事です。

なるほど(笑

>こればかりは、判ってはいても、先に進めないと体現出来ない

たしかに直感的にはちょっと受け入れがたいところですよね。

>合流するという選択」に対して

たしかに大外れ臭いですなぁ。まあリタイアするという覚悟なんでしょうが。コメントありがとうございました。
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:04
大阪人Kさんへ

>気付かれたら対抗策なり回避策が採られ、コントロールの効果が下がる

たしかに。

>日本をコントロールしようとしている国や勢力が目立っていること自体、効果が落ちているように思えて

バレバレだということですね。

>自陣営が分かるようであれば、当然のことながら相手も気付く

敵を騙すにはまず味方から、と。

>やはり、我々は無力な存在なのだ」という被害者意識を持つ

持ちますねぇ

>このジレンマはなくすことは不可能ではないのかと思う次第です。

人間が生きているかぎり、どの場面でもこういうジレンマには直面し続けることになるんでしょうな。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:05
ランバダ さんへ

>インテリが全面降伏では無力感も無理もないかなーと

たしかに。

>はなはだ独立というのは難しいもんだと思います。

一番重要なのは「精神面」の独立ですからね。そして精神面というのが一番手が付けにくい。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:07
omi さんへ

>目指しているぐらいの人であれば、この教訓というのは「あぁ、なんだ俺じゃん」という受け止め方になる

なりますね。

>実際それぐらいの自信と認識は必要だと思います。

必要なんですが、いまこういう風に考える人は敬遠されがちのようなところが。

>日本人は内省的で自分(自国)を過小評価する傾向はあると思いますか?イギリスやその他の国の人の傾向と比べてどうですか?

あると思いますね。というか、逆に理想が高すぎて、自分の状況を冷静に見れていないというところはあるような気がしますが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:09
nanashi さんへ

>日本でも政治波乱が予期されると2chが大規模規制を受ける
ニコニコでの小沢の露出を見ると、アメ公がまた動いているなと感じる

これがnanashiさんの分析の「根拠」なんですか?もう一声お願いしたいところです。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:10
チェーザレさんへ

>コントロールされてると言うより影響し合ってるが正解じゃないでしょうか^^;

平たくいえばその言い方のほうが正解なのでしょうが、どうしても「コントロールしている/されている!」と解釈する傾向の強い人々がいらっしゃるので、あえてこういう表現を使ってみました。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:14
ろんろん さんへ

>開設からまだ12年しか経ってない

なるほど。

>しかも年々利用者が減っている。

これは知りませんでした。

>根拠がぼんやりしているし。

「アメリカが動いている」という実際的な証拠があれば私もそれを信じるのですが、「そういう風に感じる」だけだと説得力に欠けるんですよね。その点においては私は不可知論の立場をとるわけですが。

>戦前の軍部のせいにしたり日教組のせいにしたり。

まあ極端な姿勢というのは右も左も変わらないわけで。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:20
t さんへ

>海外諸国の中にも日本にコントーロルされていると, ”実際以上に感じている” 国が存在し得る

その通りです。中国がそのような国のうちの一つかと。

>こっちもかなり怖いように思います

そうなんです。

>日の丸ODA批判がくすぶったりするのはこのあたりが原因

でしょうね。日本側は自分たちのパワーに無自覚なところがあるかと。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:24
nanashiさんへ

>戦後の世代というのは、日本文化を自らの手で破壊するように教育された・しつけられた・洗脳された世代

これは「アメリカに」ということですか?

>世代の単位で実行すれば、人間は気づきにくい

実行している「主体」はアメリカということですね。

>アメリカは、戦前の世代が死んだことを見届け、排日法から始まる精神史としての日米戦争の最終的勝利を確信した。

そのアメリカだって変化している、という視点はないんでしょうか?また、日本が主体的に変化している、という認識は?アメリカがそこまで日本の社会をコントロールできているという根拠をもう少し証拠として示していただければ幸いです。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:28
上山さんへ

>「ジョーンズ・モデル(統合領域モデル)」でも説明できると思います

ちょっと古いモデルですが、使えるかも知れませんねぇ。

>重要なのは政治的理念、意志決定、運動です。

なるほど

>能動的な要因が必要になってくる

たしかに。

>結局は自国が持つ理念の達成は、自国のパワーをどれだけ発揮するかによって決まる

受身で状況に合わせていくというパターンもあるのかも知れませんが、それでも積極的に動かないと制度疲労が出てきてしまいますからね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2011-02-21 17:30
elmoiyさんへ

>少しも文句を言わない

言わないですね(苦笑

>しかし建前、誰もが同意する心地のよいフィクションにおいては、日本は相変わらず蚊帳の外に置かれる

おお(笑

>そうすることによって欧米の気分はおちつき、その虚栄心がなだめられるのだ。

重要ですよね。カドを立てない、という意味で(笑

>欧米人でも鋭い人は日本の戦略について見抜いている

そうなんでしょうねぇ。日本もなんだかんだ言って「花より団子」ですから。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2011-02-18 01:37 | 日記 | Comments(46)