テクノロジーが果たす社会の変化: その2 |
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●このモジラの元幹部は、必然的に様々な機器やソーシャルメディアを使わざるを得ない立場にあったが、新しくベンチャー企業を立ち上げるにあたってオフの時間をとることを宣言している。
●彼はこれによってゆっくりと長期的なことを考える時間が増えたと喜んでいる。彼はメールの返信やソーシャルメディアの更新に疲れたという。
●彼は生活をぺースダウンしたことによってモジラ時代との違いを実感している。なぜなら彼がしたかったことは、ゆっくりと腰を落ち着けて、会う人の話やアイディアに集中する事だったからだ。
●スタンフォード大学のある教授によれば、あまりにオンライン状態にいると、仕事の成果の質が落ちるという。
●その理由は皆があまりにも多くの仕事をこなすようになってひとつのことに集中できなくなってきたために、個別の仕事の完成度が落ちてきたからだ。
●つまり携帯機器やソーシャルメディアは、我々を注意散漫かつ能力減退の状態に導いたことになる。
●この典型的な例が、2年前のコンピューターをいじっていて目的地の上空を通りすぎてしまったパイロットの話だ。
●このような通信携帯機器や、情報が溢れる生活スタイルは、逆に人々のリアルな生活面で起こっている問題を無視させることにつながっている。
●たしかにこのような携帯機器というのは、その一面として現実逃避に有効であるというのは事実である。
●例えば上の例に出てきた出産中に携帯電話で仕事をしていた彼女は、通信機器をいじっている間だけは二人の子供を育てるという新しい強烈な現実を実感する事なく、古いアイデンティティーの自分のままでいられて安心できたという。
●休暇中の彼女は、スマートフォンを仕事ではなく、家族や友人との交流のために使うようになったという。
●しかし同時に、彼女はテクノロジーのおかげで仕事面での要求が高まったことも忘れていない。
●彼女のコーチを務めるクラウス氏は「我々はテクノロジーの津波の真っ只中におり、好むと好まざるに関わらず、我々はこの大波を生き残って自分たちに役立てるようにしていかないといけないのだ」と言っている。