戦争と鉄道 |
さて、昨日の引き続き、おすすめの本を紹介します。これは昨日ロンドン内の本屋、フォイルズに行って買って来たもの。
Engines of War: How Wars Were Won and Lost on the Railways
by Christian Wolmar
400pp, Atlantic, £20
題名を直訳すると、「戦争のエンジン:戦争は鉄道によってどのように勝敗がついたのか」という感じでしょうか。具体的な内容は、鉄道がいかに戦争と密接に関わって来たのかを、歴史を振り返りながら考えるというものです。
著者はイギリスでも鉄道関連について本を書いているノンフィクション作家なのですが、この本を書くにあたって戦略関連(とくに補給・兵站)の本もリサーチしており、つかっているケーススタディも日露戦争や朝鮮戦争など、なかなか興味深いものばかり。
日本でも最近になって
鉄道と日本軍
by 竹内 正浩
という本が出ておりますが、こちらはどちらかと言えば地理のほうから書かれたものでして、時代もほぼ明治時代限定です。
そういう観点から考えると、イギリスの鉄道の初期の話からアメリカの南北戦争も含まれている上の本はなかなかケーススタディの幅が広いことがわかります。
それにしても表紙の「列車砲」の写真がなかなかカッコよい(笑