戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

戦略についてのある論文:その11

もし戦略が有益なものであるとすれば、そこには「上手い戦略」と「下手な戦略」、そして「合理的なリスク」と「過剰なリスク」を区別するための「適切な判断基準」がなければならない。そしてこれらは決断を下す人が戦略を選ぶ前の時点で存在していなければならないのであり、戦略が実行された後で判明するようなものであってはならないのだ。

また、成功する戦略というのは、許容できるコストの範囲内で目的を達成しなければならない。最善の戦略というのは単に効果的なものではなく、選択肢の中でも最も低いコストで達成できる効率的なものなのだ。

許容できるコストはどれくらいなのかという判断は、市場で交換される貨幣のように目標と値段を計測できるような「単位」が存在しないために、簡単ではないし、正確にできるわけでもない。また、「許容できるコスト」というアイディア自体も、政治的な状況や蓄積するコストのように大きく変化するものなのだ(経済学者たちは「隠れたコスト」が人間の判断に影響を及ぼしてはならないと考えるが、心理学者たちはそれが影響を及ぼすと考えている)。

つまりそこには、それが不正確なものであっても「許容できるコスト」についてのある程度の判断基準がなければならないのであり、そうでなければ本当に戦う価値のある目的なのかどうか判断できないことになってしまう。
Commented at 2010-06-21 11:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-06-21 16:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Gyui99 at 2010-06-21 22:34 x
既出かもしれませんが、ミアシャイマーが1月に新刊出すみたいですね
論文にルボウ訳にと大忙しのmasaさんだと思いますが、ひょっとしたら翻訳されるかな、と期待してます笑
Commented by masa_the_man at 2010-06-24 09:22
キモオタさんへ

>対象の価値によって決まる

そしてその価値を誰がどのくらい大切に思っているのか、という部分も。

>無意味な事に価値を見出せる

出せますねぇ。

>程度の認識と価値しかない

そうなんです。ここが重要。

>それを否定するのは無理です。

いま翻訳している本がまさにこのことについて書いております。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-06-24 09:23
Risako さんへ

>適切判断基準があるがために戦略が硬直的になってしまって

ありますねぇ、こういうの。

>対応できないことも

そこで「天才」が必要になってくるわけです。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-06-24 09:24
Gyui99 さんへ

>ミアシャイマーが1月に新刊出すみたいですね

いやぁ、これは知りませんでした。

>ひょっとしたら翻訳されるかな、と期待

うーん、たしかに面白そうなんですが・・・とりあえずそのころには論文を終えているはずなので、読んでから考えます。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2010-06-21 05:57 | 日記 | Comments(6)