戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

戦略についてのある論文:その6

二つ目は、「戦略」とは特定の戦闘における部隊の運用からより大きな作戦行動、戦争全体、大戦略、そして対外政策という「戦略の階層」を数段越えて広がる、手段と目的の関係の連なりであるという点だ。

ここで読者の方々にあらかじめ注意していただきたいのは、本論文での議論がこれらのレベル(階層)の間を何の前触れもなく、突然行ったり来たりしながら行われるという点だ。その理由だが、「政策」、「戦略」、そして「作戦」の各レベル(それぞれの一つ下のレベルを支配して一つ上のレベルに仕えるメカニズムをもつと想定して)のつながりから目を離さない限りは、異なるレベルにある例を考慮するのが合理的だからだ。

大規模な軍事目標や、何からの軍事行動を必要とする対外政策を決める、特定の作戦を使って達成するためのやり方というのは、目的と手段のつながりの中の異なるレベルにある戦略の問題なのだ。

戦略というのは、あらかじめ決められた下の戦術レベルから上の政治的成果のレベルまでの各レベルに存在する原因と結果のつながりが崩れてしまい、政治的な効果がまったく考慮されずに軍事目標だけが追求対象になったり、政治的な目標が軍事的には実現不可能なことを前提にしている場合に失敗するのだ。

戦略にとって重要なのは、各レベルでの選択がその上下のレベルとの論理的一貫性を維持できるかどうかにあるのであり、究極的には政治目的と軍事的手段の一貫性にあるのだ。
Commented at 2010-06-13 11:14 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-06-13 13:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-06-13 13:59 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ikunaga at 2010-06-13 18:03 x
政策から戦略への階層と、ルボウのいう(国際機関、国、国民のような)アクターの階層って、似たものがありますね~
Commented by masa_the_man at 2010-06-14 05:20
キモオタさんへ

>自己を否定される事にならないかと

なります。戦史にはこういう例ばかりが。

>軍事的には可能でも政治的に無意味

あるんですよねぇ。核戦略なんかがこの例でした。

>にとっては結構屈辱

まあそれを理解しなければならないわけですが。

>あいつより 新兵のひよっこの方が

実際あります。それであとから政治家に転身する人もいるわけですが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-06-14 05:21
waterlooさんへ

>おお、素晴らしい。

ここに反応されましたか(笑)さすがです。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-06-14 05:22
Risakoさんへ

>持つ人たちが、それぞれの階層レベルのトップに配置されて
いることが

そういうことです。ただし現実にはそういうことはほとんどありえないわけなんですが(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-06-14 05:23
ikunaga さんへ

>ルボウのいう(国際機関、国、国民のような)アクターの階層って、似たものがありますね~

そうなんです。まあこれが欧米の分析の仕方かといえばそういうことになるのかもしれませんが。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2010-06-13 08:43 | 日記 | Comments(8)