戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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中国のパワーの地理

今日の甲州はよく晴れておりまして、半袖でも出歩けるような暑さになりました。つい一週間くらい前まで冬のような気候だったことがまるでウソのようです。

さて、またまたカプランの地政学分析の記事を。今回は「中国もの」です。

おそらく以下の記事は現在のフォーリン・アフェアーズ誌にのっている巻頭記事の要約版かと思われます。いつものようにポイントフォームで。

=============

The Geography of Chinese Power

By ROBERT D. KAPLAN
Published: April 19, 2010


●中国は地理的にあまりに恵まれているために、この国の活発な経済と自己主張を論じる時には「地理」というものが見落とされがちだ。

●しかし地理は決定的に重要である。なぜならそれは、たとえ中国のグローバルパワーへの道が一直線ではなくても、結局はここが地政学の中心地に位置することを意味するからだ。

現在の中国の野望は百年前のアメリカのそれと同じであるが、その動機は完全に違うものだ。中国はイデオロギーの拡大や(民主制度のような)統治システムを狙ったような、世界政治に対して使命感を帯びたようなアプローチをとっているわけではないからだ。

●彼らの行動は自国の莫大な人口の生活水準を支持するために必要なエネルギー、金属、そして戦略原材料などの確保が動機となっているのだ。

●中国国内には新疆とチベットという二つの地域の住民が中国の統治に反発している。そして新疆(にある石油、天然ガス、銅、鉄鉱石)を安定化させるために、北京政府は過去数十年にわたって自国のハートランドから漢民族を移住させて来たのだ。

●山間のチベット高地は銅や鉄鉱石が豊富であり、中国の領土内の面積も大きい。このために、北京政府はチベットが独立しようとする動きを警戒するのであり、脇目もふらずにこの地域へとつづく道と鉄道を敷いているのだ。

●中国の北側の国境はモンゴルを包む形になっているが、これは中国の背中に噛み付いたような状態にも見える。モンゴルは世界で最も人口密度が低かった国であり、現在も都会化した中華文明のすぐ隣にいてその存在をおびやかされている。

●北京政府は過去に耕作可能地求めて外モンゴルへと侵攻したことがあるが、今回は自然資源の獲得を通じて間接的に同じことを行おうと準備している。

●モンゴルと中国北東部三省の北側にはロシアの極東地域が広がっており、ここはヨーロッパの二倍の広さがあるにもかかわらず、土地は貧しく人口は減りつつあり、天然ガス、石油、木材、ダイアモンド、そして金が豊富にある。

●モンゴルと同様に、ここで警戒すべきは、中国が将来のある日にロシアの極東に侵攻したり、公式的に併合したりすることではないのだ。むしろ重要なのは、北京政府のこの地域における人口面や企業面でのコントロールが、断続的に増加していることだ。

●また、中国の影響は南東方向にも拡大している。たとえば大中華圏が最も反発を受けずに広げることができているのは、東南アジアの比較的弱い国々の存在がある。

●たとえばベトナム、ラオス、タイ、ミャンマーという国々と中国の間を隔てるような地理的な障害は少ないし、中国はこれらの南側にある隣国と互いに利益となる関係を築きつづけている。

●中国はASEANの市場を通じて、自国の高価値の工業製品を売りつつ、低価値の農産物を購入しているのだ。

●中央アジア、モンゴル、ロシア極東地域、そして東南アジアというのは、中国にとって自然に影響力を発揮できる区域でありながら、この中で国境が変わる可能性は少ない。

●しかし朝鮮半島は事情が別だ。もちろん誰も中国が朝鮮半島を併合するとは本気で考えてはいないかもしれないが、中国というのは金正日のスターリン的な政権を支持しつつも、彼の政権後の朝鮮半島の将来まで計画している。

北京政府は中国内に逃れている朝鮮民族を北朝鮮に連れ戻すことによって、この地域の中国主導の経済発展に好都合となる親中政権を建てたいと考えている

●中国は沿岸部と内陸部によって地理的に恵まれているのだが、内陸部よりも沿岸部のほうでかなり敵対的な環境に直面している

●中国海軍の言う「第一列島線」、つまり朝鮮半島、(琉球諸島を含む)日本、台湾、フィリピン、インドネシア、そしてオーストラリアでは問題が多い。

●そのような囲まれた状態に対する反応として、中国側は時としてかなり攻撃的な行動をとる。たとえば2009年3月に中国海軍の船はアメリカの調査船インペッカブルが南シナ海で堂々と調査していたところを妨害したことがその一例だ。

●また北京政府は台湾を軍事的ではなく、経済的、社会的に包囲する準備を行っている。これがどのような形で決着するのかは、この地域における大国政治の未来にとって決定的な影響を及ぼすはずだ。

●もしアメリカが単純に台湾を北京に渡すようなことになると、日本、韓国、フィリピン、オーストラリア、そしてその他の太平洋の国々は、ワシントン政府のやる気を疑うようになる。

●そうなると結果的にこれらの国々を中国になびかせることになるのであり、それが半球的な規模を持つ「大中華圏」の出現を許してしまうことにつながるのだ。

●ではアメリカはアジアの安定に貢献し、この地域の同盟国を保護し、北京政府との対立を避けつつも大中華圏の出現を制限できるのだろうか?

●オセアニアにおけるアメリカの空海軍のプレゼンスを強化することは、「大中華圏の出現をなんとしても防ぐこと」と「中国海軍が第一列島線を警備するような未来の状態を認めること」の間の妥協案的なアプローチである。これは中国が台湾を軍事的に侵攻するコストを高めることになるのだ。

●とにかく、今後中国が経済的かつ軍事的に勃興してくるという事実は米中関係の緊張を悪化させることになるはずだ。

●政治学者のジョン・ミアシャイマーの言葉を借りれば、「西半球の覇権国であるアメリカは、中国が東半球のほとんどの覇権を握るような事態を阻止しようとするはずだ」ということになる。これこそが、われわれの世代の注目すべきドラマになりそうなのだ。

==============

うーむ、またまた地政学ですね(笑)ミアシャイマーの名前まで出てきました。FA誌の最新号は買って読まねば。

そういえば昨日のオフ会でFA誌を持って来た人がいらっしゃいましたな・・・コピーさせてもらえばよかった。
Commented by 大陸浪人 at 2010-05-02 19:23 x
非常に正鵠を射ている見方ですね。

ただし周辺諸国は日本の平和ボケを除いて、中国人=泥棒という強いイメージがあるので、そうそう簡単に中国人を導き入れることはしないでしょう。逆に中国とファーストコンタクトのアフリカ諸国政府は完全に中国に食われちゃってますけれど。。。

中国が他国を乗っ取れるのは火事場のどさくさ紛れによってのみです。満州やチベットがこれにあたります。新彊は清朝がうやむやの状態で併合したわけですが、時代柄からいって今後こんなことはできないでしょう。

台湾の馬くんは「稼ぐが勝ち」で経済力の裏付けで均衡を保とうとしているようです。現在、旱魃まっさかりの中国は早晩不安定になるでしょうから、それまでに大陸で稼いでおいて、あとはひきこもると言う魂胆でしょうか。
Commented by nanashi at 2010-05-02 21:33 x
地理は資源と物流の関係上重要だが、
世界観の地図である言語分布も重要だ
言語の上では、中国は劣勢だ
その証拠に、漢字は簡体字に変化している。
これは中国人の自信の無さの現われだ
Commented by Oink at 2010-05-02 21:49 x
>彼の政権後の朝鮮半島の将来まで計画している。
中国との摩擦を起こすほどのガッツが韓国にあるのかしら。
米国はともかく、日本は、あてにしないでね。

>中国海軍の言う「第一列島線」、つまり朝鮮半島、
(琉球諸島を含む)日本、台湾、フィリピン、インドネシア、
そしてオーストラリアでは問題が多い。

中国人は、台頭するパワーを背景に食料、資源、エネルギーの確保と並行して
これらの民主主義社会への浸透を狙うでしょうね。
子供に対しての高い教育によって移住先において独特の地位を高めつつ、
ビジネスの独占、権利意識も高くなると思われるので摩擦を起しそうです。

>ワシントン政府のやる気を疑うようになる。
>そうなると結果的にこれらの国々を中国になびかせることになる
おそらく、最大のターゲットは日本でしょうね。
数年前なら日本の核武装等を恐れていたのかもしれませんが
流石にそれは(鳩山論文などで)難しいと考え始めた?

>オセアニアにおけるアメリカの空海軍のプレゼンスを強化すること
この狙いは、西太平洋の第一列島線を守ることじゃなくて、
マラッカ海峡周辺の確保なんでしょうね。
Commented by Oink at 2010-05-02 21:52 x
>地理的にあまりに恵まれているために
まわりの国に比べたらパワーという点で30年くらいは
有利な状況になりそうですよね。

>現在の中国の野望は百年前のアメリカのそれと同じである
これは、何を言っているのかよくわかりませんが
チベットや新疆を制圧したら「フロンティアの消失」を宣言し
シーパワーかするということでしょうかね?

>中国が東半球のほとんどの覇権を握るような事態を阻止しようとするはずだ
これの何がまずいんでしょうかね。
やっぱ、民主主義などの西洋の発展モデルから外れた
勢力が、人と経済の活力あふれる地域にインフルエンス
することを恐れているのかしら?
人類の発展を欧米が指導してきた「歴史の終わり」の終焉。
Commented by Naotaka_Uzawa at 2010-05-02 23:12
人口密度の低さというのは地政学でよく出てくる「閉鎖空間」の例外でしょうか?「地球が閉鎖的な空間になった」という考えと「人口密度」は何か重要な意味がありそうな気がします。
Commented by YS at 2010-05-02 23:58 x
>>現在の中国の野望は百年前のアメリカのそれと同じである
>これは、何を言っているのかよくわかりませんが
→ http://geopoli.exblog.jp/13227468/
アメは自分が手にしている林檎を半分に割ってシナにくれてやるほどのお人よしじゃないだろうし、
半球支配の次のステップは全球支配だろうし

日本にとっては、シナの覇権掌握は日本の没落と同義
アメにとっては太平洋を挟んだ地にある属領を富ませることにそれなりの意味はあったが、シナにとっては太平洋への障害でしかない日本を富ませる合理的理由は存在しない
シナ覇権下で日本に経済的繁栄を許す唯一の道は漢族の大量移入による日本のシナ化しかないだろうな
Commented by at 2010-05-03 00:27 x
カプラン=アメリカの政策ではないですが、かなり似ているのではないでしょうか。
色々言ってますけど結局中国と決定的な対立はしたくない、
しかし自分達が腰が引けながら、アジア地域から下がっているという事実は出来るだけ悟られたくない。
アメリカは第一列島線の朝鮮半島、(琉球諸島を含む)日本、台湾、フィリピンは中国権力下に落ちるのはやむなし、西太平洋のグアムまで来なければよしとする。
しかしコメントでも指摘されているように、インドネシア、そしてオーストラリアはマラッカ海峡を制御されてしまうため中国傘下に落ちるのは避けたい、
逆に言うとそこだけ守れれば、太平洋分割案もありかもしれない。
しかし実際脅威が出現するとパックスアメリカーナは脆いですね。
アメリカがグアム移転にこだわるのは、日本は切られているという事なんですかね?
Commented by FN at 2010-05-03 02:21 x
>昨日のオフ会でFA誌を持って来た人がいらっしゃいましたな

そのFA誌を持ってたFNです。肝心の記事はこれからきちんと読もうと思っていますが、冒頭でマッキンダーの話が出てますね。ウェブサイトを見ると、"one time free registration"が必要なようです。ご参考まで。
Commented by nanashi at 2010-05-03 08:14 x
アングロサクソン文化と人口密度の関係は興味深いと思う。
アングロサクソンが人口密度を高めつつ社会安定を求めると、かつてのイギリスのように階級社会になる。シンガポールもそう。失敗すると南アフリカや北アイルランドのようになる。
この点では、日本の奇妙な学問分野である渋滞学が参考になるかも。
人口密度の高い場所では、イライラやストレスを除くためにさまざまなルールが複雑に発達する。言語の人称や丁寧語などもそれに関係しているだろう。
Commented by Oink at 2010-05-03 10:46 x
日本の役割として「感情の地政学」では、将来の日本を外交大国・政治大国。
ブレジンスキーのチェスボードでは、日本は、地域大国ではなく、国際大国に。中国は世界大国ではなく、アジアの大国に。

ここらへんが、アジアを封じ込めたい欧米の許容できる落とし所?ですかね。
日本の将来に関しては全く想像もできないし、あなたがたはそんな事が実現すると信じているのですかと問い詰めたい気持ちなのですけどw

ブレジンスキーの地図、特に中国のアジアの大国、世界大国
それぞれの影響圏の地図は、今見ても興味深いですね。
ロシア沿海州、サハリン、韓国、フィリピン、インドネシア、
中央アジアの○○スタン共和国。カスピ海まで到達しています。

反中日米同盟の防衛ラインとして、韓国、台湾、ベトナム、ラオス、タイ北部までが想定されています。
逆に言うと、アメリカがこのラインを防衛するという事は
反中であると、ブレジンスキーは認識しているってこと?!

結局思ったのは、国家とか人間の行動は、感情やら歴史やらによって、そんなに合理的ではありえないのではということです。
Commented by もするさ at 2010-05-03 17:58 x
チベットに関して言えば、今からは想像も出来ないかも知れませんが、漢民族の生存域を幾度となく脅かしてきた上に「健全な統一国家の状態であった漢族王朝の首府を落とした」二民族(もう一つは日本。それ故に憎しみは殊の外強い)のうちの一つで、宿敵中の宿敵かつ健在という厄介な存在と捉えられております。
故に(だからチベットを何が何でも本音を言えば滅ぼしたいという)その辺りの不安心理への考慮無くして、現在の中国の安全保障を考えるのは難しいかと私などは思います。
Commented by masa_the_man at 2010-05-05 23:00
大陸浪人さんへ

>中国人=泥棒という強いイメージがあるので、そうそう簡単に中国人を導き入れることはしない

たしかに

>逆に中国とファーストコンタクトのアフリカ諸国政府は完全に中国に食われちゃってます

無知はコワいですね。ただし彼らも先に来たインド人はかなり警戒しているので、後で同じような行為に出ないとも限りません。

>現在、旱魃まっさかりの中国は早晩不安定になる

とくに北部ですね。あそこは水問題が不安要素になるわけですから深刻です。

>それまでに大陸で稼いでおいて、あとはひきこもると言う魂胆でしょうか。

そこまで計算できているのかどうかわかりませんが・・・・コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-05 23:02
nanashi さんへ

>世界観の地図である言語分布も重要だ

そしてこれは「地理上」にちらばってますからね

>言語の上では、中国は劣勢だ。その証拠に、漢字は簡体字に変化している。

これがよくわかりません。簡略化していようが何しようが、共通言語化してしまえばこっちのものですからね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-05 23:06
Oink さんへ

>中国との摩擦を起こすほどのガッツが韓国にあるのかしら。

ガッツはないかもしれませんが、突発的な情熱はありそうな。

>並行してこれらの民主主義社会への浸透を狙う

というか、すでにやってますよね。

>ビジネスの独占、権利意識も高くなると思われるので摩擦を起しそうです。

カナダなんかではすでに起しておりました。

>おそらく、最大のターゲットは日本でしょうね。

そういうことです。

>マラッカ海峡周辺の確保

「マラッカ・ジレンマ」ですな

>チベットや新疆を制圧したら「フロンティアの消失」を宣言し
シーパワーかするということでしょうかね?

もうすでにその兆候がある、とうことですね。モンロードクトリンです。

>西洋の発展モデルから外れた勢力が、人と経済の活力あふれる地域にインフルエンスすることを恐れている

その通りだと思います。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-05 23:07
Naotaka_Uzawaさんへ

>「人口密度」は何か重要な意味がありそうな気がします。

ありますね。反発や反射がそこで激しくなると。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:02
YS さんへ

>これは、何を言っているのかよくわかりませんが

モンロードクトリンですね。

>お人よしじゃないだろうし、

「お人よし」じゃなくても不可能になったら不可能ですよね。

>シナ覇権下で日本に経済的繁栄を許す唯一の道は漢族の大量移入による日本のシナ化しかないだろうな

たしかに(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:04
派 さんへ

>かなり似ているのではないでしょうか。

彼はとくに民主党政権には影響力ありますからね。

>結局中国と決定的な対立はしたくない、しかし自分達が腰が引けながら、アジア地域から下がっているという事実は出来るだけ悟られたくない。

そういうことです。

>逆に言うとそこだけ守れれば、太平洋分割案もありかもしれない。

そうでしょうね。「名誉ある撤退」ができればいい、ということで。

>アメリカがグアム移転にこだわるのは、日本は切られているという事なんですかね?

部分的にはあると思いますね。まあ根本的には「オフショア・バランシング」なんですが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:05
FN さんへ

>そのFA誌を持ってたFNです。

ああ、そうでした、FNさんでした。

>冒頭でマッキンダーの話が

これですよね。

>ウェブサイトを見ると、"one time free registration"が必要

ということはとりあえず無料で見れると。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:06
nanashi さんへ

>人口密度の高い場所では、イライラやストレスを除くためにさまざまなルールが複雑に発達する。言語の人称や丁寧語などもそれに関係しているだろう。

まあ日本の江戸時代でしょうか。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:09
Oink さんへ

>ここらへんが、アジアを封じ込めたい欧米の許容できる落とし所

いや、実際彼らの中でどこまでコンセンサスができているのかはわかりません。

>ブレジンスキーの地図、特に中国のアジアの大国、世界大国
それぞれの影響圏の地図は、今見ても興味深い

その通りですね

>カスピ海まで到達しています。

リムランドですな。

>反中であると、ブレジンスキーは認識しているってこと?!

あると思います。ただし彼はどちらかというと親中ですが。

>結局思ったのは、国家とか人間の行動は、感情やら歴史やらによって、そんなに合理的ではありえないのではということ

ああ、いいですねぇ。まさにその通りかと。そういういみでは「感情」なのかもしれません。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 00:10
もするささんへ

>チベットを何が何でも本音を言えば滅ぼしたいという)その辺りの不安心理への考慮無くして、現在の中国の安全保障を考えるのは難しい

いいですねぇ。あまりこの辺は直視したがらない人は多いですが、リアリズムはその辺をしっかり見ますからね。コメントありがとうございました
Commented by もするさ at 2010-05-06 09:41 x
最近の中国の行動って、歴史を「漢民族」というキーワードから読み解いて、漢民族が与えられ続けてきた屈辱とその雪辱という視点から考えれば腑に落ちまくりなことが結構あるんですよ。
(清朝300年は繁栄と栄光の時代であると同時に、それが「漢民族の手によって為された物ではない故に」屈辱の時代でもあるという二重背反の感情を持ってます)

漸く工業化によって手に入れた「定住民の絶対優位」を漢民族が手放すわけがありません。

それが、私の読み解く「不安心理の種明かし」ですね。後はそれを踏まえて「相手の立場になって何が利益で、何を不安に思っているかを考えてみる」という流れ。
それにあの国、「西からの攻撃に弱い」ってジンクスがあるんですよ。歴史的に見て
Commented by elmoiy at 2010-05-06 13:23 x
>結局思ったのは、国家とか人間の行動は、感情やら歴史やらによって、そんなに合理的ではありえないのではということ

ドミニク・モイジが『感情の地政学』(早川書房)でこのテーマを扱ってますね。

エジプトは、1807年に、親英派のマムルークをの支援を目的に上陸してきた英軍を、ロゼッタの近郊、アル・ハミードの戦いで撃破しました。総兵力の半数にあたるおよそ2000人の死傷者を出した英軍は、捕虜の返還を条件に休戦し、同9月14日に協定を結んで撤退し、「第一次アフガン戦争と並んで英国が東洋で喫した最大の敗北のひとつ」といわれたこの戦いの記憶は、パーマーストン卿はじめ英国の外交当局者に根強い反エジプト感情を蓄積させることになるのですが、極め付きのリアリストであるムハンマド・アリーは、相手もまた現実的な利害計算のみで動くと考え、こうした英国側の「悪感情」が理解できなかったようです。

>それにあの国、「西からの攻撃に弱い」ってジンクスがあるんですよ。歴史的に見て

そういえばアッバース朝にも英国にも敗れてますね(笑
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 22:20
もするさ さんへ

>漢民族の手によって為された物ではない故に」屈辱の時代

たしかにそうですなぁ。モンゴルなんかもそうですね。

>あの国、「西からの攻撃に弱い」ってジンクスがあるんですよ。

東北の鬼門の方向で動乱があると大変、というのも風水的な何かがあるのかも?コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2010-05-06 22:22
elmoiy さんへ

>モイジが『感情の地政学』

本ブログで紹介して数週間後に邦訳出ましたからねぇ。目のつけどころが鋭い人がいるもんです。

>英国側の「悪感情」が理解できなかった

そうなんですよね。「感情」は大切です。

>そういえばアッバース朝にも英国にも敗れてますね(笑

あれも西から。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2010-05-02 16:06 | ニュース | Comments(25)