戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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ストローン氏の話:その1

今日のイギリス南部はまた素晴らしい秋晴れでしたが、昨日よりもかなり冷え込みました。

さて、昨日のセミナーの話の中でも、とくにストローン氏の話を少し。

第一次世界大戦の歴史の世界的権威でありますストローン教授ですが、私はすでに顔を知っていたので、セミナーが開始する前に彼と少し話をしました。

まず私がサインをしてもらうために持っていた本(The First World War: A New History)がどういう経緯で書かれることになったのかと質問をしたわけですが、彼はこれをチャンネル4(例の市橋容疑者のドキュメンタリーを作っているテレビ局)が制作したドキュメンタリー映画の参考文献として書いたと答えてくれました。

このドキュメンタリーは四枚組のDVDとして発売されていることは昨日のエントリーでも紹介した通りですが、ストローン氏はこの制作のためのテレビ局と一年ほどじっくり作業をしたようで、そのための十人前後の特別制作チームがつくられ、ナレーターの言葉も彼が一字一句手を加えてつくりあげたそうです。

このような歴史ドキュメンタリーというのはかなり作られているわけですが、このDVDほど一人のプロの歴史家が制作サイドにがっちり加わって作られたものはないとか。

私もこのDVDを見たことがあるのですが、たしかに完成度はかなり高い。

また、彼の三部作のうちの第二作目についての進行状況はどうなのかと聞くと、

「うーん、それは聞いてもらいたくない質問だなぁ(苦笑)オックスフォードに移ってからは全然作業が進んでいないんだよ(泣 」

とのことでした。たしかにあれほどの傑作を書いて有名になってしまうと、いろいろと研究以外のことで時間がとられてしまうのは仕方ないのかも知れませんが。ちなみに二作目は1914年から1917年までを書くつもりと言っておりました。

私がサインをもらった本については、ドキュメンタリーが完成する直前の二ヶ月ほどで書き上げたとのことですが、すでに頭の中に入っていることだったので、資料面などではそれほど苦労しなかったとか。

その代わりに名作「The First World War: Vol.1 To Arms 」のほうは書き上げるまでに準備期間を含めて25年(!)かかったとのこと。まあわからんでもないですな。

このような会話のあとに、いよいよストローン氏の講演がはじまったわけですが、彼のテーマは「チャンスとしての戦略をどのように考えればいいのか」という、戦略理論の王道を行く内容。

具体的には現在のイギリスが直面しているアフガニスタンの戦略や英国防省の意思決定の状況などの話が出たわけですが、時間がないのでこの続きはまた明日。
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by masa_the_man | 2009-11-27 10:40 | 日記 | Comments(0)