戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28

マッキンダーの肖像画


今日のイギリス南部は朝から小雨がしとしと降っておりまして、結局一日中雨はあがりませんでした。それほど寒くなかったのが救いでしょうか。

今日は火曜日だったので毎週恒例のランチミーティングに出てきたのですが、今回のネタは現在のアフガニスタンの戦況についてというとても興味深いもの。

このブログをご覧のみなさまはすでにイギリスがアメリカ主導のアフガニスタン介入で多数の死者を出していることはすでにご存知かと思いますが、今回の発表者の先生(『進化する地政学』の論文の中の著者の一人)によると、基本的には状況はとにかくひどいことになっている、という内容でした。

まあこの辺の話はすでに当たり前の話なので、私もここにあえて書くほどのものではないと思ったのですが、面白かったのは私の先生のほうが間の手を入れて語ってくれたことのほうでした。

実は私の先生は昨日イギリスの国防省で防衛大臣を交えたディベート(公聴会)に出席してきたらしいのですが、とにかくここでの議論が印象的だったみたいです。

私の先生がイギリス国防省で行われたディベートを聞いて一番問題だと思ったのは、そこで何を議論すればいいのかわからずに混乱している状態だったそうです。

イギリス政府の防衛トップがこのような状態なんですから、こりゃやばいっすね(苦笑

さて、今日の本題はマッキンダーです。

私が通っている大学はマッキンダーがオックスフォード大学の分校として創立したことは何人かの方はすでにご存知かと思われますが、その歴史的名残りを見つけてきました。

まずは以下の三つの写真をご覧下さい。

b0015356_9555170.jpg
b0015356_9561763.jpg
b0015356_9563957.jpg


マッキンダーの肖像画です。

私はこの絵が学校の中のどこかにあるということだけは知っていたのですが、具体的にどの場所にあるのかわからなかったのです。

それで先日いろいろと先生たちに聞きましたら、なんとうちの学校の一番古い学生寮の食堂の上に飾ってあるとのこと。

で、昨日その学生寮に実際に行ってみまして、その存在を確認してから写真に収めてきたというわけです。

全く興味のない人には意味のないことなのでしょうが、個人的には今取り組んでいる論文の中でかなり大きな役割を果たしている人物なので、どうしても彼の存在が気になって仕方ありません(笑


そういえばオバマが「ほぼマクリスタル案」で行くことを決定したというニュースが出ておりますが、軍側はとりあえず三つのオプションを提出していたみたいですね。

ちなみに私のアメリカのコースメイト(軍人)たちと話をしてみると、もし彼らがオバマ大統領だったら、

「8万(マクリスタル2倍)の増兵か、一気に撤退するかのどちらかだ」

という答えでした。

「やるかやらないかハッキリせよ」

ということですね。
Commented by wuhho at 2009-11-11 20:37 x
この戦争の核心が戦略レベルから国際政治を含めた大戦略レベルの問題となっていると考えている私は,現時点で判断を先送りし続けているオバマ大統領が訪中後に明確な判断と決断を示すのではないか?,と考えています。つまり,中国との間で何らかの取り決めがなされた後,という予測です。
Commented by Rogue Monk at 2009-11-11 21:00 x
>何を議論すればいいのか
要は、
「どのような利益(国益?)を求めるべきなのか?」
て事が決められていないままだと言うことですな。

確かに難しいことなんですが、
「些末でも良いから、具体的で手が届くこと」
を考えてみるというのも、一つの手ではないかと。
下手に大きく考えると、ワケワカになりますし。
Commented by ひろ at 2009-11-12 02:39 x
アフガンを不安定なままにしておくと、隣国は大迷惑ですから、アメリカにとって兵力の増派はあっても撤退は難しいのでは。まあ、「お前らが勝手に戦争を始めたんだから、最後まで責任とれやゴルア」ということですな(笑)
Commented by masa_the_man at 2009-11-12 07:10
wuhhoさんへ

>この戦争の核心が戦略レベルから国際政治を含めた大戦略レベルの問題となっている

正しい理解だと思います。

>オバマ大統領が訪中後に明確な判断と決断を示すのではないか?,

たしかに正式にはまだ声明は発表されてませんよね。

>中国との間で何らかの取り決めがなされた後,という予測です。

一つの重要な要素としてはありそうですね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-11-12 07:13
Rogue Monk さんへ

>「どのような利益(国益?)を求めるべきなのか?」て事が決められていないまま

その通りですね。これについては今日のエントリーで少し触れたいと思います。

>「些末でも良いから、具体的で手が届くこと」を考えてみるというのも、一つの手ではないかと。

私の先生も昨日のミーティングで「政治的に最低ラインの目標を決めるのも手だ」と話しておりました。しかもここは政治的に決めなきゃいけないわけで。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-11-12 07:15
ひろさんへ

>アフガンを不安定なままにしておくと、隣国は大迷惑ですから、アメリカにとって兵力の増派はあっても撤退は難しいのでは。

ただしいつまでも派兵しっぱなしではまずいですからいつかは撤退しなきゃ行けない訳で・・・・どこかの国みたいに「思いやり予算」をタリバンがくれるなら別ですが(苦笑

>まあ、「お前らが勝手に戦争を始めたんだから、最後まで責任とれやゴルア」ということ

まあそうでしょうねえ。イギリス側の意見だと巻き込まれているわけですからさらに悲惨ですが(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by nanashi at 2009-11-12 07:40 x
イランとかが、二枚腰を見せれば、米国は撤退するのでは?
あるいは、イランもグダグダで米国が中等のコントロールどころではなく混乱に巻き込まれて国力を消耗する?
イランの両側を押さえ、ロシアと取引して追い込んだところで、イランをどうコントロールするのだろう?宗教勢力を一掃なんてできないし、カルザイみたいな米国帰りを植民地総督よろしく立てるわけにはいかないだろう。
Commented by masa_the_man at 2009-11-13 06:59
nanashi さんへ

>米国は撤退するのでは?

どうですかねぇ。もう少しアメリカに厭戦ムードが出ないとダメかも知れませんが・・・。

>米国が中東のコントロールどころではなく混乱に巻き込まれて国力を消耗する?

すでにしはじめていると言えますね。

>イランの両側を押さえ、ロシアと取引して追い込んだところで、イランをどうコントロールするのだろう?

そういう意味で「泥沼」なんでしょうな。コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2009-11-11 09:59 | 日記 | Comments(8)