胡錦濤の考えていること |
さて、ウォルトがまた面白いエントリーを書いてましたのでその紹介を。
テーマはズバリ、「胡錦濤が今かんがえていること」です。
内容はいつものようにポイントフォームで。
●中国は国内的に動乱があった時でも、基本的に対外政策は過去何百年間はかわらずにリアリストであった。これは共産主義政権でも同じ。
●アメリカはこの百年ほど世界でナンバーワンだが、中国もこの経験を学んでいる。
●アメリカがナンバーワンになれたのは他の大国が勝手につぶし合いをやっていて、大戦でも一番最後に参加して漁夫の利を得たからだ。
●現在のわれわれの「和平崛起 」もこの路線だ。
●だからアメリカがあちこちに手を出して疲弊していくのは歓迎である。
●ブッシュはそういう意味でいい大統領だった。いろいろ失敗をやらかしてくれたからだ。
●その合間にわれわれは影響力を世界各地で広げることができた。
●アメリカがなぜ「人権」というものにこだわるのかわからない。そういう意味でチェイニー前副大統領は話のわかるやつだ。
●グアンタナモなどで失敗してくれたおかげ我が国は色々と言われなくて済む。ブッシュには本当に感謝している。
●マケイン、そしてペイリンが選ばれたほうがはるかによかった。オバマは私よりカリスマがある。
●オバマはすごいと思ったが、今は安心している。彼はいい勘しているが、まわりのアドバイザーがアホだ。
●アフガニスタンにどんどん増派してほしい。そうすれば我が国を封じ込めるための資源を分配できなくなるから。
●温暖化ガスでもオバマは国内的に何もできてない。これでコペンハーゲンのサミットではあまり文句も言われなくてすむ。
●アメリカの国内政治のシステムを考えたら笑ってしまう。圧力団体やうるさいコメンテーターがいて大変だからだ。カリフォルニアは破産状態だ。
●アメリカの大学も破産状態で、学力がどんどん低下しつつある。これはいい。
●我が国の経済は急激に復活しつつあり、アメリカの国家財政は借金づけになっている。
●アメリカの若い財務省長官はいい奴だ。彼は我々の助けが必要であることをしっかりわかっている。
●タイヤ輸入規制問題はたしかに非難すべきだが、これも結局はエコノミスト誌が言うようにアメリカのためにならない。
●とにかくこの状況は我々にとって好都合だ。「世界のリーダー」という称号はとりあえずアメリカに使わせておいてあげて、その間に我々は力をつければいいだけの話だ。
●ひとつだけ心配なのは、アメリカが孫子の格言にしたがって長期戦から手を引いた時だ。
ということです。
このエントリーの下のコメント欄では「ウォルトさんは中国のことを過大評価しているよ」などの指摘がありますが、まあこれは「アメリカの知識人が考えた中国のリーダーのイメージ」ということで興味深いかと。
