中国をもち上げ過ぎなんじゃないの? |
ノートPCの熱ダレ対策として、先ほど近くのドラッグストアから氷枕を買ってきました。気温が高いと熱ダレを起こしてしまうので、これでパソコンの熱対策をしてみます。果たしてどこまで効果があるものやら。
そういえばいよいよ来週末に迫った講演会なのですが、『戦略の格言』の発売とちょうど重なるので会場で即売を行います。もちろん多少の値引きありですし、本屋やアマゾンなどよりも早めに出るのでちょっとお得です(笑
講演会のほうもまだまだ参加者を募集しておりますのでぜひ。
さて、中国ネタをまたひとつ。
といっても最近のG-2騒ぎについて、「ちょっと騒ぎすぎなんじゃないの?」というFT誌のコラムニストによる批判的な意見です。これもポイントフォームで。
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Washington risks taking China too seriously
By David Pilling
●米中関係(G-2)は、経済だけでなく安全保障関係でも対話を行うようになってきた。
●米中関係は発展しているが、前政権からの路線としてまったくオバマ政権でも変化がないのは中国関与の政策である。
●アメリカ側としては、変化がないというよりも、それ以外の選択肢がないからだ。
●たしかに中国はかなり力をつけてきているようにみえる。
●ところが中国をここまで重視してしまうのは逆に問題だろう。以下の三つの事実を確認しよう。
1、中国はアメリカに対して経済的にそこまで発言権があるわけではない。経済的には輸出に頼り過ぎだ。貿易黒字は人民元の不当な安さにあり、しかもこれは中国人の安い労働力という犠牲の上になりたっているものだ。中国は米国債を売れない。
2、中国はまだ貧乏な国だ。軍事的にもまだまだ弱い。米国に挑戦する力はまだ備えていない。
3、中国は国内的に大きな問題を抱えていて不安定要素が多すぎる。ウィグル問題でサミットの途中で帰国したのはその一例。
●もちろんこれらが米中の関係強化を批判するポイントにはならない。しかしアメリカは中国の力を過大視することによってむしろ自分を安く売ってしまっているのでは?中国の影響力はまだそこまで大きくなってない。
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という感じです。基本的に問題点を三つ指摘して「考え直せ」ということですね。
そういえば「中国絶賛論」の本を書いたイギリス人の著者がインディペンデント紙にコラムを書いておりました。
私としてはむしろこちらの記事のほうがいままでのものよりも要点が絞られていてわかりやすかったですね。
「中国を我々西洋のスタンダードにあてはめて見ることはやめとけ」という、ケン・ブースの言った、いわゆる「エスノセントリズム」(ethnocentrism)の問題を指摘しております。