西洋人と東洋人の思考の違い |
さて、久しぶりにおススメの本の紹介を。
二週間ほど前にイギリスに行っていた時に図書館で見つけて、その後に本屋で購入した本がこれです。
The Geography of Thought: How Asians and Westerners Think Differently...and Why
by Richard Nisbett
これは西洋人と東洋人の「世界観」の違いを心理学的な観点から分析したものですが、私の地政学のテーマにもからんでくるのでとても興味深いテーマでした。
ところが帰りの飛行機の中で読んでみると、何かがおかしい。なぜならどうも内容を私自身がよく知っているからです。
何か不思議な感覚のまま家に帰ってくると、なんと本棚に邦訳版があるじゃありませんか(苦笑)
「木を見る西洋人 森を見る東洋人:思考の違いはいかにして生まれるか 」
byリチャード・E・ニスベット
詳しくは読んでいなかったのですが、これはだいぶ前にさらっと読んだことのある本でした。
原題を直訳すると「思考の地理学」ということなので、これはまさに「東洋vs西洋」の世界観の違いを表している私の興味にドンピシャだと思ったわけですが、英語で詳しく読んでから自分で邦訳をすでに購入していたことを気付くとは・・・・。
この本の中で私が一番気に入った箇所は、邦訳版の5p〜6pにある、
西洋人が特定の事物を周囲の文脈から切り離して捉える傾向をもっていることや、「対象を支配する規則さえわかれば、その対象をコントロールすることができる」と信じている
という部分ですね。
前半はやや専門的な話が多いですが、知的刺激が満載の面白い本です。みなさんもぜひ。
