戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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日本人の宗教観と「まりもっこり」

今日の甲州は暑かったのですが、かなり曇りがちで連日の暑さは一段落。近所では桃の出荷が始まっておりまして、近くにある桃畑からもいいにおいがただよってきます。

さて、下らないニュースをひとつ。

===

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( 2009年6月24日 20時07分更新 )

「大仏もっこり」に待った 奈良・東大寺がカンカン

下半身が膨張した人気キャラクター「まりもっこり」の関連商品「大仏もっこり」について、東大寺(奈良市)は24日までに「信仰対象の尊厳を踏みにじっている。販売を中止してほしい」と、発売元に抗議文書を送付した。

===

このニュースなんですが、けっこう冗談ではすまされないマジな話なんです。

このブログでも以前すこし触れたと思いますが、私の知り合いがタイの偉い坊さんを鎌倉の大仏までアテンドしたことがありまして、実はこの時も似たようなことが起こっております。

このお坊さん、タイの仏教大学の学長かなんかで、若いのにものすごい偉い人だったらしいのですが、鎌倉の大仏のなかに入ってみると、タイ人の旅行者が書いたと思われるタイ語で書かれた落書きを発見。

これに激怒しまして。「ほれ、仏教をうやまわないからこういう乱れた学生がタイに出てくるんだ。タクシンに仏教を敬えと厳しく進言してやる!」と息巻いておりました。

ところがそのお坊さんが大仏のみやげ屋さんに行って、あるものを発見して大ショック。

なぜかというと、そこには「大仏まんじゅう」なるものがおみやげとして売っていたからです。

そこで彼は震えながら一言。

日本人は、ブッダを食っちまうのか!!!!

タイのお坊さんにとっては大仏(仏陀の像)は聖なる信仰の対象。まさに今回のまりもっこりの事件のように、信仰対象をグッズにしてみたり、ましてやみやげのまんじゅうにして食ってしまうのは大問題。

考えてみれば、向こうには「マリア・クッキー」とか「ジーザス・ビール」なんで絶対ありえませんから(苦笑

グローバル化していく日本では、これからこういう宗教的な面についてもちょっと敏感になるべきなのでは、と東大寺のまりもっこりを見て考えてしまった次第です。
b0015356_25794.jpg
(リヴァプールストリート駅の外の様子)
Commented by Rogue Monk at 2009-06-26 05:26 x
ただ、悪意はないんですよね、「もっこり」も「まんじゅう」もw
距離の取り方が変わっているというか、馴れ馴れしすぎるというか。

海外ネットの評判を見る限り、「聖☆おにいさん」なんかは結構分かっ
ている人も多そうなんですが。
Commented by 宿屋飯盛 at 2009-06-26 08:03 x
仏教の基本的な教えのひとつに「計らうな・計らう勿れ」と云うのがあります。東大寺さんは『もっこり』にこだわり過ぎ、計らい過ぎですな。

鎌倉大仏はお釈迦様(仏陀)ではありません、仏陀になる可能性を秘めた阿弥陀如来です。タイの偉いお坊さん、その辺りどうなんだろう・・・・それとも、通訳者が釈迦と阿弥陀の違いを知らないと観てとったのか?
Commented by とおる at 2009-06-26 13:58 x
タイの仏像と、キリスト教のマリア像・キリスト像は、信仰の象徴で、その考えからすれば、「大仏まんじゅう」も批判の対象でしょう。
しかし、偶像崇拝をしてないイスラム教・ユダヤ教などからみれば、偶像崇拝している仏教・キリスト教は、批判の対象となってしまいます。
日本人は、仏像を拝んでも、本心では「八百万の神」の心情を捨てれないのでしょう。
Commented by FFF at 2009-06-26 18:17 x
とおるさんに同意です
仏教が日本に入ってきた時点でかなり教えは変わってますよね
でも、それはそれとして認める日本の文化だと思います
仏像もゴウタマさんが亡くなってだいぶ経ってから作り始めたんじゃなかったでしたっけ?
Commented by ゴメズ at 2009-06-26 19:23 x
この漫画はブッダとイエスによるお笑いギャグマンガです。
http://morningmanga.com/lineup/25

これもきわめて日本人らしい発想です。
たぶん激怒の対象なのでしょう。
Commented by masa_the_man at 2009-06-27 00:25
Rogue Monk さんへ

>ただ、悪意はないんですよね

だからこそ事態は深刻だ、とも言えますな(苦笑

>距離の取り方が変わっているというか、馴れ馴れしすぎるというか。

たしかに馴れ馴れしい(笑

>「聖☆おにいさん」なんかは結構分かっている人も多そうなんですが。

これは知りませんでした。しかし「地獄への道は善意によって敷かれている」という話もありますから、こういうのがコワいですよね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-27 00:27
宿屋さんへ

>東大寺さんは『もっこり』にこだわり過ぎ、計らい過ぎですな。

なるほど、逆にいえばたしかにその通りですね。仏教でもはじめは偶像禁止でしたし。

>鎌倉大仏はお釈迦様(仏陀)ではありません、仏陀になる可能性を秘めた阿弥陀如来です

これは知りませんでした。通称からそのままブッダだと思っておりました。

>タイの偉いお坊さん、その辺りどうなんだろう・・・・それとも、通訳者が釈迦と阿弥陀の違いを知らないと観てとったのか?

関係ないと思ったのでは?こう考えると、釈迦ではなく「大日如来を敬え」と言っていた空海さんなんかは本当に「仏教」と呼べるのかわからなくなりますね。これは面白い。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-27 00:29
とおる さんへ

>しかし、偶像崇拝をしてないイスラム教・ユダヤ教などからみれば、偶像崇拝している仏教・キリスト教は、批判の対象

たしかにそうですねぇ。だからこそ彼らは自分たちが優位だと考えるのかも知れませんが。

>日本人は、仏像を拝んでも、本心では「八百万の神」の心情を捨てれないのでしょう。

それはそうでしょうねぇ。それがこんな「まりもっこり事件」で出ているような(笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-27 00:31
FFFさんへ

>でも、それはそれとして認める日本の文化だと思います

認めてますねぇ。というか、アレンジしているというか。

>仏像もゴウタマさんが亡くなってだいぶ経ってから作り始めたんじゃなかったでしたっけ?

ですよね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-27 00:33
ゴメズさんへ

>これもきわめて日本人らしい発想です。たぶん激怒の対象なのでしょう。

二人の偉人が東京立川のアパートですか(苦笑)しかしけっこうギリギリですな〜。コメントありがとうございました
Commented by とおる at 2009-06-27 12:16 x
奥山様
> たしかにそうですねぇ。だからこそ彼らは自分たちが優位だと考えるのかも知れませんが。

「(偶像崇拝)だからこそ彼らは自分たちが優位だと考える」って、初めて知りましたが、直接伝聞か、書籍・資料からの話ですか?
「(キリスト教・仏教の)彼らは自分たちが優位だと考える」のは、てっきり、古い宗教よりも改革して良くなっているからだと思っていました。
Commented at 2009-06-27 13:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 待兼右大臣 at 2009-06-28 01:26 x
>聖☆おにいさん
この漫画は、仏陀と基督に対する親しみ、愛がにじみ出ているので、その感性を外国人でも理解できる人はいるのでしょう。

実は、「HELLSING」という有名な漫画があります。

話の筋をかいつまんでいえば、吸血鬼をめぐって、ナチの残党とバチカンと吸血鬼がロンドンを主舞台にバトルロイヤル状態になり、市民を巻き込んで皆殺し状態 という凄まじいものです。

英語版を斜め読みしたことはありますが、結構原作に忠実で、「これで大丈夫」かと思ってしまいます。「ウィキペディア」によれば、それなりの配慮はされているようですが・・・

Commented by 待兼右大臣 at 2009-06-28 01:27 x
>如来
日本で主流の大乗仏教では「如来=仏」ですので、釈迦と各如来(大日如来など)は同格です。ちなみに、釈迦のことを「釈迦如来」といいます。

タイヤスリランカで主流の上座部仏教(小乗仏教)では、釈迦如来以外の仏(=如来)は存在しないとされていますので、阿弥陀如来を見ても「仏」とは認識できない可能性はあります。「替わった仏陀像」だと認識してもらえれば、それはそれで成功ですが、そのあたり仏教の宗派の違いが出るのでしょう。

ちなみに「菩薩」は悟りを目指して修行中の人で「如来」(仏陀)よりは隠したになります。(弥勒菩薩だけは、仏になることが確実視されていますので、「弥勒如来」ともいわれることもあります。)
菩薩と如来の簡単な見分け方は

如来:服装が布一枚
菩薩:装飾品などがある

です。あと、○○如来や○○観音を見分ける方法は仏像ガイドなどに載っています。
Commented by 愚人 at 2009-06-28 12:58 x
>グローバル化していく日本では、これからこういう宗教的な面についてもちょっと敏感になるべきなのでは、

難しい問題ですね。
こういう拘りのなさはある意味日本の強みなわけで、逆に配慮しすぎると、その強みを失ってしまうかもしれません。
逆に、拘っている方がおかしいと発信できればよいのですが、難しいのでしょうねぇ。
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:11
とおるさんへ

>「(偶像崇拝)だからこそ彼らは自分たちが優位だと考える」

これは逆ですね。彼らは「俺らは奴ら(仏・キリスト教)みたいに野蛮なこと(偶像崇拝)していない、だから偉いのだ」と考える、という意味です。

>直接伝聞か、書籍・資料からの話ですか?

直接伝聞です。私の友人のイスラム教徒から聞きました。まあ遠回しな言い方でしたが(苦笑

>てっきり、古い宗教よりも改革して良くなっているからだと思っていました。

改革している、という意識はあるかも知れませんね。コメントありがとうございました
Commented by Oink at 2009-06-28 21:15 x
ヤバイ漫画といえば、キンニクマン。

ラーメンマンといい、ブロッケンといい。
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:16
waterloo さんへ

>私の読んだ本とは解釈が違いますね。

うーん、ますますわからなくなってきました。

>原理主義的になってくると葬式にきて、お説法で「本来葬式というものは仏陀の教えにはない」とか言い出します。お葬式台無し

たしかにありますよねぇ。仏教というのはそもそも霊魂の存在を信じないものですから(笑

>キリスト教信者も結構ギリシャ神話飲んでますね。一神教は良いんでしょうか

そういえばカソリックだってアリストテレスの宇宙論を使っていたわけですから・・・この辺のクロスオーバーはありなんでしょうねぇ。最近のギリシャ人たちのほうが一神教化しているのは皮肉と言えますが、まあ古い人たちの物語としてとらえている部分はあるのかと。キリスト教徒でも生まれ変わりを信じている奴らもいますから色々なのかも知れませんが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:18
待兼さんへ

>仏陀と基督に対する親しみ、愛がにじみ出ているので、その感性を外国人でも理解できる人はいる

なるほど。しかし同じ愛情でも「もっこり」じゃやっぱりまずいですよね(苦笑

>英語版を斜め読みしたことはありますが、結構原作に忠実で、「これで大丈夫」

けっこうやばそうなマンガですな(苦笑)というか、意外とこういうところから日本のマンガが世界のタブーを打ち破って行くことになるかも?コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:21
待兼さんへ

>日本で主流の大乗仏教では「如来=仏」ですので、釈迦と各如来(大日如来など)は同格

なるほど。

>ちなみに、釈迦のことを「釈迦如来」といいます。

いいますなぁ。

>阿弥陀如来を見ても「仏」とは認識できない可能性はあります。

宇宙神みたいなんですかねぇ、阿弥陀さんは

>ちなみに「菩薩」は悟りを目指して修行中の人で「如来」(仏陀)よりは格下

ですね。その下には明王と天が。

>如来:服装が布一枚、菩薩:装飾品などがある

これって簡単に言えば、この世に対する執着心があるかないか
ですよね。

○○如来や○○観音を見分ける方法は仏像ガイドなどに載っています。

これは知りませんなぁ。やや興味があったりして(笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:22
愚人さんへ

>こういう拘りのなさはある意味日本の強みなわけで、逆に配慮しすぎると、その強みを失ってしまうかもしれません。

それがコワい面もあります。たしかに。

>逆に、拘っている方がおかしいと発信できればよいのですが、難しいのでしょうねぇ。

この辺のバランスをどこまで維持できるかでしょうね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-28 21:24
Oinkさんへ

>ヤバイ漫画といえば、キンニクマン。

たしかに(苦笑

>ラーメンマンといい、ブロッケンといい。

ステレオタイプ丸出しですからね(苦笑)まあ「キャラ」だから許されるという部分はあるのかも知れませんが。コメントありがとうございました
Commented by 待兼右大臣 at 2009-06-28 22:36 x
>聖☆おにいさん
というような宗教でさえも、「ごった煮」にして、対立を止揚してしまう日本の文化や漫画、アニメを、うまく「Japan Cool」と結び付けて、
宗教紛争を解消しましょうという方向でメッセージを発信すれば

「カワイイ大使」よりももっとましな日本の「ソフトパワー」に育てられるような気がするのですが。
Commented by とおる at 2009-06-29 09:00 x
奥山様
> これは逆ですね。彼らは「俺らは奴ら(仏・キリスト教)みたいに野蛮なこと(偶像崇拝)していない、だから偉いのだ」と考える、という意味です。

納得しました。
単なる私の読解力不足でした。
Commented at 2009-06-29 12:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-06-29 13:39 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masa_the_man at 2009-06-29 16:28
waterloo さんへ

>ダンテの神曲

かも知れませんねぇ。あの時代になるとみんなそうかも知れません。

>ウェルギリウスはキリスト教以前に生れた”異端者”であるため天国の案内者にはなれない。そこでダンテはウェルギリウスと別れ、ベアトリーチェに導かれて天国へ

わははは。

>世界観借りまくってんのに何だそりゃ

たしかに(笑)

>私は堕天使の方にシンパシーを感じてしまいましたが(笑)

こういう世界観の違いって面白いですよね。時代によって世界観もそうとう変化しているわけで。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-29 16:32
waterloo さんへ

>フランスは意外に文化面では懐広い

一時期はマンガを異様にバカにしてましたけどねぇ。芸術と認めるといきなり扱いが違ってきます。

>「大日本天狗党絵詞」のフランス版が出版

これは知りませんでした

>「少女架刑」は、親によって大学の解剖部に献体された少女(死体)の視点で、自分が解剖され共同の納骨堂に入るまでを描いた小説です。

きついですなぁ。

>これを演劇化って、どうやったのか凄く興味が(笑)

ナレーションを中心にやるんですかねぇ?

>フランス文化史(あるいは欧米文化史?)に、ある時点で日本文化を吸収したという事実が記された事が効果的に働いているのでしょうが。

浮世絵とかで一度受容されたという「経験」ですか。あるでしょうなぁ。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-29 16:34
待兼さんへ

>「ごった煮」にして、対立を止揚してしまう日本の文化や漫画、アニメを、うまく「Japan Cool」と結び付けて、宗教紛争を解消しましょうという方向でメッセージを発信すれば

そうなればソフトパワーですな。

>「カワイイ大使」よりももっとまし

たしかに(苦笑)あれって実在の女性だというところがまずいですよね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-29 16:35
とおるさんへ

>納得しました。単なる私の読解力不足でした。

いやいや、私の書き方もちょっと不明瞭だったのかも知れません。鋭い書き込みをまたお待ちしております。コメントありがとうございました
Commented at 2009-06-29 18:10 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masa_the_man at 2009-06-30 01:39
waterloo さんへ

>もともと日本語には擬音や擬態語が非常に多いので翻訳の際に該当する言葉がなかったり、シーンによっては音が無い方が自然に感じるのだとか。

なるほどねぇ。

>私の中では、「記録」でした。私は歴史を書物として、それを読む人を別に想定

ああ、そういうことですか。私はどこかで国家という「生き物」の経験というニュアンスで話していたのかも知れません。

>ルノワールなんかは日本文化嫌いだったそうです。

これは知りませんでした。その彼が日本に愛されているとは皮肉なような(苦笑

>パトロンが日本文化にはまってて内装を日本風にして自分にさせてくれなかったのが原因とか(笑)

けっこうぐだらない原因ですな(笑)まあ人間ですから。

>これは、漫画に浸透された世代の台頭というのもあるんでしょうねえ。

かもしれませんな。それと変なプライドでしょうかね。コメントありがとうございました
Commented at 2009-07-03 22:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masa_the_man at 2009-07-04 00:06
waterlooさんへ

>現在の日本漫画の"表現"としては最先端を行っているとして雑誌なんかでよく取り上げられてます。

このあたりの世界はまったくわからない世界です。勉強になります。コメントありがとうございました
Commented at 2009-07-04 08:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masa_the_man at 2009-07-04 21:22
waterloo さんへ

>惣領冬実さんの書き方で、商売が成立する(売れてないと思いますが)あたりに日本の強さがありますね

なるほど。こういう歴史もの(?)でもマンガにしてしまうあたりが日本の強さかも知れません(笑)コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2009-06-26 01:57 | 日記 | Comments(36)