戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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マイノリティーの立場は?

今日のイギリス南部はよく晴れたのですが、私は(ぎっくり腰ではないのですが)腰(というか尻?)が痛かったので、一日中部屋で寝ておりました。

明日の夜に飛行機に乗るんですが、ヒースローまでたどり着けるでしょうか。私はどうやら運動不足みたいですね(苦笑

さて、昨日の話のつづきを。

学校にあるパブで戦略学のコースの生徒たち(アメリカ人半分、その他は韓国、日本、ギリシャ、ドイツ、トルコなど)での会話ではけっこう傑作な話が出てきました。

昨日のエントリーにあるように、政治学でヨーロッパ研究の女性(おそらくギリシャ人)の発表(緑の平等社会の実現?)についての話題で、実はけっこうリベラル派特有の問題発言が続出していたのです。

たとえばこの彼女は、

「女性はマイノリティーだ」

といきなり何気なく発言していたのですが、これには女性の戦略学の先生が

「女性はマイノリティーじゃないわよ、全世界の人口の半分だもの」

と発言。これには発表者の彼女も一瞬うろたえまして、「あ、あのー、社会進出とか雇用機会という意味でマイノリティーということです」と擁護。

その後にもEU憲法ではマイノリティーをどんどん社会に取り込んでいかなければならないし、そういうシステムを構築していかなければならないという発言を(根拠なく)繰り返しておりました。

どうも私のコースメイト(とくにアメリカ人たち)はこの発言のうさんくささに辟易していた様子で、質疑応答の時間にも「マイノリティーの定義をもう一度教えていただけませんか」という根本的な質問をしておりました。

彼女は単純に「白人/男性の意見」と匂わせているようなのですが、あまりハッキリとした答えは出てきませんでした。

パブで行われた反省会でもこの話題でかなり盛り上がり、

「彼女はマイノリティーっていってたけどさ、あれっていわゆる弱者が強者を支配しなければならないということにつながらねぇか?」

「そういう意味じゃ、リベラルってその政策を適応する時に非リベラル的にやるよな。まるでファシズムだよ」

という意見が続出。その中でも一番私が笑ったのは、

「おれさ、さっきの質疑応答の時間に、“ぼくはネオナチなんですけど、思想的にマイノリティーです。だから僕の意見はどうなるんですか”と聞いてやろうかと思ったよ」

と行ったことです。これにはその場にいた全員も大爆笑。

しかもこれを言った彼が外見的にもネオナチに見えなくもない(下のエントリーの下の写真の右から二番目)ところがますます真実味を帯びておりました(笑

たしかにリベラル派というのは表面的には「なんでも受け入れます」的な優しい顔をしているわけですが、マイノリティーに気を使いすぎるところから逆にマジョリティーに厳しいという点では「デモクラシー的」じゃないんですね。
b0015356_7492191.jpg
(近所の風景)
Commented by Rogue Monk at 2009-06-19 09:24 x
おお、この手の「弱者バカ一代」って、欧米にもいるのですかw

この手の人の一番愚かな処は、
「その主張の実現のためには、強者=敵対者は無条件に従わなけれ
ばならない」ということを自覚していない事ですな。その矛盾(訳ワカ
ともいいますが)を覆い隠す方法として出てくるものは、曖昧で情緒的
なものであることが多いようですが。
Commented by ぱんだ at 2009-06-19 12:29 x
とても面白かったです。わたしの大学もフェミニストがはばを効かせているので、聞かせてやりたいコメントですね。しかし、そんな左がかった大学院でも、比較的若い私の世代(25~28歳)は、圧倒的に保守が多いです。私もその最先端でやっております(笑)。年上の左がかった世代には、理解されなくとも、同年代の保守仲間に恥ずかしくないように、と思っています。
Commented by ぱんだ at 2009-06-19 12:39 x
ところで、Beatrice Heuserてポリティカル・リアリストなんですか。そうであれば、そうとう面白いなって、思うんですけど。女性のポリティカル・リアリストっているんですかね。そういう女性がいれば会ってみたいと思いますが(笑)。
Commented by elmoiy at 2009-06-19 20:13 x
>リベラル派というのは表面的には「なんでも受け入れます」的な優しい顔をしているわけですが

欧米のリベラル派は日本人に対しては昔から冷たいですね(笑
哀れな弱者が彼らより下にいるときは寛容だけれども、その弱者がのしあがってきて彼らと肩を並べるようになると、とたんに牙を剥く、みたいな。

バートランド・ラッセルの娘キャサリン・テートが、は、「父は貴族で、自分は優越者であると考え、その優越性をより不運な人々を救うための義務としていた。父は人が生れつき能力的に平等と考えたことはなかったし、愚かな人、無知な人、偏見をもった人には、彼らを救うために一生を捧げようと心から思ってはいたものの、決して気を許しはしなかった」と書いているのを読んでなるほどと思いました。
Commented by red-sun at 2009-06-19 22:04 x
日本のリベラル(笑)の言うところの「話合い」が、俺の話を全面的に受け入れろ、であったり、(特定アジアの)言うことを全面的に聞け、であったり、どうにもリベラル的な考えって全体主義と親和性が高いんですよねぇ。
と今まで漫然と思ってたんですが、リベラルが全体主義的なのは世界的な傾向でしたか。
Commented by カラ at 2009-06-19 22:27 x
リベラルがそうっていうよりも、声の大きいリベラルはこういう人が多いってことなんでしょうね。
まあ、民主主義社会で、綺麗な建前を利用して政治活動するのは間違ってないよなぁ、とも思います。リアリストは歯に衣着せないせいで支持を取り付けにくいってパターンも多いですからね。
Commented by 待兼右大臣 at 2009-06-20 00:01 x
少し前のエントリの
>イギリス人には日本に比べて身体の大きなサイズが大きい人が多い

>ホモコン
と言う言葉で

ttp://www.youtube.com/watch?v=9TX7ztAUJIo

と言うものを連想してしまったのはご愛嬌ですが、
>Realism and Iran
は読みましたが、「いかにも」という対立軸ですね。
という訳で、このエントリの「マイノリティ」ねたです。
このエントリを見て、以前、インターネットの掲示板で

「言論のアファーマティブ・アクション」を実践

しようとした猛者がいたことを思い出しました。
北朝鮮が拉致問題を正式に認めた衝撃から立ち直ることができず、
もう何年も前に閉鎖されて、残骸だけが残っています。

そこの管理人は「金明秀」と言いまして

>逆にマジョリティーに厳しいという点では「デモクラシー的」じゃない

を地で行く、独裁的運営だったので、生暖かく見ていました
お暇でしたら
>ttp://www.han.org/hanboard/c-board.cgi
>ttp://www.han.org/oldboard/
でも観てください。
毒電波で頭がクラクラします。
Commented by sdi at 2009-06-20 02:33 x
「(自分の)理想の実現のためなら何をしても許される」というのがリベラル派の本音ではないかと思います。
20世紀末に署名集めしていたその手の方に「平和の実現のためならどんな手段も許される」と真顔で言われたことを思い出しました。「なら、戦争もゆるされるんかい」と思いましたがさすがに言わない程度の分別はありましたw
Commented by Y at 2009-06-20 08:05 x
近頃、日本の「リベラル」とされる人々がカルト化しつつあるように見えるのが気になります。世間の人々を「お前ら愚民は分かってないなあ」と見下したような態度が、言動の端々に見受けられるようになりました。自らをエリートと見なし、他を見下すのはカルト信者に共通する態度です。
Commented by Oink at 2009-06-20 14:11 x
ターミネ―ターを見てきましたけど、機械と核の扱いについて
違和感を覚えました。

マイノリティーといえば、手塚治虫の火の鳥に
交通事故死と実験的な手術によって、
自分以外の全てが石の化け物としか認識できずに
唯一女性として認識できたある作業用ロボットと恋愛する男の話とか
召使ロボットが、子供を死なせたとして裁判で壊されたが
同じ型のロボットたちが世界中で集団自殺をして抗議をする話とか
鉄腕アトムにロボットの権利獲得のための闘争が描かれていたり
人間ではなくスーパーコンピューターに最終決定権を与えた人類が
コンピューターの対立と口げんかによって滅亡した話とか
面白いねたがたくさんありました。

そもそも「人類」はマイノリティーじゃないのでは?
Commented by Oink at 2009-06-20 14:49 x
お台場に、実物大ガンダムが登場したようですが
神戸にも鉄人28号ができるらしいですよ。
ttp://www.kobe-tetsujin.com/

珈琲を淹れさせてみたのだが・・・
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm7373833
上の動画は、女の小型のロボットがコーヒーを入れるだけの
動画で、プログラムや編集によって
とても人間らしく動いているように見えてしまいました。

やはり、ターミネーターを見たからだなorz
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:37
Rogue Monk さんへ

>この手の「弱者バカ一代」って、欧米にもいるのですかw

いるんですよ(苦笑

>「その主張の実現のためには、強者=敵対者は無条件に従わなければならない」ということを自覚していない

してませんね。

>曖昧で情緒的なものであることが多い

問題なのは、保守側にもこういう情緒論を使う人が最近増えて来ているということかも知れません。そうなってくるとまずいんですよね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:40
ぱんださんへ

>わたしの大学もフェミニストがはばを効かせている

やっぱりそうなんですか(苦笑

>比較的若い私の世代(25~28歳)は、圧倒的に保守が多いです。

おおっ、そうなんですか。日本もこれで少しは希望が持てるような(笑

>私もその最先端で

どんどんやってください。お願いします(笑)

>ポリティカル・リアリストなんですか。

バリバリの戦略研究ですからね(笑)まあ「文化」が好きみたいですけど。

>そういう女性がいれば会ってみたいと思います

けっこういますよ。私のコースメイトなんかには意外と多いです。まあかなり特殊な環境に私がいる、ということも言えるかも知れませんが(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:43
elmoiyさんへ

>欧米のリベラル派は日本人に対しては昔から冷たい

あー、その通りです。たしかに。

>弱者がのしあがってきて彼らと肩を並べるようになると、とたんに牙を剥く、みたいな

言い得て妙ですな。その通りだと思います。

>父は貴族で、自分は優越者であると考え、その優越性をより不運な人々を救うための義務としていた

なるほど(笑

>決して気を許しはしなかった

そうなんですよね。こういう人こそかなりの不平等を認めております。平和運動家に戦闘的な人が多いというのもここにありますね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:45
red-sunさんへ

>「話合い」が、俺の話を全面的に受け入れろ、であったり、(特定アジアの)言うことを全面的に聞け、であったり

ああ、うまいたとえですなあl(笑

>どうにもリベラル的な考えって全体主義と親和性が高い

いえますね(苦笑

>リベラルが全体主義的なのは世界的な傾向でしたか。

そういうことみたいです。彼らは「普遍性」を信仰しているので、その普遍性に異論を向けてくる人々に対してはものスゴい攻撃的になれるんですよね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:47
カラさんへ

>声の大きいリベラルはこういう人が多いってことなんでしょうね

まあ彼らを好意的にみたらそうなりますね。

>民主主義社会で、綺麗な建前を利用して政治活動するのは間違ってない

というか、それしかできないですよね。

>リアリストは歯に衣着せないせいで支持を取り付けにくいってパターンも多いですからね。

というか、取り付けられません(苦笑)なので、表舞台よりも裏方の理論家として活躍するほうが良いのかも知れませんが。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:53
待兼さんへ

>と言うものを連想してしまったのはご愛嬌ですが、

世界の兄貴ですか(笑

>「いかにも」という対立軸ですね。

ですよね。ある意味で非常にわかりやすいんですが。

>「言論のアファーマティブ・アクション」を実践

こういう人たちのコワいのは、その逆(例ネオナチ)もアファーティムアクションの対象になるということを全く考えていないことですよね(笑

>独裁的運営だったので、生暖かく見ていました

やはりそうだったんですか(苦笑

>毒電波で頭がクラクラします。

たしかにこの人は気に入らない意見は「荒らし」なんでしょうなぁ。そうとう短気な方とお見受けしました。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 21:58
sdiさんへ

>「(自分の)理想の実現のためなら何をしても許される」というのがリベラル派の本音

あー、そうかも知れません。「理想」というか「正義」もそれに入るでしょうなぁ。

>「平和の実現のためならどんな手段も許される」と真顔で言われた

きましたね(笑

>「なら、戦争もゆるされるんかい」と思いましたが

言えばよかったのに(笑)まあそれは冗談としても、彼らはかなり戦闘的ですよね。戦略研究しているわたしのほうがよっぽどリベラルですよ、ホント(苦笑)コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 22:09
Y さんへ

>近頃、日本の「リベラル」とされる人々がカルト化しつつあるように見えるのが気になります。

なるほど。

>世間の人々を「お前ら愚民は分かってないなあ」と見下したような態度が、言動の端々に見受けられるようになりました。

そうなったらリベラルもおしまいですな。

>自らをエリートと見なし、他を見下すのはカルト信者に共通する態度です。

それとカリスマがその中心にいる必要がありますね。納得です。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-06-21 22:18
Oink さんへ

>ターミネ―ターを見てきましたけど、機械と核の扱いについて
違和感を覚えました。

たしかにアレは日本の文化とはかなり異質なものを感じる向こうの典型的な映画ですよね。私も4をイギリスで観ました。

>唯一女性として認識できたある作業用ロボットと恋愛する男の話

これは知らなかったです。そんな話がありましたか

>召使ロボットが、子供を死なせたとして裁判で壊されたが
同じ型のロボットたちが世界中で集団自殺をして抗議をする話

これも知りませんでしたなぁ。

>コンピューターの対立と口げんかによって滅亡した話

スカイネットの場合は人類を敵と認識してああいうことをし出すわけですからね。そういえばシュワちゃんが昔の姿(CG?)で少しだけ出てましたね。

>そもそも「人類」はマイノリティーじゃないのでは?

ははは、たしかに(笑)

>神戸にも鉄人28号が

これは知りませんでした(笑)そういえばターミネーターも日本に来てましたな(苦笑

>プログラムや編集によってとても人間らしく動いているように見えてしまいました。

たしかにターミネーターの後だと違いが(笑)コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2009-06-19 07:49 | 日記 | Comments(20)