2009年 06月 08日
「北朝鮮核実験・ミサイル発射」記念論文:その6.5/7 |
アメリカの核戦略というのは、ソ連を打ち負かすことや、アメリカの生き残りを狙ってよく計算されて作られたものではない。むしろそれはソ連を、段階的に段々と厳しく処罰することができるように狙われたものである。
現在のアメリカの目標選別の背後にある哲学は一九六〇年代に流行していたものを見かけ上だけ発展させたものだ。その理由は、主にアメリカの防衛計画者たちが自分たちの攻撃計画の中に「アメリカが受ける被害」というものを含めて考慮していなかったことにある。弾道ミサイル防衛や民間防衛の戦略というのは、ここ十年ほど全く考慮されていない。
アメリカは一九七〇年代後半に、戦争を支持するための産業や経済回復に重要となるソ連の広範囲にわたる経済基盤を攻撃目標とすることを決定した。ところがこの目標選別の理由づけというのはまだ弱い。なぜなら戦争を支持するための産業の重要性というのは、それが長期戦になった場合か、戦後の国防に必要となる動員の間だけにしか存在しないからだ。
アメリカはソ連という国家を打ち負かす計画を立てなければならないし、しかもそれはアメリカの核戦争からの回復を妨げるものであってはならないのだ。
さらに、戦争からの回復というのがソ連の勝利の理論の中に含まれていたとしても、それは軍事的成功に比べればそれほど重要であるわけではない。ソ連が本気で戦争に勝つためには、核戦争で生き残った軍隊が世界経済を圧倒してソ連の回復に貢献できるくらいの軍事力を備えていなければならないのだ。したがって現在のトレンドとして「回復に必要な経済基盤を標的にする」というのはすでに時代遅れになってきている。
現在にいたるまで、アメリカ政府は戦略的な戦争計画における「処罰を通じた抑止」というアプローチ以外の方法を拒否していている。また、一九七〇年代の一連の戦略目標選別の見直しは、「自己抑止」(self-deterrence)についての問題を適切に考慮してこなかった。アメリカは弾道弾ミサイルの防衛手段を持っていないし、実質的には民間防衛も存在しない。しかもアメリカの防空網は平時だけにしか効果がないのだ。
ペンタゴンは比較的弱い軍事力を、より想像的戦略目標選別によって補おうとしてきた。繰り返し行われてきた見直し作業では、ソ連に対していかに効率よく被害を与えられるのかが考慮されてきた。とくにシュレシンジャーは、アメリカに新たな戦略能力を準備させることなく、より柔軟な目標オプションによってソ連との実質的な軍事均衡を計ろうとしたのである。その証拠に、彼は目標選別計画の問題を兵器購入に関する問題と区別しようと必死な努力をしている。
アメリカは、完全に実行すればアメリカの生き残りの確率を上げ、ソ連国家を破壊するような、抑止を修復できるような核目標選別オプションを定めるべきである。そのような目標選別で最初に狙わなければならないのはソ連のあらゆる種類の軍事力であり、その次の狙いはソ連の政治、軍事、経済面の支配構造である。軍事的・政治的な支配目標にうまく攻撃することができれば、ソ連の海外に対する軍事力の投射能力や、国内での統治能力を減少させることができるはずだ。ところがソ連の目から見てそれがいかに恐ろしいものであっても、もしアメリカ本土がソ連の報復に完全に無防備な状態であったとすれば、実際に攻撃的な核戦略を実行するのはアメリカにとって何の利益にもならないのだ。
ソ連に攻撃を行う際には、KGBを含んだトップの政治・官僚のリーダーたちが移動しながら隠れている掩蔽壕(バンカー)や、共産党、軍事、そして政府の主な情報通信センター、そして多くの政治の経済、政治、軍事に関する記録が残っている場所を特定して狙う必要があるのだ。たとえばこれらの標的のいくつかや、生き残った主要人物の多くを本当に孤立化させることができれば、それが限定的な数であったとしても、ソ連にとって劇的な変化をもたらすことになるかも知れない。
現在のアメリカの目標選別の背後にある哲学は一九六〇年代に流行していたものを見かけ上だけ発展させたものだ。その理由は、主にアメリカの防衛計画者たちが自分たちの攻撃計画の中に「アメリカが受ける被害」というものを含めて考慮していなかったことにある。弾道ミサイル防衛や民間防衛の戦略というのは、ここ十年ほど全く考慮されていない。
アメリカは一九七〇年代後半に、戦争を支持するための産業や経済回復に重要となるソ連の広範囲にわたる経済基盤を攻撃目標とすることを決定した。ところがこの目標選別の理由づけというのはまだ弱い。なぜなら戦争を支持するための産業の重要性というのは、それが長期戦になった場合か、戦後の国防に必要となる動員の間だけにしか存在しないからだ。
アメリカはソ連という国家を打ち負かす計画を立てなければならないし、しかもそれはアメリカの核戦争からの回復を妨げるものであってはならないのだ。
さらに、戦争からの回復というのがソ連の勝利の理論の中に含まれていたとしても、それは軍事的成功に比べればそれほど重要であるわけではない。ソ連が本気で戦争に勝つためには、核戦争で生き残った軍隊が世界経済を圧倒してソ連の回復に貢献できるくらいの軍事力を備えていなければならないのだ。したがって現在のトレンドとして「回復に必要な経済基盤を標的にする」というのはすでに時代遅れになってきている。
現在にいたるまで、アメリカ政府は戦略的な戦争計画における「処罰を通じた抑止」というアプローチ以外の方法を拒否していている。また、一九七〇年代の一連の戦略目標選別の見直しは、「自己抑止」(self-deterrence)についての問題を適切に考慮してこなかった。アメリカは弾道弾ミサイルの防衛手段を持っていないし、実質的には民間防衛も存在しない。しかもアメリカの防空網は平時だけにしか効果がないのだ。
ペンタゴンは比較的弱い軍事力を、より想像的戦略目標選別によって補おうとしてきた。繰り返し行われてきた見直し作業では、ソ連に対していかに効率よく被害を与えられるのかが考慮されてきた。とくにシュレシンジャーは、アメリカに新たな戦略能力を準備させることなく、より柔軟な目標オプションによってソ連との実質的な軍事均衡を計ろうとしたのである。その証拠に、彼は目標選別計画の問題を兵器購入に関する問題と区別しようと必死な努力をしている。
アメリカは、完全に実行すればアメリカの生き残りの確率を上げ、ソ連国家を破壊するような、抑止を修復できるような核目標選別オプションを定めるべきである。そのような目標選別で最初に狙わなければならないのはソ連のあらゆる種類の軍事力であり、その次の狙いはソ連の政治、軍事、経済面の支配構造である。軍事的・政治的な支配目標にうまく攻撃することができれば、ソ連の海外に対する軍事力の投射能力や、国内での統治能力を減少させることができるはずだ。ところがソ連の目から見てそれがいかに恐ろしいものであっても、もしアメリカ本土がソ連の報復に完全に無防備な状態であったとすれば、実際に攻撃的な核戦略を実行するのはアメリカにとって何の利益にもならないのだ。
ソ連に攻撃を行う際には、KGBを含んだトップの政治・官僚のリーダーたちが移動しながら隠れている掩蔽壕(バンカー)や、共産党、軍事、そして政府の主な情報通信センター、そして多くの政治の経済、政治、軍事に関する記録が残っている場所を特定して狙う必要があるのだ。たとえばこれらの標的のいくつかや、生き残った主要人物の多くを本当に孤立化させることができれば、それが限定的な数であったとしても、ソ連にとって劇的な変化をもたらすことになるかも知れない。
by masa_the_man
| 2009-06-08 02:03
| 戦略学の論文

