戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28

明日の準備

今日の町田は朝からよく晴れましたが、午後になってかなり冷え込んだ感じが。ちょっと厚めの服を着ていったのでラッキーでしたが、季節的にまだ薄着は禁物ですな。

さて、北朝鮮崩壊ネタなど色々と書きたいことがあるのですが、明日のスパイクマン(スピークマン)の講演会の準備について一言。

b0015356_0212524.jpg


前回までシリーズ講演会ということで、マハンとマッキンダーについて講演会でやってきたのですが、今回はいよいよスパイクマンを扱います。

主催者の方に聞くとどうやら予約もほぼ満席状態で、ご参加予定のみなさんには本当に感謝しております。

私は前回と同様に、テーマだけでなくもうひとつ別のことを説明しようとしているのですが、現段階であまりにもいろんな情報を詰め込みすぎで、パンクしそうな雰囲気が(苦笑

講演会というのはしゃべる時間が限られておりますし、内容もそれほど深くまでは説明できないので、どうしても物事を単純化して説明しなければ行けないところがあります。

たとえば今回はスパイクマンの話をしつつも、「アメリカのリアリズムの歴史」という膨大なテーマを選んで説明しようと考えているんですが、今このレジメをつくるために資料をまとめるにあたって、「ちょっとこれは無謀だなぁ」という気がしてきてしまいました(苦笑

しかも最近ある人に聞いたことで印象的だったことは、ある有名な講師が、

「私が目指しているのは、すべて説明して“感動した”という講演よりも、心にひっかかるヒントのようなものを与えて、あとでそれが“そうか”という気づきとなって役立つようなもの」

と話していたということです。これをもっと単純にいえば、この人は

「聴衆の心の中に圧縮ファイルを置いておく」

という表現をつかっておりまして、本当にすごい講演者の講演は、あとになって聴衆の心の中で「ファイルが解凍される」ということらしいのです(笑

地政学の理論についての講演でそれが可能なのかどうかは未知数なのですが(笑)、私も聴衆のみなさんに、あとになって「あ、そうか」と、後で気がついてもらったり応用できたりするような内容の講演をやりたいと思っております。

もちろんクラウゼヴィッツの言うように、「戦略はシンプルであるが、その実行は難しい」のですが(苦笑

ということで、明日ご参加のみなさんは名刺をお忘れなくお持ちいただくようお願いします。
b0015356_0264926.jpg

Commented by 待兼右大臣 at 2009-05-15 01:13 x
スパイクマンの写真が一瞬、なぜか、ゲッベルスに見えてしまいました。

"Foreign Policy"でStephen Waltが"Imbalance of Power"で

"Instead of exploiting our favorable geopolitical position and acting like an offshore balancer,"

という米国オフショアバランサー論にもどって、2つのImbalance(「the gap between U.S. capabilities and everyone else's」と「 organized interests whose core mission is constantly pushing the U.S. government to do more and in more places, and the far-weaker groups who think we might be better off showing a bit more restraint」)のバランサーに徹するべきというエッセイを出していました。
ttp://walt.foreignpolicy.com/posts/2009/05/12/imbalance_of_power
Commented by masa_the_man at 2009-05-15 12:22
待兼さんへ

>なぜか、ゲッベルスに見えてしまいました。

わははは(苦笑

>"Imbalance of Power"で

彼が言いそうなことですな(笑)この人は冷戦直後も「勢力不均衡による永続的な封じ込め」を提言しておりました。

>2つのImbalance

これを見ると、やはりネオコンも批判しておりますね(苦笑)バランスオブパワーにも二つの考え方がありますなぁ。これについては今夜少し書いてみようかと思います。コメントありがとうございました。
Commented by 山田洋行 at 2009-05-17 03:26 x
奥山さん、参加者の皆様。本日はお疲れ様でした。

毎回同じ事を申し上げていてあれですが、今回"も"非常に勉強になりました。特に講演内容が濃く、参加者のレベルも高く驚かされました。

次回も期待してしまいます(笑)
Commented by 柴崎力栄 at 2009-05-17 14:21 x
質疑応答でも話題となった「天地人」について。
奥山さん:
わたくしの語感では、地(自然地理)、人(技術)、天(人文地理)です。昨日の質疑応答で、この三位一体説に反応する人が多かった第一の理由は、自然地理に新たな技術で働きかけた結果、社会的時間距離の変化が「実体」として起こっている側面と、その実体を「認識」する側面の両方を「天」のなかに入れて説明する〔パターン1〕と、技術によって変化した地理的制約条件を「天」の外に置いて、その地理的制約条件の認識のみを「天」として説明する〔パターン2〕が混在していたからでしょうか。
地理学が、自然地理学と人文地理学に分かれ、人類学が、自然人類学と文化人類学に分かれるような、日本近代の学的伝統のなかでは、〔パターン1〕を採用し、「天」に実体と認識の両方を入れる選択は、違和感なく受け取られるでしょう。
但し、この把握は、わたくし自身の理解の仕方に引きつけすぎているかも知れません。昨日のノートを見ると、奥山さんは「天地人」をリアリズムの螺旋的発展過程を説明するのに用いていました。別の隠喩のようです。結果として〔パターン2〕になっていました。
Commented by 柴崎力栄 at 2009-05-17 14:22 x
奥山さん:
昨日、リアリズムとリベラリズムの差を生じさせる原点として、「質問が違う」という指摘をなさっていました。わたくしの語感では、「質問」とは、ふつう「問題の設定」と呼んでいることと同じでした。問題の設定が異なると、そこから出てくる解答とその解答を組み立てる論理の体系が異なってしまう、という話し。
Commented by masa_the_man at 2009-05-19 02:52
山田さんへ

>特に講演内容が濃く、参加者のレベルも高く驚かされました。

そうなんですよね。参加者のレベルが高かったのには本当に驚かされました。何しろ上がってくる質問の質が高かったです。

>次回も期待してしまいます(笑)

がんばります。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-05-19 02:57
柴崎さんへ

>地(自然地理)、人(技術)、天(人文地理)です。

なるほど、そうきましたか。

>地理的制約条件の認識のみを「天」として説明する〔パターン2〕が混在していたからでしょうか。

あー、これは自分でも気付いておりませんでした。まだリファイメントが必要ですなぁ(苦笑

>「天」に実体と認識の両方を入れる選択は、違和感なく受け取られるでしょう。

そういうことになりますね。

>「天地人」をリアリズムの螺旋的発展過程を説明するのに用いていました。別の隠喩のようです。

そうなんです。これは自分のなかではちょっと別物という感覚がありました。

>「質問」とは、ふつう「問題の設定」と呼んでいることと同じでした。

そうなんですよね。これは私にとっての日本語のむずかしさでした。

>問題の設定が異なると、そこから出てくる解答とその解答を組み立てる論理の体系が異なってしまう、という話し。

その通りです。問題の設定ですか。私はそれを「フォーカス」としておりましたが、言われてみればたしかに。なんだかスッキリしました(笑)コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2009-05-15 00:24 | 日記 | Comments(7)