戦略や地政学の視点から国際政治や社会の動きを分析中


by masa_the_man
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ある人に聞いた話:その2

今日の甲州はとにかくスッキリ晴れてかなり暑い一日でした。夜でもセーター一枚でOKですからかなりなもんです。

さて、昨日の話の続きを。

「完全武闘派」と「完全和平派」の二つのグループに別れて生きて行くことを決めたあるネイティブ・インディアンの部族なんですが、その数年後にどうなかったというと、ずばり答えは、

「両方とも、消滅してしまった」

ということです。

まず武闘派のほうですが、これは他の部族と常に争いや諍いを起こして戦いにあけくれたために、ある日自分たちよりも大きな部族に攻め込まれて皆殺しにあってしまいまったとのこと。

そしてもう一方の和平派ですが、これも周囲のグループからいいようにつけ込まれ、あげくの果てには収奪されて離散状態になってしまったとか。

話はこれでおしまいなのですが、ここからはとりあえず(国家の)サヴァイバルのための二つの教訓が導き出せると思います。

まず一つ目は「まとまりを分断されてはいけない」ということ。

どういうことかというと、これはこの部族が自分たちを二つのグループにわけたために、いわゆる「分断統治」もしくは「各個撃破」される隙を敵に与えることになってしまったわけですね。

そしてもう一つは「極端な政策は危険である」ということ。

たしかに「武闘」/「和平」という両極端に走ると、どちらも政策的にはうまくいくわけがなく、どうしても中道を選択するような、いわゆる「リアリズム」というものが必要になってくるということです。

これは何も外交政策のようなものだけではなく、たとえばポピュリズムのような「国民人気だけはやけに高い政治家や政策」にも同じようなことが言えます。

これはようするに「バランス感覚が必要である」ということになるわけですが、たしかにこれがないと国民が一方の方向にぐわーっと振れてしまい、国政の冷静な舵取りができなくなるわけです。

こういう歴史的な逸話というのはあまりに実直に信じすぎるのも問題かも知れませんが(例:ミュンヘン講和vs ベトナムの泥沼など)、それでも物事を考える際のよいきっかけになりますよね。
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Commented by Oink at 2009-04-07 00:31 x
自民党、あるいは民主党とほかの野党の話でしょうか?
それとも、ブッシュ前大統領とオバマ大統領の例え話?

共通の敵を外に作れば、纏まりやすいんですけどね。

ジンバブエ大統領の妻と孫(2)が、ここ一月ほどで相次いで亡くなっているらしいのですが・・・怖いですね。

「ムダヅモ」日本海の米軍空母上で行われた将軍様との麻雀対決は
直前に、斬首戦略が取られていたのですね。

ジュネーブで開かれる世界人種差別撤廃会議に興味があります。
Commented by nanashi at 2009-04-07 08:39 x
共通の敵も、さらに大きな視点からの分断統治かもしれませんね
Commented by elmoiy at 2009-04-07 22:00 x
>極端な政策は危険である

普遍/個別、市場原理/計画経済、グローバル/ローカルなど、いろいろなケースに適用できそうですね。
鎖国していた江戸時代の日本は、それまで輸入に頼っていた生糸・陶磁器・茶・タバコ・ 綿織物などの国産化を積極的に進め、その結果、生糸・陶磁器などは逆に輸出品としても重要になりました。 その一方で、長崎・
対馬・琉球・アイヌを通して情報や商品を入手し、蘭学や古学などの研究も行っていたわけです。
Commented by elmoiy at 2009-04-07 22:00 x
外国に対して開放的だった東南アジアの場合、ジャワで綿織物の生産が盛んになったほかは、輸入品の 圧倒的な優位は変わらず、しかもそうした動きは19世紀の中頃から強くなる自由貿易への動きによっていよいよ強くなっていきました。 住民の大部分が一次産品の生産に従事し、しかもそれがほとんど海外に輸出されるという状況のもとでは、都市化と文化、経済の発展に主要な役割を果たす都市住民の生まれる余裕もありませんでした。
さらに、対極として日本以上に鎖国・海禁政策を徹底した李氏朝鮮の例があります。こちらは貿易や人の出入りを制限するのみならず、外国の
思想や文化にもほとんど関心を示さないという有様でした。こう考えると、
江戸時代の日本はけっこううまくやったほうなのではないかと思います。
Commented by 寒い国から帰ってきた男 at 2009-04-07 22:23 x
>まず一つ目は「まとまりを分断されてはいけない」ということ。
スターリン時代のソ連映画「イワン雷帝」では強力な指導者の下に国家が統一されなければ外国に侵略されるという主張が繰り返し述べられていました。もっともスターリン時代は「まとまりを分断されてはいけない」ために「極端な政策」に走ってしまった悲惨な例なので今回の話にとっては反面教師ですね。
Commented by 寒い国から帰ってきた男 at 2009-04-08 01:04 x
上の文章が少しおかしいので訂正します。
× 「まとまりを分断されてはいけない」ために
○ 「まとまりを分断されない」ために

失礼しました。
Commented by masa_the_man at 2009-04-08 01:37
Oinkさんへ

>自民党、あるいは民主党とほかの野党の話でしょうか?

うーん、あまりそこまで想定しておりませんでした(苦笑

>共通の敵を外に作れば、纏まりやすいんですけどね。

BOPですな(笑

>「ムダヅモ」

わははは、これはいいですな(笑

>ジュネーブで開かれる世界人種差別撤廃会議に興味があります。

地政学をやっていると、どうしてもこの「人種」というものに敏感にならざるを得ないところがありますから・・・コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-04-08 01:38
nanashi さんへ

>共通の敵も、さらに大きな視点からの分断統治かもしれませんね

うーん、ちょっと不明瞭なのでもう少し詳しく説明していただけませんか?めんどうくさいかも知れませんが、私もちょっと興味がありますのでお時間があればぜひ。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-04-08 01:41
elmoiyさんへ

>普遍/個別、市場原理/計画経済、グローバル/ローカルなど、いろいろなケースに適用できそう

そうなんですよね。まあ一言で言えば「中庸」というところに落ち着くのかも知れませんが。

> 住民の大部分が一次産品の生産に従事し、しかもそれがほとんど海外に輸出されるという状況のもとでは、都市化と文化、経済の発展に主要な役割を果たす都市住民の生まれる余裕もありませんでした。

プランテーションというやつですな。

>日本以上に鎖国・海禁政策を徹底した李氏朝鮮の例があります。

ああ、そうでした。儒教の極端化ですな。

>江戸時代の日本はけっこううまくやったほうなのではないかと思います。

というか、日本人は歴史を通じてけっこうバランス感覚はあったのではないかと。だから二千年近くも他国に蹂躙されることなくこれた、ということも言えそうですね。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-04-08 01:43
寒い国からさんへ

>スターリン時代は「まとまりを分断されない」ために「極端な政策」に走ってしまった悲惨な例

ああ、うまいですなぁ。たしかにその通りです。そうなるといよいよ「中庸」という概念が大切になってきますね。コメントありがとうございました
Commented by 岩間 at 2009-04-10 17:47 x
はじめまして。以前からブログを読まさせていただいてます。
日本の保守派の場合は「完全武闘派」という程の主張は見受けられないので意外と分離しても平気なんじゃないかと思ってしまいましたw
個人的に左翼系の人達とは違う国に分離して生きて行けばいいんじゃないかと思っていたのですが、こういう事例が出てくると逆にもっと大っぴらに語っても良いような気がしてきました。
「完全和平派」の日本が「保守派」の日本に核の傘の代金払って丸く収まったりしてw
Commented by Oink at 2009-04-10 23:44 x
Nスペに「李登輝友の会」が抗議声明
2009.4.10 20:38
ttp://sankei.jp.msn.com/economy/business/090410/biz0904102039021-n1.htm

NHKは、「NHKスペシャル 新シルクロード」で、トルコ大使から
武装組織クルド労働者党(PKK)の描き方に付いての
抗議は門前払いにしていたけど…。
逆に考えてNHKが一番抗議を受け入れやすい国や団体は
どこなんでしょうね?まさか、日本と日本人じゃないだろうし。


英エンパイア誌が、「落ち込む映画」ランキングのトップ10を発表した。
6.「火垂るの墓」(88)
ttp://eiga.com/buzz/20090408/5
あの映画が英米圏でそれほどの影響力を持っていた
なんて知りませんでした。何が琴線に触れたんですかね?
あっちのアジア系は、WW2で日本が被害者ぶるなと
憤慨しているそうですけど。
Commented by 寝太郎 at 2009-04-11 00:16 x
>何が琴線に触れたんですかね?
あっちのアジア系は、WW2で日本が被害者ぶるなと
憤慨しているそうですけど。

興味深い着眼点ですね。
ソースを忘れましたが、米国ネオコン系シンクタンクの北朝鮮関連の論文でも、「日本国内の平和主義」を非難する論調がありました。
背後に英米の影が見え隠れする日本国内の無責任平和志向論も、国際社会で声高に唱えられると英米にとっては都合が悪いようですね。
Commented by masa_the_man at 2009-04-11 22:35
Oinkさんへ

>Nスペに「李登輝友の会」が抗議声明

おおっ、出しましたか。

>逆に考えてNHKが一番抗議を受け入れやすい国や団体はどこなんでしょうね?まさか、日本と日本人じゃないだろうし。

特亜ということになるんでしょうかねぇ。

>あの映画が英米圏でそれほどの影響力を持っていたなんて知りませんでした。何が琴線に触れたんですかね?

アニメでDVDは出てましたからねぇ。町のCD屋で何度も見かけたことがあります。

>あっちのアジア系は、WW2で日本が被害者ぶるなと憤慨しているそうですけど。

まああるでしょうなぁ。コメントありがとうございました
Commented by masa_the_man at 2009-04-11 22:36
寝太郎さんへ

>米国ネオコン系シンクタンクの北朝鮮関連の論文でも、「日本国内の平和主義」を非難する論調がありました。

AEIで出た論文でしょうか。

>背後に英米の影が見え隠れする日本国内の無責任平和志向論も、国際社会で声高に唱えられると英米にとっては都合が悪いようですね。

フリーライダー論とつながってきそうな。コメントありがとうございました
Commented by 寝太郎 at 2009-04-12 20:48 x
>AEIで出た論文でしょうか。

当時(2008頃)はAEIを頻繁に覗いていました。
シンポジウム議事録だったのか、全く別のソースだったのか、探してみましたが発見できませんでした。誠に申し訳ございません。

>フリーライダー論とつながってきそうな。

「ヤクザ同士の交渉事に人権や平和志向は邪魔だ」という印象以外に、日本的価値観そのものの普及が彼らにとって不都合であるような内容だったように記憶しております。もう少し勉強してみます。ご指導ありがとうございました。
Commented by masa_the_man at 2009-04-13 00:00
寝太郎さんへ

>当時(2008頃)はAEIを頻繁に覗いていました。

エバースタッドあたりですかねぇ。最近だとオースリンという人がよく書いていたと記憶しますが。

>日本的価値観そのものの普及が彼らにとって不都合であるような内容だったように

わははは。アメリカのタカ派の正直なところが(笑)コメントありがとうございました
by masa_the_man | 2009-04-06 23:52 | 日記 | Comments(17)