今日の横浜北部はやや雲が多めでしたが気持ちよい晴れの一日でした。
さて、いま非常に話題になっている元国防長官のジェームズ・マティスがアトランティック誌に寄稿したトランプ批判論文を試訳してみましたので、参考までに貼り付けておきます。
急いでやったので訳の精度の保証はありません。あくまでも参考程度に、ということでご勘弁ください。
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私は今週起こった出来事の流れを、怒りと驚きとともに見守ってきました。米国最高裁の建物の柱には「法の下の平等な正義」という文字が刻まれています。これはまさに抗議者たちが要求していることであり、理解できることです。それは健全かつ統一的な要求であり、私たち全員が支持できるものです。
少数の脱法者に気を取られてはなりません。この抗議行動は、私たちが私たちの価値観、つまり人間としての価値観と、国家としての価値観を守ることを主張している、何万人もの良心的な人々によって動かされているのです。
50年ほど前に私が軍隊に入隊した時、私は憲法を支持し、守ることを誓いました。ところがその誓いを交わした同じ憲法によって、いかなる状況下でも同胞の権利を侵害するように命令されることになるとは、夢にも思いませんでした。ましてや、選挙で選ばれた最高司令官のために、軍の指導者が並んで写真をとるような奇妙な場を提供するようになるとは考えつきませんでした。
われわれは都市を「戦闘空間」として捉え、そこを制服を着た軍が「支配」することを要求されるようないかなる考え方も拒否しなければなりません。アメリカ国内における連邦軍の使用は、ごくまれに州知事から要求された場合にのみ許可されるべきものです。
ところがワシントンD.C.で私たちが目の当たりにしたように、その対応を軍事化することは、軍と市民社会の間に対立ーーつまり誤った対立ーーを生み出すことになります。それは、軍服を着た男女と、彼らが守ることを誓った社会、そして彼ら自身もその一部である社会との間の信頼の絆を保証する、道徳的基盤を蝕んでしまうのです。
社会秩序を維持する責務は、自分たちの地域社会を最もよく理解し、彼らに応えることができる、州や地方の民間の指導者たちにかかっているのです。
ジェームズ・マディソンは『フェデラリスト・ぺーパーズ』の第41篇の中で、「一握りの軍隊で統一されたアメリカ、あるいは一人の兵士もいないアメリカは、戦闘の準備をしている10万人の退役軍人によって構成される統一されていないアメリカよりも、外国からの侵略に対して強い」と書きました。私たちは抗議への対応を軍事化する必要はありません。われわれは共通の目的のために団結する必要があります。
そしてそれは、法の前に我々全員が平等であることを保証することから始まるのです。
第二次世界大戦におけるノルマンディー侵攻の前に軍の各部局から我が軍に与えられた指示書には、兵士たちに次のように思い出させることが書かれていました。「ナチスの我々を破壊するためのスローガンは『分断して統治せよ』である。だがそれに対する我がアメリカ人の答えは『団結の中に強さがある』である」と。我々は現在行われている政争よりも優れた存在であると信じて、この危機を乗り越えるために団結をしなければならないのです。
ドナルド・トランプは、私が生きてきた中で、アメリカ国民を団結させず、そうしようとさえしなかった、初めての大統領です。その代わりに、彼は私たちを分裂させようとしているのです。私たちは、彼が3年かけて行ってきたこのような意図的な努力の結果を目の当たりにしております。私たちは、成熟したリーダーシップのない3年間の結果を目の当たりにしているのです。
われわれはアメリカの社会に内在する力を利用して、トランプ大統領の存在を抜きにして団結することができます。ここ数日で明らかになったように、もちろんこれは簡単なことではありません。それでも我々は、同胞の市民、我々の約束を守るために血を流してきた過去の世代、そして我々の子供たちへの責務を負っているのです。
私たちは、この試練の時期を、より強く、目的意識を新たにし、お互いを尊重しながら乗り越えることができます。
今回のパンデミックは、地域社会の安全のために究極の犠牲を払うことを厭わないのは、軍隊だけではないことを私たちに示しました。病院、食料品店、郵便局、その他の場所にいるアメリカ人は、仲間の市民と国家に奉仕するために、自分たちの命をかけて働いているのです。
私たちは、自分たちがラファイエット広場で目撃した執行権限の乱用よりも優れた存在であることを知っています。私たちは、私たちの憲法をあざ笑うような態度をとる政権の人々を拒絶し、その責任を明らかにして非難しなければなりません。同時に、私たちは団結するために、リンカーン大統領の言った我々の中にある「善なる天使」を思い出し、この声に耳を傾けなければなりません。
新しい道を採用すること、つまり実際のところは建国の理想の元の道に戻ることができれば、私たちは国内外で再び賞賛され、尊敬される国になれるでしょう。
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そうとうお怒りの様子ですね。これをきっかけに、普段は政治的な発言をほとんどしない元軍人たちが、トランプに対して
一斉に声を上げ始めました。
アメリカはこれから一体どこに行こうとしているのでしょうか?
日本にも大きな影響を与えてくるために注目せざるを得ません。
(The Atlanticより)
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▼〜あなたは本当の北京の工作の手口を知らなかった〜