戦略研究11に訳文掲載 |
朝から次に出る訳本のゲラ直しをやっておりまして、午後遅くまでかかってようやく一段落しました。
さて、とりあえず簡単なお知らせを。
すでに大手書店には並んでいるのかもしれませんが、お世話になっている戦略研究学会の「戦略研究」の季刊論文集に、本ブログで試訳を少しだけ載せたことのある「戦争とスポーツにおける戦略」という論文を私が訳したものが掲載されましたのでご連絡です。
ちなみに今回の特集は「戦略的視点からの日中関係」ということで、非常に興味深い論文が掲載されております。
論文にはあのトシ・ヨシハラのものまでありますし、バーミンガム大学のシェフィールド教授のドクトリンのものまであります。
私の翻訳は、あえてビジネス戦略と軍事戦略の中間を行くようなものを意識して米海軍大学のカイザー教授のものを訳したわけですが、これが読み返してもなかなかよく書けているものです。
私にとって一番印象的だったのは、実はもうピークをすぎたスター選手を使い続けてしまうチームや監督を、20世紀初頭の海軍の戦艦というシンボル的存在にたとえているところでした。
また、クラウゼヴィッツを頻繁に引用して、その概念がいかにスポーツというビジネスと関連性があるものかを示しているところもすごい。
もちろんその中で使われている例がいくぶん古くなっている部分はご愛嬌としても、このレベルだったら文春の「ナンバー」なんかに載っていてもおかしくないもの(?)かもしれません。
ということで、もし書店などでお見かけしましたらぜひ。興味深い論文も満載です。