スペースパワーの文献について:リスト |
実は本日は学校で年に一度の研究発表がありまして、一人30分の持ち時間で現在の論文の研究進行状況をコースや先生たちの前で報告してまいりました。
私の出番はなんと一日目の一番最後(午後6時半)という最悪なスロットだったのですが、とりあえずコースの人間は強制参加なので(笑)合計25人くらいの人々が私の報告発表を聞くために最後まで残ってくれました。
とりあえず結果は上々で、いくつか建設的なアドバイスや質問があった他にはとくに問題となるような批判もなく、あらためて「あとは残りを書くだけ」という状態であることを確認しました。
その後にコースメイトたちと街のパブに飲みにいったのですが、こういうところでの会話が貴重な情報源で、クラウゼヴィッツや映画について色々と語ってきました。
さて、昨日お約束したスペースパワーの文献について。
例の空軍大佐に話を聞いて、実は日本のある学会でスペースパワーの学派についての説明があったことなどを述べると、彼はもっとまとまった良い文献があるということで以下のようなものを教えてくれました。
まずスペースパワー理論について総合的によくまとめてあるものとしては、なんと無料(といっても送料はかかりますが)で読めてしまうこの論文を勧めてくれました。
Totem and Taboo: Depolarizing the Space Weaponization Debate
By: Karl P. Mueller
そしてその他の理論面で特徴あるものとして以下の三冊を超プッシュしておりました。
① Spacepower: What It Means To You
by Donald Cox and Michael Stoiko.
② Space Power Theory
by Jim Oberg
③Astropolitik: Classical Geopolitics in the Space Age
by Everett C. Dolman
ということです。
ちなみに三冊目は拙訳の『進化する地政学』の中にその要約版と言えるようなものが収録されておりますし、二冊目はネット上に上がっておりますのでタダで読めます。
今日の空軍大佐の発表でも言っていたんですが、もうスペースパワーに関する最新文献というのはネット上に上がっているものの確率が断然増えているとか。
また、スペースパワーの理論をやっている人々の中には超宗教的だったり、超オタクな人間が多いと言っていたのが印象的でした(笑
そういえば数日前に中国が宇宙軍?を創設することを発表したことについても触れておりまして、「そろそろ来るだろうと思っていた」と言っておりました。